幻のサメ 「ミツクリザメ(ゴブリン・シャーク)」東京湾の深海の神秘
昨晩(2008年8月31日)に放映された、NHKスペシャル「幻のサメを探せ~秘境 東京海底谷~ 」をご覧になりましたか?
凄かったですねぇ。
生きているミツクリサメ(ゴブリン・シャーク~悪魔のサメ)の姿を撮影した素晴らしい番組でした。
興味深かったのは、東京湾海底谷と呼ばれる海底渓谷の存在です。
なんでも1~2万年前に、東京川と名付けられた太古の河川があり、その河川が作り上げた渓谷が水位の上昇によって深海300mからさらに深く構成されているのだそうです。
調べてみると、東京湾以外にも、御宿海底谷、片貝海底谷、勝浦海底谷、鴨川海底谷、房総海底谷、御蔵海底谷
など、関東近海には多くの海底谷が存在しているのだそうです。
これらの海底谷は相模湾からの相模舟状海盆につながり、伊豆・小笠原海溝に直接流れ込んでいるようです。
また、NHKの番組の中では、なぜ東京海底谷が世界的にも稀な存在であるかという理由に「富栄養環境」を説明しており、この富栄養化の理由は、大都市の生活排水の効率的な浄水による栄養素だと報じておりました。
実に興味深い内容ですよね。
本来の自然環境よりも、東京の大都市機能が高度化したことにより、富栄養化をもたらし、豊富な水産資源の源になっているんだそうです。もちろん、大都市の公害による問題は多く残されているのでしょうが、隣国、中華人民共和国での公害問題と比べればはるかに救われる内容だと思います。
ダイビングをしていると水質や魚影、魚の種類に興味を持ちますが、近年、相模湾に隣接するダイビングスポット「大瀬崎」で、深海性の魚であるミズウオが数多く目撃されたり、南伊豆の北川でなんとメガマウスが捕獲されたりと普通では考えられないようなことがこのエリアでは起きます。
こういったハプニングが多いのも、先に書いたように特殊な条件が重なった特別な海であるからなのでしょうね。
長い間、ダイビングをしておりますが、沖縄や南太平洋の島々も魅力的ですが、何といっても地元の東京湾、相模湾、駿河湾をもっと大切にしたいですよね。
NHKスペシャルの映像には、東京湾の素晴らしい海中映像が放映されていました。色鮮やかなソフトコーラル、群れる魚たち。まさに芳醇の海。この美しい海が永遠であるように皆で守っていけるといいですね。
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「美しい海が永遠でありますように」サイト記事から…
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