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2010年8月13日
Uemis Zurich SDA ファームアップを試してみた!
前回、Uemis Zurich というスイスのメーカーが新しいダイビングコンピュータを発売したという記事を書きました。
このサイトを見ていただいた、UEMIS(ウエミス) の日本窓口 MH Marketingの方から、Uemisのファームアップ(ダイビングコンピュータに組み込まれているソフトウェアが新しくバージョンアップ)を試してくださいというご連絡をいただいたので、早速試してみました。
ドライバソフトウェアのインストールが必要ない
前回も書きましたが、このUemisというダイコン。PCにUSB接続する事で色々できちゃうのです。
というか、今時のダイビングコンピュータはどれもそういうPC接続機能を持っているものですが、これが結構大変。
以前使用していたS社のダイコンなどは、USB接続用のドライバソフトにバグが多く、いつもPCがハングアップしちゃう。
しかもUSB接続端子のデザインが良くないのか、いつも接点不良でつながらない・・・。
どうもつながらない・・・そういう事で悩まれたダイバーの方も多いのではないでしょうか?
ところが、このUemisのダイコンについてはそんな事は一切心配ないという事が、今回はっきりとわかりました。
まず、USB接続端子ですが、簡単&確実。
上の写真のように本体裏に接続用の端子をパチッ!とはめるだけ。
ね!
凄く簡単。
これなら、「どうしてつながらないんだろう???」なんて悩む事はなくなりますね。
ちなみに、このUSBケーブルをPCに接続すれば、本体の充電ができちゃいます。
F:ドライブとして認識
USBを接続したら、PC(私の場合は、Windows XP SP2を使用しています。)の「マイコンピュータ」を開きましょう。
そうすると、Uemis SDAが既に認識されていて、Fドライブとして表示されています。
Fドライブをブラウザで開くと、「SyncSDA.html」というHTMLファイルがあります。
これをインターネットHTMLブラウザ(Internet Explolerなど)で開きます。
ZurichのUemisのサイトに接続されます。
簡単ですねぇ~。
MENUから「Firmware Update」のボタンを押します。
インターネット経由で新しいファームウェアがダウンロードされます。
待つこと数十秒・・・
はい!
PCにダウンロードする事が出来ました。
・・・おおっ!既にUemis本体では、自動的にファームアップが開始されているようです。
何もしてないのですが、全てシステムが自動的にやってくれます。
Uemis SDAの本体に新しいファームウェアがインストールされました。
リブート(電源をリセットしてコンピュータを再起動する事)プロセスが自動的に開始されます。
Uemis SDAのCPUが立ち上がって新しいファームウェアが起動します。
ファームアップの最終手続き(ファイナライズ)処理中です。
ず~~~っと見てるだけで、どんどん勝手に仕事をしてくれちゃう。
うれしいですねぇ。
SUCCESS!
成功です。やったね~~~!
陸上で表示されるいつもの画面が表示されました。
これでファームアップ完了。
なんか、何もしないで完了してしまって・・・。
簡単・・・というか、何にもしないで終わっちゃいました。
簡単なのはいい事ですね!
