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2012年1月10日
ミジンベニハゼ Lubricogobius exiguus
巻貝を住処にしたミジンベニハゼのペアです。
このミジンベニハゼには思いがいっぱい・・・。
ここでは理由があってご説明できないのですが、ようやく撮影しました・・・って感じです。
比較的浅い場所にこのミジンベニハゼの棲家はあるものですから、ここにはビギナーダイバーさんがたくさん訪れます。
ビギナーの方々には、もっと大瀬崎の自然を知っていただき、楽しんでいただきたいので、たくさん観察していただきたいのですが、是非守っていただきたい注意点があります。
自然を自然のままに残し、我々ダイバーが破壊者にならないために絶対に守らなければならないマナーです。
ここでビギナーダイバーといっているのは、経験した潜水本数が少ない方のことを指しているのではなく、十分な「中性浮力のスキル」を身に着けていないダイバーの事を指しております。何千本という経験を持ちながらも中性浮力が十分にできず(あるいはできるのにしない?)、砂煙を巻き上げている「ビギナーダイバー」をよく見かけます。
海で遊ぶための最低限のマナー
- 水底から数十センチ以上、できれば1メートルは体を浮かしてからフィンキックしましょう。そうすれば、砂を巻き上げてしまい、小さくて繊細なハゼたちの棲家を壊してしまうような事はありません。コツをつかむために中性浮力の練習を十分行いましょう。中性浮力のスキルに自信がないうちは、無理に海洋生物に近づこうとはせず、少し離れた場所から観察しましょう。
- 水中では、いつも周囲に気を配る必要があります。自分が泳いできた軌跡を確認し、砂を巻き上げていないか注意しましょう。また、ソフトコーラルを無意識のうちにキックしてしまい、傷つけてしまう場合が考えられます。十分な中性浮力のスキルが身につくまでは、ソフトコーラルに近づくべきではありません。中性浮力のトレーニングは、意識的に練習をすればすぐに身に着けられる技術です。十分トレーニングしてから生物観察をしましょう。
- ドルフィンキックの真似をして、濛々と砂煙を巻き上げているダイバーがいます。海の中はプールではありません。我々人間は、海洋生物の世界を汚す権利を持っていません。正しいフィンキックとは、海の自然を破壊しない方法で、安全に、なおかつ姿勢を安定させることができるフィンキックの事です。フィンキックの練習は海の中でするべきではなく、プールで行いましょう。
- 特に珍しい海洋生物を撮影する場合、独り占めするのはマナー違反です。撮影しながらも周囲に気を配り、どなたか別のダイバーが待っていないか確認し、もし待っている場合には、撮影対象を譲り合いましょう。
- 逆に撮影中のダイバーに近寄って、対象物を覗き込もうとする方がいます。特に都市型ショップのインストラクターにありがちな行動です。ご自分のお客様に見せてあげたい気持ちはわかりますが、撮影の邪魔になるような行為をするなんて、あまりに乱暴なのではないでしょうか。プロダイバーとしてとっても恥ずかしい行為です。プロとしての誇りを持って、初心者の方々の見本となるようなダイバーとなってください。
最近、大瀬崎湾内、岬の先端、外海の自然環境が急激に悪化しているように思えます。
釣り人が残していくゴミもますますひどくなり、海底に張り廻った釣りのテグス、釣り糸、釣り針、ルアー、エギ(アオリイカを釣るための疑似餌)など・・・海の中はまるでゴミ箱のようになってしまっています。
余った撒き餌を海に捨てたり、弁当のゴミやペットボトルなど・・・ひどいものです。
少なくとも我々ダイバーには、そのような自然環境を無視した行為は行ってほしくないのです。
マナーが悪ければ、必ず事故につながります。
そして事故が多発すれば、この海で潜ることすらも許されなくなってしまうなど、最悪の事態につながる事も考えられます。
これらの問題について、大瀬崎現地のプロガイドの方々は、痛いほど感じられていることでしょう。
大瀬崎に通われる都市型ショップのインストラクターの方、ガイドの方々にも是非、大瀬崎の現状をご理解いただき、お客様やビギナーダイバーの方々を指導していただければと思います。
- 観察地: 大瀬崎,湾内
- 学名: Lubricogobius exiguus
- 標準和名: ミジンベニハゼ
- 撮影機材: Canon EOS 5D MarkII
- 使用レンズ: Canon EF100mm F2.8L Macro IS USM
- 水中ハウジング: SEA&SEA MDX-PRO 5D Mark II
- 現地サービス: ダイビングハウスマンボウ
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