30海についての最近のブログ記事
2010年6月27日
第1回 潜水医学講座 館山セミナー 「大盛況でした!」
2010年6月26日(土曜日)。
千葉県館山で「第1回潜水医学講座 館山セミナー」が開催されました。
会場は200名を超すダイビング業界関係者、一般ダイバー、職業潜水士、地元漁師、大学生・・・などなど、大変なにぎわいで予想以上の反響に関係者一同はびっくりです。
そもそもこのセミナーは、医療法人信愛会 山見医院の山見先生を囲む会から始まったものなのですが、実行委員会もびっくりの大盛況。
減圧症に関する関心がこれほどまでに深いとは考えても見ませんでした。
また、実行委員会のバイタリティ、実行力も特筆もので、なんと「減圧ソング」なるテーマソングまで作ってしまうほどです。
山見先生の講演内容は、ご本人がダイバーであるだけにつぼをついた素晴らしい内容で、目からうろこのお話ばかり・・・
「えっ!?そ、そうだったの・・・」という最新のデータに基づくお話で、会場が一瞬どよめくようなシーンもありました。
実行委員会の皆さん。
毎晩遅くまで準備してきた甲斐がありましたね!
素晴らしい活動をされましたね!
日本のダイビング業界に一石を投じる、称賛に値する企画・働きではないでしょうか。
素晴らしい!
ご苦労様でした!!!
そして、地元ダイビングショップ、漁業組合、職業潜水士の方々に働きかけを行ってくれた、パロパロアクアティックの魚地さん。本当にありがとうございました!
魚地さんの働きが無かったらここまでの成功は無かったと思います。
ありがとうございました!
来年も是非、第2回の開催を目指したいですね!
実行委員の皆さん、よろしくお願いします!!!
- 撮影機材: Canon EOS 5D Mark2, EF100mm F2.8Lマクロ IS USM,
2009年3月24日
2009年3月17日
大瀬崎での危険なフィッシング!獲物はダイバーなのか!?
駿河湾に面した、大瀬崎「外海」ポイント。日本固有種といわれるサクラダイの群生海域であり、数々の珍しい海洋生物を見る事が出来るポイントです。
最近ではザトウクジラがたびたび目撃されるなど、駿河湾の神秘を目前に観察することができる貴重なポイントです。
しかし、残念な事に、この外海ポイントの4つしかないエントリースロープに陣取り、撒き餌を撒きながら釣りをしている人がいます。釣りをすること自体に文句を言うつもりはありませんが、ダイバーにとってはエントリー・エグジットポイントは、命にもかかわる重要な場所です。そのエントリーポイントに陣取り、真正面に仕掛けを投入するということは、間違いなく、ダイバーに直撃する可能性があります。事実、そういった事故も発生しており、できるだけ、潜水区域でのフィッシングを遠慮いただけるとありがたいと考えております。
獲物はダイバー?危険な大瀬崎のフィッシング
大瀬崎のダイビングポイントに投げ込まれた、釣りの仕掛けです。テグスの先に、生きたアジを一匹掛けしています。もちろん、釣り針がむき出しになっています。私のカメラから、わずか1m先に投げ込まれました。故意に投げ込んだとは思いたくないのですが、危険極まりない状態である事は間違いないです。
また、釣り人がいるときには、必ずといっていいほど、水中にビニール袋が漂っていたり、切れたテグスがからみついている事が多く、ゴミの始末、釣り具の始末を徹底していただきたくお願いします。
エントリースロープのコンクリート部分で、撒き餌のオキアミを広げる、あるいは捨てて帰るなどの行為は論外です。海に捨てられた撒き餌は、ヘドロとなって堆積してしまいます。危険な行為は行わない、海を汚さないこと、これが最低限のマナーだと思います。
2009年1月12日
ミズウオって何を食べてるの?
先日、ダイビングハウスマンボウさんで伺ったお話・・・
ミズウオを解剖すると、胃の中からタツノオトシゴ属(Hippocampus属)が沢山出てくるのだそう・・・
へぇ~・・・
ミズウオって水深1000m前後に多く、たまに浅海に出てくる深海魚です。
そのミズウオのお腹の中にタツノオトシゴがたくさん???
どうしてなんでしょう?
もしかして、深海にはタツノオトシゴがとんでもなく沢山生息している!?
もしかして、ミズウオにとっては、他の何よりもタツノオトシゴが美味しい!?
もしかして、タツノオトシゴを食べに浅海に来る!?