明日も、このUemis SDAを持って、明鐘に潜りに行きたいと思います。
- 撮影機材: Canon EOS 5D Mark2
- 使用レンズ: EF100mm F2.8Lマクロ IS USM
- 水中ハウジング: SEA&SEA MDX-PRO 5D Mark II
2010年8月 9日
ダイビングコンピュータの革新!最強 Uemis Zurich SDA
いつものように千葉県 保田のパロパロアクアティックさんにお邪魔し、ウミウシダイビングを楽しむはずであった。
器材の準備を始めていると、オーナーの魚地さんが「凄いダイビングコンピュータが来たよ!」と興奮気味で飛んできた。
僕は、ダイコン(=ダイビングコンピュータの略)には、とかく運がなく、これまでの20年間のダイビング人生の中で、いったいいくつのダイコンを購入したのか、覚えていないほどである。
ダメダメなダイコン最も気に入らなかったのは、スポーツコンピューターの総合メーカーで、超有名なS社のダイコンだった。
このメーカーは、ダイビングに係わらず、ジョギングや登山、スノースポーツやスキーなど、あらゆる分野で利用できる便利なコンピュータを開発している会社だ。
私はこのメーカーの最も最上級のグレードのダイコンを購入し、使い始めたのだが、結果はさんざんであった。このS社のダイコンには、沢山の欠点があったのである。
S社のダイコンの欠点
デザインは悪くなく、小型で、堅牢に作られているのはいいが、とかく文字盤が小さく「見えない」。
液晶のバックライトも暗く、ナイトダイビングではほとんど見えない。
視認できないものだから、ライトで照らそうとすると、なんと、ディスプレイの周りを円周状にくくった、ステンレスの飾りがそのライトの光を反射してしまい、眩しくてやはり見えないのである。
どんなに優れた減圧ロジックを組み込んでいたとしても、ディスプレイが見えなければ意味がないのである。
しかも、タンクの残圧データを近接無線でダイコン本体に飛ばし、各種の計算を行うようにできているのだが、このトランスミッターが、また頭が悪い。
トランスミッターの無線部分と、ダイコン本体の通信リンクと確保するために、ペアリングをするのだが、トランスミッターは、タンクバルブを開けて圧力を関知しないと電源が入らないようになっている。
当然、タンクバルブを閉めてしまうと、電源が切れるのである。
という事は、器材のセッティングをして、これからダイビングポイントに向かう間、ずっとタンクバルブを開けておかないと、この無線リンクが切れてしまうのである。
一度無線リンクが切れてしまったら、再度接続するのは、また面倒な手続きを初めからやり直さなければならない。
ボートダイビングでは使えない・・・そう感じた。さらに、頭を悩ませたのは、電池交換である。
私の場合、1年間に300本は潜るのだが、このダイコン、トランスミッターとペアで使用すると、なんと200本くらいで電池が無くなってしまう。
しかも電池交換は自分ではできない。
専門店にお願いして、高額の手数料を払って交換してもらうしかないのである。
交換には通常、2週間程度の時間が必要になる。
その間、どうしろというのか?
そんな事で、何台もダイコンを購入しては、いつの間にか使用しなくなってしまった機種が多々あるのである。
Uemisというメーカー
パロパロアクアティックの魚地さんが手にしていたダイコンは、UWATEC Gallileo並みの大きさのダイコンだった。一見して大型のダイコンには信頼感がある。理由は前記した通り。小型のダイコンはとにかく見にくい。Uemisという聞きなれない名前のメーカー。そのダイコンはこんな感じである(写真はメーカー様HPより引用)。
Uemis SDAのどこが優れているか?
フルカラー有機ELディスプレイ搭載
有機ELとは、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro-Luminescence:OEL)と呼ばれ、発光を伴う物理現象を利用した有機発光ダイオード(Organic light-emitting diode:OLED)や発光ポリマー(Light Emitting Polymer:LEP)を利用した新世代のディスプレイ技術の事です。
有機ELの特徴
- 応答速度(表示するスピード)がメチャ速い。
- 視野角が広く、液晶のように確度によって薄らいでしまう事がない(どこからでも見やすい!)
- 解像度が高く、液晶のように文字がカクカクしていない、なめらかな文字で読みやすい
- コントラスト比が非常に高く、真っ暗闇でも、真夏の直射日光下でもくっきりと見える!
- バックライトが無く、ディスプレイ自身が光源であるため、非常に美しい!
- 発色が良く、濁った水中でもくっきりと見える!特に赤は綺麗!
そう、最新のPCやデジタルフォトフレームに使用されている話題の有機ELが使用されているんですよね。ですから凄く鮮明で、はっきりと見えます!これなら、ナイトダイビングはもちろん、春濁りのもやもやの中でも視認できますね。実際に海中で試してみると、1~2m離れた場所にいる他のダイバーのUemis SDAの画面も視認できました。これは凄い事です。ダイバー本人はもちろん、ガイドの方からすれば、こんなに安心な事は無いですよね!
以下の写真は実際に千葉県・明鐘岬の海中で撮影したものです。
この日は、講習ダイバーが20人近く来ていましたので、浅場は透視度2m。ニゴニゴの状態でしたが、このようにくっきりと視認できます。
バックライトじゃこうは見えませんぜ!
有機ELすごい!
以下の写真は安全停止を促しているアラート画面です。
どうです!?
見やすいでしょ!?
現在の水深が6.7m。
もうすぐ5mですよ!安全停止しなさいよ!っていう警告画面です。
凄い見やすい!
