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2008年12月20日アーカイブ

今までのダイビングスーツはなんだったのか?

伊豆をホームグラウンドにする首都圏のダイバー達にとって、スーツの選択は非常に悩ましいものでした。


一年間の平均水温は20度以上。


晩夏の高水温時期でようやく30度近くになるものの、一年の内ほとんどはドライスーツを着るか、ウェットスーツで頑張るか悩む水温なのです。

秋は、水温が25度以上あって、ウェットスーツで十分楽しめるのですが、水面休息中は、気温が20度あるいはそれ以下になる事もあり、ウェットスーツではとても寒いわけです。


かといって、ドライスーツを着込んだ場合、ウェイトをウェットスーツ以上に装着しなければならず、また、動きにくい、操作が面倒といったわずらわしさがあり、なかなかドライスーツに手が伸びません。

伊豆をホームグランドにするベテランダイバーの多くが、6.5mmの両面スキン(通称:ロクハン)のウェットスーツを着用するのは、こういった背景のなか、ウェットスーツの運動性能を重視した結果なのです。


ロクハン

素材を厚くすることで水中の保温性能を向上させ、また、両面スキンとすることで、水の乾きを早めて陸上も比較的、体温が奪われないようにしたのが「ロクハン」です。

慣れてしまえば、ロクハンは非常に使いやすいウェットスーツではありますが、それでも水に濡れるわけですから、冬は寒いです。ものすごく寒い。

 

ドライスーツにはウェイトが必要

真冬でも潜りたいというクレイジーダイバーは結構沢山います。

特に伊豆地方では、11月頃から水温が低下し始めると、急激に透明度が向上しますから、一度、冬の海のよさを知ってしまうと毎週のように海に出かけたくなってしまうのです。


晴天で風がなく、気温が15度もあるような小春日和であれば、ウェットスーツでも我慢できるかもしれませんが、できればドライスーツを着て、ボートダイビングだろうが、雨が降ろうが、雪が降ろうが、海に潜りたいわけです。(まさにクレイジー)


私もそのクレイジーダイバーの一人なのですが、とても寒がりなので、通常のドライスーツ(3.5mm)よりもさらに厚い5.5mmのドライスーツを長く使っておりました。


この5.5mmのドライスーツは、表面を4回ラジアルコーティングしてますので、非常に重く、さらに硬く、運動性能が非常に悪いスーツでした。もともと、じっと水底で生物観察したり、カメラ撮影したりする為の用途を想定してましたから、それでよかったのですが、水中でのバランスを保つ為には、ウェイトベルトに6KG、ウェイトベストに4KG、足にアンクルウェイトを2KG・・・なんと合計12KGものウェイトをつけなければならないものでした。


それでも数年間使用していたのですが、最近特に体力が落ち、この12KGを背負って泳ぐのが苦痛になってしまったのです。

 

2mmのドライスーツの登場

そんな時、インターネットで見かけた「ZERO」のドライスーツ。

なんと「2mm」とかかれているではありませんか。


ZEROといえば、レジャーダイビングの世界では、あまり知られていないメーカーかもしれませんが、プロフェッショナルユース、職業潜水士、テクニカルダイビングの世界では著名なメーカーで、スーツ製造の技術も非常に高度だと聞いております。


この2mmのドライスーツなら、きっとウェイト量を減らす事ができるに違いない!

そう考えた私は、すぐに注文をしました。


相談に乗ってくれたのは、まだ20代の若いインストラクターが経営する「リトルリッツ」(TEL 050-1381-6052)さんです。


リトルリッツでオーダー

 伊豆急伊豆高原駅からすぐの場所にある、リトルリッツのオーナーさんに色々と相談に乗っていただきました。


『Endlessblueの質問』

2mmのドライって寒くないですか?

【LittleRitzさんの回答】

もちろん、厚い生地を使うほど保温性能は良いのですが、実際にはインナーとして着用する服を選択する事で温度町制津をする方が現実的でしょう。したがって、ドライスーツを厚くして運動性能を犠牲にするよりも、できるだけ薄い生地でドライスーツを作り、運動性能を重視した方が、ダイビングが楽しいに決まってますよね!

 

なるほど、そりゃそうだ。

スーツは気温や水温に合わせて作り変えていたらきりがない。だから、インナーを薄くしたり厚くしたりして調節すればよい。しかしかといって最初から厚手のドライスーツを作ってしまっては、動きにくいスーツになってしまう。薄ければ薄いほど良いわけだ・・・

 

『Endlessblueの質問』

でも、2mmって破けたり、穴が開いたりしませんか?

【LittleRitzさんの回答】

2mmの生地でドライスーツを作る技術を持っているのは、極く限られたメーカーだけだと思います。その中でZEROが製品化をしているのは、やはり技術的な自信があるからでしょう。ラジアルコーティング技術が、素材の薄さをカバーしています。

 

そう、ドライスーツに限らず、ウェットスーツも職人の巧みの技によって作られるものなのです。

ちょうど、上等なビジネススーツがオーダーメイドであるように、快適にダイビングを楽しむ為には、職人の技術力が高くなければ理想的なダイビングスーツは完成しないのです。

 

『Endlessblueの質問』

でも、そんな職人さんたちの手作りということは高いんでしょ?

【LittleRitzさんの回答】

ZERO RD2は、自分自身も欲しいと思っているほど惚れ込んでいるスーツです。できるだけ多くの人に使用してもらいたいので、どこのお店で注文するよりもお安くしますよ!

 

ダイビング器材の買い方には、コツがある。最初は大安売り・・・となっていても、結局オプションがどうとか、パーツがどうとか選んでいる内に、低下を遥かに超えた金額になってしまうものなのだ。今回もそれか?恐る恐る、感触を聞き出そうと質問してみた。

 

『Endlessblueの質問』

排気バルブとか選べるんですか?

【LittleRitzさんの回答】

もちろんパーツはお好みのものを選択できますよ。しかし純正のZERO製のパーツが最も信頼性が高く、お安いですしオススメです。排気バルブは、通常のバルブより薄く作られていて、BCの脱着時の邪魔になりません。足の部分も通常のコンフォートブーツのような硬い作りではなく、ZERO式の柔らかく柔軟性に富んだつくりになってます。唯一、オススメしたいオプションとしては、手首の部分を普通のジャージではなく、ネオプレーンゴムを使用する事で、とても細くする事が出来ます。

 

なるほど・・・純正パーツが一番なわけですか。さらに手首が細くなるのは嬉しい。ぶ厚いドライスーツを着ると、ダイビングコンピュータのリストバンドの長さが足りなくなってしまう人は多いのではないでしょうか。

ZERO式ブーツ・・・そそりますよね。コンフォートブーツってどうして硬くて、直角になってるから脱げにくいし、まるで長靴みたいですもんね。

 

それにしても「リトルリッツ」オーナーさんは、お若いのにとても機材について詳しい。

話している言葉にも力がこもっていて説得力がある。

これは、本当に、彼自身がそう思っているからこそ説得力があるのだと、そう感じた。

そして、注文する事に決めた!

 

(つづく)

 

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