全くもって謎です。
2009年1月11日
釣り人のマナーが悪すぎる! 大瀬崎でのフィッシング
大瀬崎ダイビングハウスマンボウさんのガイドで大瀬崎の外海、「大川下(おおかわした)」でダイビングしました。
ダイビング前にびっくりしたのは、大川下のエントリーポイントのスロープに、陣取っている方が...
長ーい投げ竿を持った釣り人でした。
その釣り人は、エントリー用のスロープに陣取り、ガイドロープを固定するための杭に、竿置きを固定し、スロープのコンクリートの上に撒き餌のオキアミをばらまき、なんと、潜っているダイバーめがけて仕掛けを投入しているのです...
もちろん、海は我々ダイバーだけのものではないのですが、普通に考えればすぐわかることですが、もしも、テグスや道糸にダイバーが絡まったら・・・
もしも、釣り針がダイバーにかかったら・・・
案の定、海中には、彼が根かかりさせた仕掛けが長い道糸と共に放置されていました。
風に飛ばされたコンビニ袋が海中を漂います。
マンボウのチーフガイドさんが回収したのですが、あまりのマナーの悪さに閉口します。
私もフィッシングは嫌いではありません。
それだけに釣り人には「マナーを絶対に守ってほしい」。
釣り人へのお願い(絶対守ってください)
- 大瀬崎湾内桟橋での釣りは禁止だそうですよ。
- ダイバーの泡をめがけてルアーや仕掛けを投入するのはやめてください。大変危険です。
- ゴミの始末が悪すぎます。風で飛ばされないように管理してください。
- 撒き餌を捨てないでください!ヘドロになる!
- 煙草の吸殻を海に捨てないでください!論外な行為ですよ。
- ダイバーと仲良くできないなら、大瀬崎以外の他のポイントをお薦めします。
大瀬崎では、釣り針や、テグスによるダイバーの事故が多発しています。
一説には、釣りのガイドブックに「大瀬崎はダイバーが餌付けをしているので簡単に魚が釣れる...」というような記事が載せられていると聞いたこともあります。
ダイバーは餌付けをしません。まったくの間違いです。
釣りを楽しむ方はスポーツ・フィッシングのマナーを守り、海を汚さないように、あるいは人に危害を与えるような行為を慎むようにお願いします。
2008年12月24日
イボイソバナガニ 初島イサキネ Xenocarcinus tuberculatus
この「イボイソバナガニ」。
初島の「イサキネ」ポイントのいっつも同じ場所、水深28mぐらいの場所にいます。
移動しないのかな?
なに考えてるのかな?
なにも?
いや、そんなことない。
きっと・・・
2008年11月28日
凄いぞナルトビエイ 嫌われ者が一転して人気者!?
NATIONAL GEOGRAPHIC日本版12月号より
ナルトビエイがメタボに効く!?
自然派ダイバーなら愛読しているであろう「ナショジオ」こと、NATIONAL GEOGRAPHICの日本語版12月号の記事に、ナルトビエイの体内からメタボに効く成分が発見されたとの記事が掲載されていました。
ナルトビエイとは?
ナルトビエイ:Aetobatus flagellum (Bloch and Schneider)は、本来は熱帯の海域に住むトビエイの仲間であったそうですが、近年は、九州~四国へと着実に生息域を北上しているそうで、特にアサリや牡蠣などの二枚貝を好んで食べることから、漁業関係者からは厄介者として扱われていたそうな。
何がメタボに効くのか?
佐賀大学農学部の柳田教授の研究では、ナルトビエイのタンパク質から抽出した「ペプチド」を糖尿病ラットに与えたところ、肝臓脂質が25%、血中コレステロールが50%も低下したとの事。
ナルトビエイのタンパク質に含まれるペプチドの「何が」効果をもたらせているのか、さらに研究中との事。
これは凄いですよね。
肥満に効く薬というものは沢山発表されてきたと思いますが、ここまで具体的な効果が示された事例は珍しいのではないでしょうか?
もし研究が成功されて新薬が開発されたとしたら、ナルトビエイは乱獲されてしまうのでしょうか?
それは分かりませんが、とにもかくにも、厄介者といわれ続けたナルトビエイが、一躍、人間にとっての救世主になるかもしれません。
是非、研究が成功するといいですね。
ナルトビエイのシュウマイ!?!?
なんと、そのナルトビエイを使用した商品が既に発売されてました!
すごいですねぇ!
これを食べればメタボ解消!?
