東京湾・明鐘ダイビング
明鐘のウミウシ 「コガネミノウミウシ」 Flabellina sp. - 2009.11.03
この時期の明鐘では、比較的良く見かけるウミウシです。
中野里枝さんが書かれた「本州のウミウシ―北海道から奄美大島まで 」と、ウミウシ図鑑.comでは、サキシマミノウミウシ科(FLABELLINIDAE)となっております。
一方で、ネイチャーウオッチングガイドブック「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」では、ピセイノテクス科(PISEINOTECIDAE)となっております。
また、Terrence M. Gosliner先生の「1001 Nudibranchs: Catalogue of Indo/Pacific Sea Slugs 」では、コガネミノウミウシの学名が、Flabellina sp.ではなく、Piseinotecus sp.としております。
ネイチャーウォッチングガイドブックへのコメント
少しコメント・・・ネイチャーウオッチングガイドブック「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」ですが、ウミウシの見分け方が図解されているのはとても親切だと思います。でも、ウミウシの発見方法として、「目で探すのではなく手で探そう!」と書かれているコラムがあります。
要するに、小さなウミウシを目で探すのは大変なので、手で仰いで水流を作り、舞い上がったウミウシを探した方が早い・・・という事を書いているのですが、一般ダイバー向けのガイドブックでこのような方法を書かれるのはどうかと思います。
もし、沢山のダイバーが訳も分からず、皆でこのような方法でウミウシ探しをしたら、一体どういうことになるでしょうか?
ダイバーのフィンキックで舞い上がった砂が、ウミウシの二次鰓に付着し、ウミウシの健康状態を悪化させる可能性があるとインターネット上に書いたことがあるのですが、そうしたら、「ウミウシは砂にもぐるんだから関係ない」と言われました。ほんとうでしょうか?私の知る限り、例えばハナデンシャでは、砂に潜っても、二次鰓だけは砂の上に出していました。
想像ですが、ウミウシを発見する際に、手で仰ぐような方法を用いると、堆積したゴミや栄養分を岩肌から人為的に取り去ってしまう事になり、それらを養分としていた微生物やヒドラ虫などの生態に影響を与える事になるのではないでしょうか。
また、舞い上げた砂やチリが、ウミウシの二次鰓に付着し、悪影響を与えるのではないでしょうか。ダイビングポイントという限られた海中範囲で、皆がこのような方法を行ったら・・・一気にその海域の生態系は乱れますよね?
この本を書かれた関係者の方々が、自然を愛している方なのでしたら、是非、一般ダイバーに対して、正しいネイチャーウオッチングの方法、自然に対して影響を与えないようにダイビング~水中撮影する方法などを説いて欲しいなと思います。
明鐘岬・保田海岸 「キイロウミコチョウ」 Siphopteron flavum - 2009.11.03
明鐘岬・保田海岸 「サザエの放精」 Turbo cornutus - 2009.11.01
東京湾・明鐘岬に黒潮の支流が流れ込んだこの日・・・異常なほどの透明度。
暖かい海。
11月になるとは思えない、夏の様相の海でした。
『サザエ(栄螺、学名:Turbo cornutus もしくは Turbo (Batillus) cornutus)は、腹足綱古腹足目サザエ科(別名:リュウテンサザエ科)に分類される巻貝の一種。サザエ亜属(Batillus Schumacher, 1817)の模式種。壷焼きでよく知られ、日本人には非常に馴染み深く、水産上重要な貝の一つである。』 (Wikipediaより引用)
そう。
そのサザエが、この黒潮の流入に反応してなのか、突然、放精を始めたのです。
サザエの放精
大きなサザエが、岩の真上で、ことん・・・ことん・・・とリズムを打ちながら、放精を繰り返しています。
通常は、7月の夏の時期がシーズンなのだそうです。
あたり一面、夏色に染まっていました。
ところで・・・サザエの雄と雌は、どうやって見分けるのでしょうか?
傍に雌はいたのでしょうか?
・・・謎です。