もう初夏だというのに、ドライスーツの準備をしています。
ええっ!?
どうして!?
今年の6月は志津川(しづがわ:宮城県南三陸町)に行こうと計画中だからです。
志津川といえば、そう・・・「ダンゴウオ」。
あの可愛いダンゴウオのハッチアウトが6月に集中するという事なので、以前から行ってみたいと思ったわけです。
で、この時期の水温は、平均10℃前後。
水深は12~13mと深くはないのですが、カメラ持って長時間潜るには、それなりの装備が必要という事で、ZEROの流氷セットを思い出しました。
ZERO RD2 流氷スペシャル
これまで、極寒の海用にはW社の5.5mmラジアルドライを使用していました。確かに、5.5mmという厚さでは水温が0度近くとも寒さ知らずなのですが、なにせ、動きにくい。・・・というより、泳げません。
その点、2mmというとても薄手の生地で作られているRD2は、とてもしなやかで動きやすいのです。
真冬の伊豆の海では、10℃を切ることはなかなかないので、RD2の下に、ユニクロヒートテックを2枚着て、さらに通常のドライスーツ用インナーを着れば汗をかくくらいの快適さです。
しかし、10℃以下の海ではそうもいきません。
なので、今回、ZEROが勧めるインナー「IW-3000」を購入してみました。
購入先はもちろんいつもの「リトルリッツ」さん。
いつも安くしてくれてありがとう~~~!!
ZERO IW-3000
ZEROのホームページに記載されている説明文
表面は防風、耐水性かつ通気性に優れたパーティクスを使用、内側のスエード状の特殊ポリエステル素材は保温と通気性が抜群、さらに中綿には発汗を素早く拡散、蒸発させることのできる疎水性繊維を使用した、高品質の優れたインナーです。さらに手洗いでも洗濯機でも洗えます。
送られてきたIW-3000は思ったより小さな段ボール箱に入ってきました。30×20×15cmの箱を開けると、中から出てきたのはこんな丸っこい・・・そう、寝袋ですね。あれ、といっしょですね。
ジッパーを開けて、中を取り出すと、ぶわ~~~って感じで、インナーウェアが膨らんできます。
「Snugpak」という製品のOEMのようです。
僕は、身長が170cm、中肉中背タイプですが、サイズは「S」を選択しました。
ちょうど、ぴったりという感じです。
普通の衣料品でしたら、ゆとりがほしくなるのでしょうが、ドライスーツのインナーの場合は、あまりだぶついてしまうと空気を含むために、装着するウェイト量を多くしなければならない欠点が出てしまいます。
なので、きつくならない程度のぴったり感が重要です。
ZERO IW-3000の着心地
外の生地はさらさら、中の裏地はしっとりした感じで、このまま、お休みなさい・・・まるで毛布にくるまれているかのような温かさです。
とっても気持ちいい!
とても軽いので、このまま部屋着にしたくなります。
首のネック周りもしっかり襟が立っているので、全く寒くありません。
これは凄いインナーですね。
きっと寒がりの女性ダイバーには、バカウケしてしまうのではないでしょうか?
そうそう、女性には嬉しい、お尻ジッパー付です。(男性はあんまり関係ないか・・・)
さて、防寒対策はこれで完璧!
流氷ダイビングでも間違いなく大丈夫でしょう。
残る課題は、このインナースーツを着ると、はたして何キロのウェイトが必要になるか・・・ですね。
その課題については、今週末に早速試してみたいと思います。
さあ、志津川に出陣!!
先日、リトルリッツさんのガイドで、IOP伊豆海洋公園にダイビングに行きました。
2本目を潜ろうとした時に「ブチッ!」
ありゃ?
見てみると、マスクのストラップが根元から切れてしまっています。
これはもう、2本目は無理かな?と思ったのですが、リトルリッツの佐藤さん。
「じゃあ、自分の使ってください。自分は、マスクなしで潜ります・・」
ええええっ?
マスクなしで?
しかも、大波が打ち寄せるIOPで?