2008年11月16日
Sea Dream 沖永良部のベストシーズンが到来! 「シードリーム沖永良部」
沖永良部が熱い!
ダイビングショップ シードリーム沖永良部
以前、2回ほど伺った事のある沖永良部のダイビングショップ「シードリーム沖永良部」さんが、雑誌「月刊ダイバー12月号」に掲載されました。
【Endlessblueのブログ記事より】
さらにPADI公認スペシャルティーコース『サンタの贈り物・ギンガメアタックSP』が誕生したそうで、これまたすごい!
なんとザトウクジラまで出現!
シードリームのブログ記事によると連日、ザトウクジラと遭遇しているとの事。
ただ、あまり公言してしまうと見れなかったときの対応が大変なので、控え気味とのこと・・
う~~~~ん・・・すごい!凄すぎる。
沖永良部はこれからがベストシーズン。
数千~数万のギンガメアジのトルネード、イソマグロ艦隊、ハンマー軍団・・・実にエキサイティングな海なのです。
行きたい!
2008年11月12日
東京湾~相模湾~駿河湾 深海性希少魚の出現スポット
深海魚が現れる場所
東京湾~相模湾~駿河湾で、ミツクリザメやメガマウス、ラブカなどの深海性の希少種が発見される条件とは?
あるいは、古来よりリュウグウノツカイが目撃されると地震が起こると伝説があるように、外洋性の希少種がこの海域で発見されるのはいったいなぜなのか?
西伊豆大瀬崎を代表とするダイビングスポットで、外洋性の大型種、たとえばジンベエザメやオニイトマキエイ(マンタ)、あるいはマンボウやニタリなどが目撃されているが、どういう条件下でこれらの大型種が出現するのか?
興味が尽きません。
これらの希少種や大型の外洋性の魚類が、何らかの目的を持って(例えば産卵などの生殖行動)相模湾や駿河湾などの沿岸部の浅海に訪れるのであれば、定期的な周期性がありはずなので、そうではない理由があるのではないかと思ってます。
「東京湾~相模湾の秘密を探る Megamouth Shark 「メガマウス」」の記事で、メガマウス出現の状況について調査した結果を報告しましたが、あくまで仮設としてまとめてみたいと思います。
1.黒潮の蛇行に関係がありそうだ
大型希少種の出現データをもっと収集し、調査してみないとはっきりしないが、どうも「黒潮が蛇行する」事に関係がありそうだとかんがえてます。
黒潮が蛇行すると何が起こるのか? (参考記事:「黒潮の一生~2000年の命の海流」)
黒潮が駿河湾沖で大きく蛇行することは、古来より良く知られており、日本の漁業の歴史に大きな影響を与えています。
また同様に日本列島及び日本近海の天候や、海況に大きな影響を与えていることも間違いないと思います。
黒潮の蛇行によって発生する「渦」、すなわち冷水塊が、今回のテーマに関係がありそうだと考えました。
すなわち、黒潮の蛇行によって発生した「渦(冷水塊)」は、1000m以深の深海より大量の深層海洋水を表層に巻き上げていきます。その巨大な渦によっていろいろな種類の生物たちが、深海から表層に運びあげられるのではないかと考えました。
2.深海性の生物にとってのダメージ
急速に表層に運びあげられた深海性の生物たちは、急激な水圧の変化にどこまで耐えられるものなのでしょうか?
