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2008年9月19日

黒潮と冷水塊(くろしお&れいすいかい)

黒潮が作る巨大な渦

伊豆地方に限らず、太平洋岸に接する海域では、黒潮の影響をうけます。

黒潮は、ダイビングをする上でとっても重要ですよね。

伊豆七島でのダイビングでは、黒潮が島に近いか、遠いか・・・あるいは島全体が黒潮に包まれているかで、大きく環境が変化します。

私が大好きな八丈島では、「八丈ブルー」と呼ばれる独特の透きとおった暖かい海流があります。

この暖かい海流は黒潮そのもの、あるいは黒潮の小さな分流なんですよね。

 

ところが、逆に冷水塊(れいすいかい)と呼ばれる、とても冷たい海域が、この黒潮に密接して発生することがあります。

なぜ、冷水塊が黒潮と密接な関係があるのか・・・

調べてみると、とても面白い自然の仕組みによって、この冷水塊が生まれていることを知ることができました。

 

黒潮は日本の南方、赤道海流からはるばる北上し、東シナ海から対馬海流と黒潮に分流したのち、日本の太平洋岸に到達します。ものすごーく遠い海からやってくるんですよね。すごい・・

日本の沿岸部では、黒潮の幅は100kmくらい、深さはなんと600m以上にもなることがあるのだそうです!

そして、その激流の速度は4ノット(7.4km/時間)ですから、なんと秒速2m以上!

流れるプール」の3~4倍速いわけです!

そしてこの黒潮の深さと、流速が、なんと冷水塊を生み出すのだそうです。

 

黒潮の激流が地球の自転からの影響、そして偏西風、貿易風の影響を受けることによって巨大な渦を発生させるのだそうです。この巨大な渦によって、海底600m以深の冷たい深層水を水面に運んでくるのだそうです。

この深層水の塊こそが冷水塊というわけですね!

そうそう!深層水といえばミネラルたっぷり、栄養たっぷりな海のエキスみたいなものです。

ですから、水面に運ばれてきた途端に、日光があたる事によって植物性プランクトンが大発生するんだそうです。

 

あ~~・・・だから冷水塊は濁っているんですね。

 

八丈島でも、スカーンと見渡せる透明度の高い暖かい海が、急に真っ暗な冷たい海に変化することがありますが、その時はもうニゴニゴで、視界がとても悪くなります。水温も一気に10度以上も低下することがありますよね!

 

ダイバーにとって嫌われることが多い冷水塊ですけど、前記したように栄養豊富な「命の水」ですから、実は魚たちにとってはとても嬉しい海なんでしょうね!

 

この冷水塊の植物プランクトンから、食物連鎖が発生して、小魚や大きな回遊魚が集まってくるわけです。

と、いうことは・・・そうです!

黒潮と冷水塊が入り混じった海域では、ダイビングも楽しい~~~!ということになるわけですね!

で、どうやって冷水塊の存在を調べればいいのか??

気になりますよね~。

はい、こちらのサイトをご覧ください!

 

「一都三県漁海況速報、関東・東海海況速報」

 

黒潮の現在の状況が一目でわかります。

便利ですね!漁師さんたちはみなさん、これを見て漁場を推測するわけですね。

このサイトで黒潮が大きく蛇行している場所には冷水塊が発生している可能性が高いのです。

伊豆諸島にダイビングする時だけでなく、南伊豆に行くときにもとても参考になりますね。

神子元にハンマーを見に行くときには、とても重要なデータになることでしょう。

 

 

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