「以前は、ずっとマスクなしで潜ってましたから・・・」
意味不明の返事を聞きながら、であれば、ということで、お言葉に甘えて自分のマスクと、彼のマスクを交換。ストラップの切れたマスクをフードに押し込みながら、「さあ、行きましょう。」と彼が言います。
・・・う~ん。
普通のコンディションならともかく、この大波のIOPですから。
しかも、経験本数10本くらいの初心者も一緒だし・・・
結果的には、何事もなくダイビングが終了しました。
鼻に水が入ったといってましたが、難なく終了。
さすがだなぁと思いました。
その感動を感謝に表そうと注文したのがこれ。
アポロ バイオメタルマスク・プロ
今まではOceanicの並行輸入品を使用していました。
日本のどの製品よりも容積が小さいそのマスクは、この数年間のお気に入りでした。
しかし、残念ながら交換できるストラップが手に入らない為、同等以上の性能のマスクを探していました。見つけたのが、これ!
丁寧に、一つ一つを手で磨いた鏡面仕上げ。
最高級のシリコン。
セラミックコーティング処理。
内容量最少の60cc。
どのデータを見ても世界最高級。
これ以上のマスクはありません。
こういう製品が、日本にあることがとても誇りに思えます。
発注日の翌日、即発送してくれた「リトルリッツ」さんに感謝しながら、歯磨き粉で、レンズを磨いたのでした。
『ドライスーツを着たままシャワーを浴びる』
『ドライスーツを干したほうがいい理由』
『カビが生えるのを防ぐ』
『ダイビングが終わったら表面も乾かす』
『次のダイビングのために』
『器材のメンテナンスはダイビング技術の向上に不可欠』
テックダイビング用の機材で有名なハルシオン。
そのハルシオンのウェイトバッグを購入しました。
BCのタンクベルトに装着するウェイトバッグ。1Kg玉がそれぞれ一つずつ入ります。
左右で2Kg。アルミタンクをカバーするのに最適なグッズ。
これさえあれば、アルミタンクのときでも、1kgのウェイトを2個入れる事で、スチールタンクと同じ程度の重さを確保できます。アルミタンクがお嫌いな方にはお勧めグッズです。タンクの重さが減った分のウェイトをウェイトベルトへ増量すると、どうしても腰に負担がかかり過ぎてしまいますし、バランスが悪くなってしまいます。
このハルシオンのウェイトバッグを、タンクベルトにつけることで、タンクの位置にウェイトを増量することができます。
おススメです。
いつもお世話になっている、伊豆高原「リトルリッツ」さんから連絡がありました。
「どうも、YKKの防水チャックが値上がりするらしい...ZEROをはじめドライスーツも春先には値上がりするだろう・・・」
なるほど~。
ドライスーツの要である防水チャック。
この防水チャックのおかげで、ドライスーツは中に一滴の水も侵入させることなく、ダイビングをたのしむことができるのです。
そして、Endlessblueが絶対的におススメしているドライスーツが、これ...
ZERO RD2 ラジアルドライ
ZEROの匠の技が実現した、なんと2mm厚のドライスーツ。
厳冬期の伊豆や、あるいは流氷ダイビングでも、インナーを重ね着することで対応可能。
このZERO RD2にもYKKの世界最高性能防水チャックが装備されている。
これがないと、着れない。
それほど重要な部品なのです。
写真を見て分かるように、通常のドライスーツにはない、防水チャックのカバー部分にベルクロテープが付けられていますでしょ。
このベルクロテープで、防水チャックの上からカバーを固定し、チャックの故障、損傷を防いでいるわけです。
それほどまでに、防水チャックはドライスーツにとって大切なものです。
マリンダイビングフェアが、今年も4月に実施されます。
その時には、おそらく新価格になっていることでしょう。
ZEROに興味のある方、今のうちにGETしてくださいね!