安全停止が始まる前に警告をしてくれる。
そうですよね~。5mになってからじゃなくて、5mの手前から警告をしてくれるんです。
それが本当ですよね~~。
(ダイブタイムが1時間16分って何!?とか、突っ込みは無しです。ウミウシダイビングはこんな感じなんです)
ちっちゃい押しボタンなんて使えない!スライダー式スイッチ
本体をご覧になって、すぐ気付かれたと思いますが、各モードスイッチは押しボタンではありません。
大きなスライダー式のスイッチ!!!!
考えてる~~~~~~!!!!!
そうそう。
こうじゃなくっちゃ駄目です。
グローブをはめた手で、ちっちゃなボタンが押せるわけがない。
このスライダー式なら、流氷ダイビングもOK!
5mmの3つ指グローブでも操作可能です。
流石、スイス製!
氷点下のZurich湖で何度もテストを繰り返したというが、その成果が見てわかります。
やっぱりダイビングを愛している人が、自分自身の理想を追い求めて作った製品は違いますね!
ソーラー充電!
すごいですねぇ~!ECOですよね!
ソーラーパネル付きですよ!
かっこいい!
電池交換の心配なし!(素早く充電するにはPCとのUSB接続、アダプタ接続がオススメ)
これなら、水面休息中に日光に当てておけば、自然に充電されますよね。
いいですねぇ~~~。
クラウドダイビング!?
IT業界にお詳しい方が見たら、思わず吹き出してしまうかもしれません。
そう。今やダイビングも「クラウド時代」突入!
Uemisが運用するポータルサイトにPC経由で接続され、ダイビングプロフィールがUPできます。
世界中のダイビングポイントのプロフィールを観る事が出来るんですよね。
まあ、これはS社もやっていた事なので、どんなコミュニティに発展するかがポイントですね。
まだまだ他にも!
他にもたくさん機能があります。
本日一日だけお借りしただけでは、その真価は分かりません。
でもポイントは「使いやすい!」という事ではないでしょうか?
分厚いマニュアルを読まなくても、ちょいちょい、とスイッチを押せば、直感的に操作できます。
これですよ!
そう、この分かりやすさ!
こうじゃなくっちゃ駄目ですね!
Uemis SDAの気になるお値段
最後に気になるのはお値段!
これはもう、パロパロアクアティックさんにお願いするしかありませんね。
よろしくお願いします>パロパロ師匠!
Uemis SDAの動画集
イメージをつかんでいただくために、インターネット上に公開されていた動画を集めてみました。
Uemis ZURICH dive!!! from Laura James on Vimeo.
- 撮影機材: Canon EOS 5D Mark2
- 使用レンズ: EF100mm F2.8Lマクロ IS USM
- 水中ハウジング: SEA&SEA MDX-PRO 5D Mark II
2010年3月29日
王者 『O-jya』 ダイビング用 KING OF BC
今回、ダイビング用のBCジャケットを新調した。
これまで使用してきたSCUBAPRO CLASSICに特に不満があったわけではないのだが、電車ダイバーである私は、少しでも軽く、水切れが良く、かさばらないBCがどこかにないかと探していたのであった。
以前よりお世話になっている、東京湾 内房 保田にあるダイビングサービス「パロパロアクアティック Paro Paro Aquatic」さんに相談してみると、「こだわりのBCがあるよ~」との魅力的なご返事。気がつけば、オーナーの魚地さんご自身も、常連のダイバーの方々もそのBCを使用しているという。
「知らなかったのは、僕だけ?」
そう、その噂のBCがこれ。
東京都南千住(なんと僕の自宅のすぐそばじゃん・・・またも浅草つながりか?)にある、「アトリエ藍」という工房で手作りで作られているBCである。
こういう話を聞くと、日本ってすごいなと思う。
ダイビングのスタビライジングジャケットなんて、ものすごくニッチな市場なのに、職人がいるんですから・・・。
「アトリエ藍」の社長さんが6年間、数万回にも及ぶフィールドテストを繰り返して、ついに完成させたこだわりのBCが王者「O-jya」だ。
王者『O-jya』とは?
王者には、その名の通り、「KING OF BC」という凄いキャッチコピーがつけられている!
「アトリエ藍」の王者 KING OF BC 『O-jya』とは、いったいどんなこだわりで作られているのか?
検証してみましょう。
インフレータホースがない!