恐らくほとんどの場合、生命の維持のための機能に大きなダメージを受けてしまうのではないかと思えます。大瀬崎でダイバーに目撃される深海性の希少種のほとんどが、元気がなく、ふらふらの状態で目撃されていることもヒントになります。
あわしまマリンパークのラブカ(静岡県沼津市内浦重寺)
要するに、これら近海で目撃されている深海性の希少種は、生活習慣として近海に「来た」のではなく、何らかの外部要因によって「運ばれてきた」と考えるべきではないかと思います。
3.台風による風波の影響
もともと、風波の影響がほとんどない深海で生活している生物たちにとっては、海流に耐えうる骨格や筋肉組織を持っていません。1000mの深海では、表層での流速に比べて海流はほとんどないに等しいのです。したがって、黒潮の蛇行によって発生した渦に巻き込まれ、急速に表層に運ばれてしまった深海魚たちは、急速な水圧の変化によるダメージの他、表層の風波によって発生する海流によってもさらにダメージを受ける事になります。
例えば、遠くフィリピン近海で発生した台風による「土用波」が、日本列島に到達する際、表層を息絶え絶えに泳ぐ深海魚たちは、繰り返し押し寄せる土用波によって沿岸に打ち上げられる可能性が高くなります。
この土用波等の台風による風波は、季節来遊魚、死滅回遊魚を南海から日本近海に運ぶ役割も担っています。
4.定置網
沿岸部に打ち寄せられた深海性の希少種は、設置されている定置網に捕獲されたり、あるいはダイビングポイントでダイバーに目撃されることになります。
もともと定置網は、海流に対して効率的に魚類を捕獲できるような位置に設置してあるため、遊泳力がほとんどない、深海性の希少種は容易に捕獲されてしまいます。
また、伊豆半島周辺のダイビングポイントは、比較的安全にダイビングが楽しめるポイント・・・要するに海流の影響を受けにくい場所であり、いわば吹き溜まりのような場所なわけです。そういった場所に流されてきた深海性の希少種たちがたどり着く事も想像ができます。
ダイバーにとっての深海魚
いかがでしょうか。
あくまで仮説ではありますが、理屈としては深海性の希少魚が、表層の海に運ばれてくる仕組み、そしてその場所は、黒潮が蛇行する事によって発生する「渦」、すなわち冷水塊の発生場所に深くかかわりがあること、そして土用波などの風波の影響によって沿岸部に打ち寄せられて、人の目にとまること・・これらの一連の仕組みを考えてみました。
あくまで仮説ですので、その点ご留意ください。
・・ということで、深海性希少種を見たいダイバーの皆様。
「狙う」事が可能になるかもしれませんね。
2008年11月11日
東京湾~相模湾の秘密を探る Megamouth Shark 「メガマウス」
伊豆北川で捕獲されたメガマウス
2007年6月に、北川温泉で有名な、伊豆北川(ほっかわ)の定置網に「メガマウス」が入ったと報じられ、日本中のダイバーが興奮しました。
【報道記事】
月間ダイバー/ニュース
北川ダイビングサービスのブログ記事
東海大学による撮影映像
メガマウス出没データを探る
伊豆北川でのメガマウス出現状況を調べると以下のようなものでした。
少しでも出会える確率が上がるといいな。
目指せ!
伊豆シャークハンター!
・・ナンチャッテ
『東京湾~相模湾はサメの宝庫!?』
まず、東京湾から相模湾は古来よりサメの宝庫だったのではないかという仮説。
「美しい海が永遠でありますように」サイト記事から…
- 黒潮の一生~2000年の命の海流
- ミツクリザメ Mitsukurina owstoni Jordan, 1898
- 相模湾のクジラ
- 悪魔のサメ ミツクリザメ
- 幻のサメ 「ミツクリザメ(ゴブリン・シャーク)」東京湾の深海の神秘
- 深海の巨大イカ
- 西伊豆大瀬崎の不思議 ジンベエザメ、ミズウオ、マンタ出現
【2007年6月初旬の日本近海表水温】
次に、メガマウス出現の条件を探るために近海の表水温を調べてみましょう。
気象庁データベースで調べた、当時の日本近海の表水温。
北川近辺は15度前後。
【2007年6月初旬の海流図】
海流の様子はどうだったのか?
【2007年6月初旬の海況状況】
黒潮の流れはどうだったのか?
【2007年6月上旬に発生していた台風6号】
台風を含めた天気状況はどうだったのか?
『東京湾~相模湾の海底地形』
相当に複雑な地形になっていることが分かります。
あくまで、仮説なのですが、この時期、黒潮の大きな蛇行により、下の図のように大きな冷水塊が発生していたのではないか?(緑色の円)
黒潮の蛇行は、コリオリ力によって(参考記事:黒潮の一生~2000年の命の海流)巨大な渦を形成し、1000mを超える深海から上昇海流を生み出します。
この上昇海流にのって、外洋の深海にすむ生物たちが表層に上がってくるのではないか。
さらに、南シナ海、フィリピン近海に「遠い台風」が発生していると、その土用波の影響により、表層に浮かび上がって体力を消耗した深海性の生物たちが、再び深海に戻ることができず、駿河湾湾奥、あるいは相模湾~東京湾の沿岸部に寄せられてしまい、ダイバーの目にとまったり、漁業用の定置網に捕獲されたりという現象になるのではないか?
ミツクリザメが東京湾湾口部で多く発見されること、相模湾には、多くのサメやクジラが生息すること、世界的にも珍しい深海魚が水揚げされる地域の特性として、上記のようなことが考えられるのではないかと思いました。
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