ZERO RD2
ダイビング界に衝撃を与える新世代ドライスーツ。
ドライスーツの常識を破るZEROの匠の技術
柔らかい。首が締め付けられて悩む事がない。
とても動きやすい。ウェットスーツよりも泳ぎやすいという意見もあります。
薄い=潜りやすい。ウェイト量を少なくする事が出来ます。
ラジアルコーティングのため耐久性が非常に高い。
足首の柔軟性が非常に高くフィンキックがとても楽。
軽い。持ち運びが非常に楽。
表面がコーティングされているため、すぐに乾く。
そして今回、新たなる発見!
なんと・・
つま先まで裏返しにする事が出来るんです!
えっえ~~~~~!?!?
どうして?
ドライスーツの足の部分って硬くて裏返せないじゃないですか?
なのにどうして?
そう、ZEROのドライスーツは独自の「Zブーツ」。ZERO式ブーツの形状をとっており、通常のコンフォートタイプの長靴みたいなブーツではありません。足袋のような作りになっていると考えていただければいいと思います。
そして、写真のようにつま先までひっくり返すことができるんです。
(そんな・・・ひっくり返すだなんて・・・必要ないんじゃん?)
ここまで読まれて、必要ないとお考えの、あ・な・た・・・
あなたのドライスーツ・・・とってもいい香りがしますよ(笑)
たまには日光で消毒しましょうね。
ZERO RD2 ドライスーツの新技術
伊豆高原のリトルリッツさんにお願いして、オーダーさせていただいたZERO RD2ドライスーツの詳細をご報告します。
ZERO純正排気バルブ
ZERO純正の排気バルブです。
すごく薄く作られているのがわかりますでしょうか。
プロフェッショナルユースを前提に開発されているので、とてもしっかりと作られています。
オートバルブがお好きな方は交換が可能です。
ZERO純正吸気バルブ
ZERO純正の吸気バルブです。
一層強固なつくりになっています。
吸気バルブのオーバーフロー事故を未然に防ぐ為に、考え抜かれたZEROの技術が採用されています。
そんじょそこらのオシャレなバルブとは訳が違います。
亀甲文様のラジアル
脇の下の部分には、摩擦による磨耗や損傷を防ぎながら、かつ運動性能を損なわない為の工夫がなされています。
それがこの亀甲文様のラジアル生地です。
排水性能、運動性能、耐摩耗性を実現したZEROだけのオリジナルです。
すごいなぁ。実際に触ってみると、とっても柔らかいんです。
素晴らしい。
ネオプレーン製のリスト
そして、これはオプションで注文したのですが、手首部分をネオプレーンゴムにしていただきました。
この事で、手首の周囲を細くする事が出来、ダイビングコンピュータやダイバーウォッチの装着が楽になります。
また、ドライスーツを脱ぐ時、この手首が必ず引っかかるのですが、ネオプレーンゴムにすることで、スポッ!と簡単に脱ぐ事ができます。
ちなみに手首の開口部は、鋏で簡単に切る事ができます。
開口部が擦り切れたら、ちょっとずつ鋏で切って補修する事が出来ます。
YKK防水チャック
YKK8番の防水チャックが使用されています。
世界で最も信頼性の高い防水チャックです。
もちろん、流氷ダイビングにも対応可能です。
えっ!?どうして?
2mmの厚さなのに流氷ダイビングが可能なの????
そう、ZERO RD2はインナーを選択する事で、日本全国どこでもダイビングできるのが魅力です。
インナーを流氷用のものを使うことで、機動性を失うことなく保温性能を高める事ができるのです。
ヒート2000
そして、ドライスーツの裏面生地には、全面「ヒート2000」が使用されています。
このピンク色の生地が「ヒート2000」です。
ドライスーツの裏面全てがこのヒート2000が使用されています。
贅沢ですよね。
ヒート2000は、汗などの水分を吸収して発熱する新素材です。
このヒート2000の出現によって、ZERO RD2の2mmという脅威の薄さを実現する事が出来たといっても過言ではないでしょう。
私のような寒がりダイバーには、とっても嬉しい仕様です!