なんとこのBCには、あの忌々しい、インフレータホースが無いのである。
凄くポイント高い見切りですよね。
大体、インフレータホースを使うのって、結局のところOPEN WATERの講習の時だけなんじゃないでしょうか。
潜行時や浮力調整時は、直接、排気バルブを開けるのが通例。
重たいカメラを右手に持ち、左手にはライトと指示棒を持っているのに、インフレータホースを持ち上げて潜行・・・なんてできるわけありません。
そう、いらないですね。
あの、ナショナルジオグラフィックの水中撮影スタッフが採用しているのもこれが理由でしょう。
王者『O-jya』の特徴 《肩周りの空気袋が無い》
上の写真を見てお分かりいただけると思うのですが、ハーネス型の仕組みを採用しているため、袖周りに空気袋がありません。
SPROユーザーの多くは、この袖周り(肩の部分)の空気袋がある事が選択理由となって選んでいる事が多い(=水面で安心感があるという錯覚)のですが、実際には無用の長物である事が、この王者 『O-jya』を着用してみると判明します。
特にカメラを構えて撮影するとき、胸元が邪魔になって手が回しにくいと感じた事は無いでしょうか?
あるいは、BCの脱着の時、腕が回らずに一人で背負えないと感じた事は無いでしょうか?
それから、ドライホースをつける時、胸元に色んなものがあって、邪魔くさく、なかなか繋げられないと感じた事は無いでしょうか?
王者 『O-jya』 ダイビング用BCでは、皆無!
胸元がすっきり、さっぱり、なんのストレスも感じません。
王者『O-jya』の特徴 《カマーベルトが無い》
BCの腰についているカマーベルト。これほど面倒なものはありません。
よいしょっと背負って、カマーベルトを閉めようと探すと・・あれ?ない?
背中とタンクの間に挟まっちゃって・・・ありゃりゃ・・・よいこらしょ・・・いてて・・・筋違えた・・・。
そんな経験ありませんか?
王者 『O-jya』では、カマーベルト無しでもぴったりとタンクが背中の中心に固定されるように設計されています。
なので、あの煩わしいカマーベルトがありません。
ただでさえウエイトベルトで絞めつけられているのに、カマーベルトでさらに苦しい思いになる事はもうありません。
王者『O-jya』の特徴 《簡素なポケット》
こう書くと、なんかほめ言葉じゃないような気になりますが、いえいえ、重要なことなんです。
BCにポケットが沢山あってうれしい・・・そう思っているのは、ビギナーの頃だけではないでしょうか?
従来のBCには、たくさんポケットが付いていましたが、何にも入らないんですよね・・・小さくて。
王者 『O-jya』のポケットは、でかいです。クリップで留めてあるだけなので脱着が自由自在。
本体とは別に作られているので、穴があいても交換が簡単。
構造が簡単なので、水切れも良く、すぐ乾く(一番うれしい)!
王者『O-jya』の特徴 《強靭で水切れがいい生地》
今回入手させていただいた、王者 『O-jya』のNEWモデルは、渋いオレンジの生地で作られていました。
この生地、グランドキャニオンのラフティングに使われるゴムボート用の生地です。
ウルトラ・スーパー・ヘビーデユーティなのである。
特筆すべきは、「水切れがいい」という事である。
水切れがいいと一言で書くと、ああ・・そう・・って思われるかもしれないが、その恩恵は計り知れない。
水切れがいい事のメリット
- 水切れがいい=表面に気泡がつかないので、潜行が超かんたん。ドライスーツ着用時、水面でジタバタするなんて事はこれでもう解消です。
- 水の抵抗が少ない=水中の移動が非常に楽なのである。速い!脚力がアップしたのではないかと勘違いするほど速い!(こんなにも違うのかと、ホントびっくりです)
- うねりや流れに対して抵抗が少ないため、身体のバランスを保ちやすい。
- 水中での方向転換が楽ちん!クルっと、向きを変えられます。
- 速攻で乾く!雨の日でも、表面の水分をふき取るだけでOK!!(これはいい!!!)
- 構造が簡単で、生地の内側に水分が残らないため、カビの発生が防止できる。
いかがです?
