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2010年3月23日
Alcichthys alcicornis ニジカジカの卵塊
北海道ではベロカジカと呼ばれて食用になるカジカの一種。
産卵シーズンになると深場から浅い海へと移動してきて岩礁帯に産卵する。
ニジカジカの産卵行動は、他の魚類には見られないとても変わった特徴を持っていると聞く。
それは、『体内配偶子会合』と呼ばれるもの。
なんと雌は、産卵を完了してから交尾をし、別の雄の精子を体内に取り込むのだそうだ。
その為、卵塊を保護する雄は、常に違う雄の卵を保護している状態になるという。
この性質は、カジカの仲間のいくつかと、アナハゼの仲間に見られる性質のようだ。
どうも棲んでいる環境に理由があるのかもしれない。
この卵塊は1mほどの大きな浮石の底面に産みつけられていたもの。
直径数十センチにわたる広い範囲に産みつけられていたのだが、恐らくは複数、あるいは100以上の雌が産みつけたものであろう。
卵塊を保護する雄は、雌がこの場所に産卵をする度に、交尾を繰り返し、この場所を守っているのだが、このおびただしい数の卵には、恐らく卵塊を守っている彼自身の子孫は含まれていないのである。
- 観察地: 志津川
- 学名: Alcichthys alcicornis
- 標準和名: ニジカジカの卵塊
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金色の卵塊が美しいです(^O^)v
SOLさん>
素晴らしい黄金色ですよね。
また見てみたいな~。