ベルクロ付き防水チャックカバー
これもZEROならではのアイディアでしょう。
YKKのチャックをカバーする部分には、ベルクロテープがつけられていて、チャックを閉じた後、蓋をピッタリと密着する事が出来ます。
この事で、BCの脱着時にチャックカバーが引っかかったり、あるいは、小石や砂がチャックを損傷させる事を防ぎます。
プロフェッショナル仕様ならではの、質実剛健なつくりといえます。
頑丈で柔軟なニーパッド
膝の部分には、とてもぶ厚くコーティングがされています。
岩場でのこすれを防ぐニーパッドが装着されているのですが、これがとても柔らかい。
屈伸運動をしてもなんの違和感もない素晴らしいできばえです。
あらゆる工夫が凝らされたZERO式ブーツ
そして、考えられるあらゆる工夫が凝らされているのが、ZERO式ブーツ(通称:Zブーツ、ゼットブーツ)です。
普通のドライスーツには、長靴のようなコンフォートブーツがつけられていますが、この長靴のようなブーツは、足首部分が直角に固定されている為、歩きやすい反面、とても泳ぎにくいのです。
しかし、ZERO RD2には、独自のデザインであるZERO式ブーツがつけられています。
写真を見てお分かりのように、足首部分には角度がつけられており、しかもとても柔らかな素材が使用されているため、足首が固定されません。
その為、非常にフィンキックがやりやすく、泳ぎやすい構造になっているのです。
踵の部分は、全く引っ掛かりがなく、スムースに加工されています。
この工夫が、フィンの脱着をとても楽にしてくれるのです。
ボートダイビングでのエクジット。サーフダイビングでの素早いフィンの脱着を可能にします。
ふくらみのないブーツ
Zブーツのもうひとつの特徴は「足のサイズが大きくならない」事です。
ドライスーツを着たら、足のサイズが大きくなってフィンが入らなくなった経験がありませんか?
ZERO式ブーツは、足袋のように足全体をくるむように作られており、スニーカーや長靴のような無用なソールはありません。
ご覧になって分かるように、非常にスムースに加工されており、引っかかる部分がありません。
これによって、足のサイズが大きくなってしまったり、ブーツ部分に不要な空間を作ってしまうことを防止しています。
ドライスーツビギナーの方が良くやってしまう「エビフライ状態」(=足の部分に空気が溜まり、宙吊り状態で水面に浮上してしまう事)を防いでいます。
もちろん、足に排気バルブを装着する事も可能なのですが、もはや必要ないでしょう。
柔らかいネック部分
最後にご紹介したいのは、このネックの部分のつくりです。
自由に伸縮するとても柔らかい生地で作られています。
首がきつくて苦しむ事は全くなくなりました。
お聞きしたところによると、普通のメーカーでは、「首の周囲の長さマイナス4cm」の大きさでネック部分をデザインするのだそうです。
4cmも小さくて、かつ硬いゴムで首を絞められたら、そりゃ苦しいに決まってます。
ZEROでは、他社の使用している素材より遥かに伸縮性の高い素材を使用し、かつ「首の周囲の長さマイナス1cm」の長さで作っているのだそうです。
伸縮性の高い素材を使用する事で、浸水を完全に防ぎながら、かつ首の締め付けを防いでいるのだそうです。
触った感触は、シルキータッチでとても滑らかです。これで、ドライスーツで苦しい思いをする事はなくなりました。
ついに完成 ZERO RD2
「リトルリッツ」さんにオーダーし、ついに完成したZERO RD2!
早速、IOP伊豆海洋公園で進水式です。
ZERO RD2
正面からの写真です。
ラジアルコーティングがピカピカ光ってかっこいい!