ちょいと、2本潜っただけで、以上6点のメリットを感じる事が出来ました。
凄いBCです。機動隊、海上保安庁、消防庁などプロ御用達なのもうなづけます。
毎週潜りに行かれるような方には絶対にお勧めです。
もし、王者にご興味を持たれた方がいらしたら、東京湾 内房 保田にあるダイビングサービス「パロパロアクアティック Paro Paro Aquatic」さんに相談してみてください。
2010年3月28日
SCUBAPRO Mark V Regulator "Spro MK5"
ダイバーなら誰でも、SCUBAPROのエンブレムに一度は憧れをもったのではないだろうか。僕が最初にOpen Waterのライセンスを取得し、器材一式を購入したのは1987年だった。今から20年以上も前のことだったが、レジャーダイビングの黄金期であり、ダイビング器材メーカーが最も多かった時代だったかと思う。当時購入した器材は、もちろんSCUBAPROだ。今でもCLASSICとして復刻版が出回っているが、当時新発売されたヒートシールド スタビライジングジャケット(Heat Sealed Stabilizing Jacket)。プロフェッショナルを意味したオレンジ色のジャケットを購入することは許されず、新しくラインナップされたスカイブルーのジャケットを購入した。
レギュレーターは、Mark10 1st stageにD300 2nd stageを装着したものだったと思う。当時の器材は、その後、妹に譲ってしまったので手元にはないが、伊豆海洋公園(IOP),富戸,大瀬崎,フィリピン,パラオ,チュークなど300本以上を共にし、何のトラブルもなく共に世界中の海を潜った愛機達であった。思い出せば、ダイビング用の器材だけではなく、小物やバッグ、衣類までを含めてすべてScubaproのブランド品で揃えていた記憶がある。それほどまでにあの、「S」のロゴマークがカッコよく思えたし、「PRO」の響きに憧れていたのかもしれない。
SPROのメンテナンス技術ならパロパロアクアティック
以前より、東京湾 内房 保田にあるダイビングサービス「パロパロアクアティック Paro Paro Aquatic」さんに、明鐘岬(みょうがねみさき)でのガイドダイビングでお世話になっているが、オーナーの魚地司郎さんが、古くからのダイバーであり、SCUBAPROの製品知識、メンテナンスに関しては、現在のディーラーの知識と同等、あるいはそれ以上であることを見聞きしていた。ショップのディスプレイには、1960年代からのSCUBAPROの往年の名器達が陳列され、そのほとんどがピカピカにレストアされたビンテージものか、あるいは一度も使用されていない新品のままの状態でオーナーとなるダイバーを待っているのであった。
オーナーの魚地さんは、私の生まれ故郷であり、今でも地元として愛している東京浅草にゆかりの深い方であり、彼の浅草時代の話を聞いていると、幼いころの「戦後の雰囲気が残った浅草」を思い出す。今はもうない、浅草新世界、松竹歌劇団、キャバレー「花電車」の話題で盛り上がったものだ。恐らく、私の祖先や親戚たちともなんらかの関係があったのではないかと思える。実際にはそうでなかったとしても、初めてお会いした時から、決して他人とは思えない「同じ匂い」のする方だ。
日頃、パロパロアクアティックさんに遊びに行くときは、明鐘岬のウミウシ達を観察する事が目的だ。東京湾の湾口部、浦賀水道の入口に位置する明鐘岬は、日本でも屈指のウミウシが多数観察できるポイントとして知られている。ところが、現地(千葉県安房郡鋸南町保田)のダイビングサービスは、パロパロアクアティックさんだけなのであるが、多くのウミウシファンのダイバーには、パロパロアクアティックの存在が知られていないということが分かってきた。
「なんということか・・・」
実際、調査してみた。インターネット上で「明鐘 ダイビング」と検索しても、パロパロさんのホームページは出てこない。Google AdWordsを用いて調べてみると、「明鐘」という地名そのものがキーワードとして認識されていない事が判明した。
ウミウシファンの中では有名な「ウミウシ図鑑.com」では、2010年3月現在、230種を超えるウミウシがこの明鐘で観察されていることが分かる。これは、日本全国では大瀬崎に次ぐ、2番目の数なのである。西伊豆大瀬崎は、日本で最も大きなダイビングスポットの一つであり、この海をガイドするインストラクター数は数百人を数えるであろう。しかし、明鐘岬の現地サービスは、先に記したように「パロパロアクアティック Paro Paro Aquatic」さんだけであり、魚地司郎さんただ一人なのである。その事を考慮すれば、「ウミウシ図鑑.com」での掲載数2位の実績が尋常ではない事がご理解いただけるだろう。
