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2010年3月22日
Stichaeus grigorjewi ナガヅカ
前回、志津川で潜ったときに抱卵を確認していたのですが、なかなか顔を見せてくれず撮影できませんでした。今回は、ようやく顔を見せてくれました。ナガヅカという魚を見たのは、これが初めてです。食用になる魚らしく、すり身の原料としては「最高級」なのだそうです。背景に白い大きなボールのようなものが写ってますが、これがナガヅカの卵塊です。
卵塊の大きさは直径30cmちかくもあり、一匹の雌が産み落とす量としては、俄かに信じられないほどの量です。卵がバレーボールのように固まっているのですが、中もぎっしりと詰まっているのだそうです。ちなみにこの卵には、ジノグネリンという強い毒が含まれており、卵を食用とすることはできません。
写真のように卵を見守っているのは、雄なのか雌なのかはっきりしていないようです。というのも、この写真では卵塊が一つだけ写っていますが、前回みた巣穴には2つの卵塊がありました。
短期間の間にこれだけの量の卵を、同じ雌が産むとは考えにくいので、一匹の雄が複数の雌と交尾し、卵を産ませているのではないかと想像できます。
謎の多い、不思議な魚です。
- 観察地: 志津川
- 学名: Stichaeus grigorjewi
- 標準和名: ナガヅカ
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こんなに寄りで撮れるなんて凄い!!
結構、奥にいるのに。
SOLさん>
そうなんですよね。
前回は、ちらっと顔を見ただけで撮影する隙も与えてくれませんでした。
今回のナガヅカは、前回とは別の個体。
ちょいとガッツがあるやつでして、光を当てても逃げません。
ラッキー!