斜めからみた写真です。手首に注目してください。ネオプレーンゴムを使用しているので、手首が太くなりません。脱着も凄く楽にできるようになりました。
ZEROのZブーツ
足の部分です。足首から足の甲にかけて、同様の素材が使用されているのが分かります。
この素材は、すごく柔軟性がありフィンキック時に違和感がありません。
また、甲の部分が柔らかい為、連日のダイビングでも足が痛くならないでしょう。
また、通常のコンフォートブーツタイプとは違って、足のサイズが大きくなりません。
よく、ウェットスーツとドライスーツで足のサイズが違ってしまうために、ドライスーツ用のフィンでは、フィンが脱ぎにくい事がありますが、これならそんな心配もありません。
足の裏の部分です。
足の甲が柔らかく作られているのに対して、裏側は、しっかりと作られています。
かかとに至るまで、ソールが一体化されているのが分かりますよね。
さらに足のへりの部分も段差もなくまるで「足袋」のように作られています。
この工夫が、ZERO独特の「Zブーツ」の特徴です。
Zブーツによって、次のようなメリットがあります。
- とても柔らかいのでフィンキックが自然に出来る。
- 上の写真でも分かるように足首がとても柔らかい。
- 甲の部分も柔らかいので、長期間のダイビングでも足が痛くならない。
- ドライスーツを着るときも、脱ぐ時も「スポッ!」と簡単。
- フィンの脱着が簡単。特に脱ぐ時が簡単。これは嬉しい!
- 靴下を重ねて履く事で自由に防寒対策、フィット感を調節できる。
素晴らしいドライスーツが完成しました。
では、実際に使用してみた観想をレポートしましょう。
ZERO RD2でダイビング!
場所は、IOP伊豆海洋公園です。「リトルリッツ」さんのガイドで、2本ダイビングを楽しみました。
この日のIOP伊豆海洋公園は、天気は晴れ渡り、風もそれほどではなかったものの、ご覧の通り、タイミングによってはエントリーポイントに大波が押し寄せる状況。海中もウネリが強く、新しいスーツを試すにはちょっと・・・という気もしましたが、逆に、タフコンディションの時にこそ真価がはっきりと認識できるものと考えます。
25%もウェイトを減らせた
今回、ZERO RD2を購入したきっかけには、装着するウェイト量が、どれだけ減らせるかという重要なテーマがありました。
5.5mmのドライスーツで12kgという超重量を背負って重たいダイビングを続けてきましたが、今回、2mmのドライスーツにしたことにより、なんと4kg削減に成功。もう少し慣れれば、あと1~2kg減らせそうな気もします。
この4Kg減らした事でどれだけダイビングが楽になったか。
あ~もう、神様仏様ZERO様、っていうぐらい感謝感激です。
泳ぎやすいドライスーツ
IOPの荒波を抜けて沖に出る際に、波に押し戻されないように頑張って泳ぐわけですが、いつもなら息が上がって、潜行前に呼吸を整えないと苦しい思いをしておりました。
ところがどっこい!このZERO RD2はとても泳ぎやすいので、バンバン前に進みます。今までのドライスーツが、どれだけ水の抵抗を受けていたのか良く分かります。
おそらく、ZERO RD2がラジアルコーティングされているため、水の抵抗を受け難いのでしょう。これは素晴らしい!
簡単潜行!
潜行も凄く楽になりました。
ドライスーツの表面がラジアルコーティングされていない普通のスーツの場合は、当然ですがジャージ素材に気泡がたくさんまとわり着く為に、最初の潜行時に沈みにくいわけです。
1本目のダイビングで、なかなか潜行が出来ず、2本目にウェイトを増やしたら、今度はオーバーウェイトになってしまった・・・という話が良くありますよね。
ZERO RD2は表面のラジアルコーティングのおかげで、表面に気泡がまとわり着かない(着きにくい)ため、水面でジタバタすることなく、綺麗に潜行ができます。
ラジアルコートに、こんな効果があるとは予想もしませんでした。
中世浮力コントロールも簡単
ネオプレーンゴムが2mmしかないので、水圧による圧縮(浮力低下)を最小限にする事が出来ます。
厚い生地であればあるほど、水圧で押しつぶされ、浮力コントロールをちょこちょことこまめに行わなければならないのですが、ZERO RD2は2mmの厚さですから、無限圧限界深度を超える辺りからは大きな変化がありません。
ですので、こまめにエアーを入れたり出したり、という事がなくストレス原因を減らす事ができます。ビギナーの方にこそ、このZERO RD2を使ってもらいたいと思える理由のひとつです。
ヒート2000で暖かダイビング
インナーには普通のドライスーツ用インナーを着用して潜ったのですが、ぜんぜん寒くありませんでした。むしろ汗をかくほど暖かかったです。ZERO RD2のスーツ生地の裏面には、ヒート2000が使用されている効果でしょう。女性にはとても嬉しい機能ですよね!
