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2011年11月10日
アキノハマカクレエビ Ancylomenes tenuirostris (Bruce, 1990)
先日、東京湾明鐘岬のパロパロアクアティックさんで、エビ・カニガイドブック〈2〉沖縄・久米島の海から の著者であり、千葉県立中央博物館分館海の博物館研究員で、エビ、カニ、ヤドカリなど、十脚甲殻類の分類学を研究されている、奥野淳兒先生の講演をお聞きする機会に恵まれました。
講演の中で、アカホシカクレエビやニセアカホシカクレエビの見分け方、ホルトハウシ・シュリンプとの違いなど、丁寧に教えていただいた。
・・・はずなのだが!
全然、覚えていない!もっとノートしておくべきだった!!
ということで、この写真の子は、ナデシコカクレエビと思えるのですが・・・。
ハクセンアカホシカクレエビの子供かとも思いましたが、白線がない・・・。
奥野先生~~~。
同定してください。
ちなみに観察した場所は、大瀬崎の岬の先端、水深30mでした。
水温は20度くらいだったと思います。
ナデシコカクレエビの学名・・・sarasvatiは、サラスヴァティー(Sarasvati:सरस्वती)の事なのでしょうか?
芸術、学問などの知を司るヒンドゥー教の女神様。日本では七福神の一柱、弁才天(弁財天)ですよね。
ヴィーナと呼ばれる琵琶に似た弦楽器を持ち、白鳥またはクジャクの上、あるいは蓮華の上に座る姿が有名です。
スナイソギンチャクにつく、このカクレエビの姿・・・。
まさに、弁財天ですねぇ。
※文楽亭さまの同定により、アキノハマカクレエビ Ancylomenes tenuirostris (Bruce, 1990)といたしました。
※この世界、奥が深いですねぇ~~。
- 観察地: 大瀬崎,岬の先端
- 学名: Periclimenes sarasvati
- 標準和名: ナデシコカクレエビ
- 撮影機材: Canon EOS 5D Mark2
- 使用レンズ: EF100mm F2.8Lマクロ IS USM
- 水中ハウジング: SEA&SEA MDX-PRO 5D Mark II
- 現地サービス: ダイビングハウスマンボウ
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いつもお世話になっております。
写真のエビはアキノハマカクレエビ Ancylomenes tenuirostris (Bruce, 1990) というハクセンアカホシカクレエビによく似た稀種です。これまでに国内では伊豆大島、伊豆半島の八幡野、四国の柏島からしか知られていませんでした。
ご指摘のとおり、ナデシコカクレエビの学名は弁財天にちなんで命名しました。良く似た種のニセアカホシカクレエビの学名は Ancylomenes venustus といいまして、これがヴィーナスに関係する「美しい」というラテン語に由来するため、ナデシコのほうはアジアの女神で対抗しようとした次第です。
な、なんと!
アキノハマカクレエビ!?!?
もっとじっくり観察させていただきます!!
ナデシコの命名・・・素敵ですねぇ。
分類学ってロマンだぁ~~~!
ありがとうございました!