ZEROって凄い
別に私はZEROの営業マンではありません。でもこのスーツにとても惚れ込んでしまいました。都内の都市型ダイビングショップや量販店で売られている有名ブランドと、明らかに違うこだわりと、職人技術、工夫と機能性は、世界に誇れる匠の技だと言ってもよいでしょう。
そして、そのZEROのスーツの優秀性を教えてくれたリトルリッツさんに心から感謝します。
今までのダイビングスーツはなんだったのか?
伊豆をホームグラウンドにする首都圏のダイバー達にとって、スーツの選択は非常に悩ましいものでした。
一年間の平均水温は20度前後。
晩夏の高水温時期でようやく30度近くになるものの、一年の内ほとんどはドライスーツを着るか、ウェットスーツで頑張るか悩む水温なのです。
秋は、水温が25度以上あって、ウェットスーツで十分楽しめるのですが、水面休息中は、気温が20度あるいはそれ以下になる事もあり、ウェットスーツではとても寒いわけです。
かといって、ドライスーツを着込んだ場合、ウェイトをウェットスーツ以上に装着しなければならず、また、動きにくい、操作が面倒といったわずらわしさがあり、なかなかドライスーツに手が伸びません。
伊豆をホームグランドにするベテランダイバーの多くが、6.5mmの両面スキン(通称:ロクハン)のウェットスーツを着用するのは、こういった背景のなか、ウェットスーツの運動性能を重視した結果なのです。
ロクハン
素材を厚くすることで水中の保温性能を向上させ、また、両面スキンとすることで、水の乾きを早めて陸上も比較的、体温が奪われないようにしたのが「ロクハン」です。
慣れてしまえば、ロクハンは非常に使いやすいウェットスーツではありますが、それでも水に濡れるわけですから、冬は寒いです。ものすごく寒い。
ドライスーツにはウェイトが必要
真冬でも潜りたいというクレイジーダイバーは結構沢山います。
特に伊豆地方では、11月頃から水温が低下し始めると、急激に透明度が向上しますから、一度、冬の海のよさを知ってしまうと毎週のように海に出かけたくなってしまうのです。
晴天で風がなく、気温が15度もあるような小春日和であれば、ウェットスーツでも我慢できるかもしれませんが、できればドライスーツを着て、ボートダイビングだろうが、雨が降ろうが、雪が降ろうが、海に潜りたいわけです。(まさにクレイジー)
私もそのクレイジーダイバーの一人なのですが、とても寒がりなので、通常のドライスーツ(3.5mm)よりもさらに厚い5.5mmのドライスーツを長く使っておりました。
この5.5mmのドライスーツは、表面を4回ラジアルコーティングしてますので、非常に重く、さらに硬く、運動性能が非常に悪いスーツでした。もともと、じっと水底で生物観察したり、カメラ撮影したりする為の用途を想定してましたから、それでよかったのですが、水中でのバランスを保つ為には、ウェイトベルトに6KG、ウェイトベストに4KG、足にアンクルウェイトを2KG・・・なんと合計12KGものウェイトをつけなければならないものでした。
それでも数年間使用していたのですが、最近特に体力が落ち、この12KGを背負って泳ぐのが苦痛になってしまったのです。
2mmのドライスーツの登場
そんな時、インターネットで見かけた「ZERO」のドライスーツ。
なんと「2mm」とかかれているではありませんか。
ZEROといえば、レジャーダイビングの世界では、あまり知られていないメーカーかもしれませんが、プロフェッショナルユース、職業潜水士、テクニカルダイビングの世界では著名なメーカーで、スーツ製造の技術も非常に高度だと聞いております。
この2mmのドライスーツなら、きっとウェイト量を減らす事ができるに違いない!
そう考えた私は、すぐに注文をしました。
相談に乗ってくれたのは、まだ20代の若いインストラクターが経営する「リトルリッツ」(TEL 050-1381-6052)さんです。
リトルリッツでオーダー
伊豆急伊豆高原駅からすぐの場所にある、リトルリッツのオーナーさんに色々と相談に乗っていただきました。
『Endlessblueの質問』
2mmのドライって寒くないですか?
【LittleRitzさんの回答】
もちろん、厚い生地を使うほど保温性能は良いのですが、実際にはインナーとして着用する服を選択する事で温度調整をする方が現実的でしょう。したがって、ドライスーツを厚くして運動性能を犠牲にするよりも、できるだけ薄い生地でドライスーツを作り、運動性能を重視した方が、ダイビングが楽しいに決まってますよね!
なるほど、そりゃそうだ。
スーツは気温や水温に合わせて作り変えていたらきりがない。だから、インナーを薄くしたり厚くしたりして調節すればよい。しかしかといって最初から厚手のドライスーツを作ってしまっては、動きにくいスーツになってしまう。薄ければ薄いほど良いわけだ・・・
僕は5.5mmのドライスーツを持っているが、汗をかくほど暑い。
『Endlessblueの質問』
でも、2mmって破けたり、穴が開いたりしませんか?
【LittleRitzさんの回答】
2mmの生地でドライスーツを作る技術を持っているのは、極く限られたメーカーだけだと思います。その中でZEROが製品化をしているのは、やはり技術的な自信があるからでしょう。ラジアルコーティング技術が、素材の薄さをカバーしています。
そう、ドライスーツに限らず、ウェットスーツも職人の巧みの技によって作られるものなのです。
ちょうど、上等なビジネススーツがオーダーメイドであるように、快適にダイビングを楽しむ為には、職人の技術力が高くなければ理想的なダイビングスーツは完成しないのです。
『Endlessblueの質問』
でも、そんな職人さんたちの手作りということは高いんでしょ?
【LittleRitzさんの回答】
ZERO RD2は、自分自身も欲しいと思っているほど惚れ込んでいるスーツです。できるだけ多くの人に使用してもらいたいので、どこのお店で注文するよりもお安くしますよ!
ダイビング器材の買い方には、コツがある。最初は大安売り・・・となっていても、結局オプションがどうとか、パーツがどうとか選んでいる内に、低下を遥かに超えた金額になってしまうものなのだ。今回もそれか?恐る恐る、感触を聞き出そうと質問してみた。
『Endlessblueの質問』
排気バルブとか選べるんですか?
【LittleRitzさんの回答】
もちろんパーツはお好みのものを選択できますよ。しかし純正のZERO製のパーツが最も信頼性が高く、お安いですしオススメです。排気バルブは、通常のバルブより薄く作られていて、BCの脱着時の邪魔になりません。足の部分も通常のコンフォートブーツのような硬い作りではなく、ZERO式の柔らかく柔軟性に富んだつくりになってます。唯一、オススメしたいオプションとしては、手首の部分を普通のジャージ付のネオプレーンではなく、ラテックスゴムを使用する事で、とても細くする事が出来ます。
なるほど・・・純正パーツが一番なわけですか。さらに手首が細くなるのは嬉しい。ぶ厚いドライスーツを着ると、ダイビングコンピュータのリストバンドの長さが足りなくなってしまう人は多いのではないでしょうか。
ZERO式ブーツ・・・そそりますよね。コンフォートブーツってどうして硬くて、直角になってるから脱げにくいし、まるで長靴みたいですもんね。
それにしても「リトルリッツ」オーナーさんは、お若いのにとても機材について詳しい。
話している言葉にも力がこもっていて説得力がある。
これは、本当に、彼自身がそう思っているからこそ説得力があるのだと、そう感じた。
そして、注文する事に決めた!
(つづく)