パロパロアクアティック Paro Paro Aquaticホームページ更改
さて、多くのファンダイバーが、インターネットから情報を仕入れ、次に潜りに行くポイントを算段する目安としている事は説明するまでもない。そこで、「パロパロアクアティック Paro Paro Aquatic」さんのホームページ大改造を提案させていただいた。そして新しいホームページが完成し、SEO(Search Engine Optimization)の効果が徐々に表れ、本日現在では、「パロパロ」の検索キーワードでGoogle8位、Yahoo7位。「paroparo」のキーワードでは、Google、Yahooとも堂々の1位になる事が出来た。今後、魚地さんご自身によるブログを記載していただくことでさらにヒット率は向上していくことだろう。この明鐘で潜るならパロパロさんを知って欲しいし、魚地さんのダイビングに対するこだわり、器材知識、器材メンテのノウハウをもっと多くの人に知っていただければと願うばかりである。
スキューバプロ マーク5 レギュレーター "Spro MK5"
今回のホームページ更改はあくまで、日ごろお世話になっているお礼にと無償で開発させていただいたのであるが、なんと魚地さんよりあの往年の銘器、「Spro マーク5」をプレゼントいただいた。このブログで書こうか悩んだが、とてもうれしかったので書かせていただくことにした。また、「パロパロアクアティック Paro Paro Aquatic」さんのSCUBAPROに対する情熱、製品知識、メンテナンスノウハウが、少しでもSPROファンの方々に知っていただければと思い、ご紹介させていただく。
これが往年の銘器「SCUBAPRO MARK5 Regulator 1st stage」と「SCUBAPRO Adjastable Downstream 2nd stage」である。バランスピストン型で初の回転式デザインのファーストステージである。1966年製の一世風靡したモデルで、なんと新品のまま、パロパロアクアティックさんに保管されていたもの。鉄製のボディにクロームメッキされた重厚な逸品。スクリューロックに刻まれた「SCUBAPRO」の文字がカッコイイ。
1969年製「SCUBAPRO Adjastable Downstream 2nd stage」である。呼吸抵抗を調整するための流量調節機構が装着されたモデルである。メタルで作られた調節ねじと、「S」のエンブレムが刻まれたインフレータボタンは、今やディーラーにもメンテ部品が残っていない貴重品。まさにお宝である。これからのダイビング人生は、この銘器とともに歩んでいこうと心に決めた。
えっ?使い勝手はどうかって?
そんなの、「抜群にいい!」に決まってるじゃないですか!
"Paro Paro Aquatic Diving Service" has all the product knowledge of SCUBAPRO and the knowhow of maintenance. Mr. Uochi who is the owner of "Paro Paro Aquatic Diving Service", his technology is wonderful that should be recognized worldwide.
2010年3月18日
DIVEWAYS社の新型マスク AMA=EYE-EYE
今年、DIVEWAYS社から新しいマスクが発表された。
こだわりの逸品であるこのマスクを、一般ダイバーの中でいち早く試すことができたのでレポートする事にした。
このマスクを提供してくれたのは、ダイビング器材に関しては、私の知る限り天下一の知識とメンテナンス技術を保有している東京湾内房のダイビングサービス「パロパロアクアティック」オーナーの魚地司郎さんだ。魚地さん曰く「すごいマスクだ。これまでのマスクの概念を全く逸脱した概念で設計されている。あのGULLのマンティスを設計した方がDIVEWAYS社に移り、それまで長年温められてきた設計構想とこだわりをこの製品開発に惜しみなく注入したものだ。」すごいほめようである。なかなか製品をほめない魚地さんの言葉とは思えない。彼の厚意で一つ分けていただけることになったのだが、その時になって驚いたことがある。
なんと、このマスク、サイズ指定があるのだ。
考えてみれば、ダイビング器材のほとんどがS/M/Lなどのサイズが用意されているのに、マスクだけは、男性用/女性用にしかわかれておらず、顔の大きさによっては日本メーカーのマスクでは小さすぎたり、逆に海外製マスクでは水漏れがひどかったりしたものだ。どうして今までサイズ指定がなかったのか?理由は簡単、コストダウンの犠牲になっていたのである。
なんとこのマスクは、こめかみの幅×鼻下の長さ×スカートの最大幅で分けられたマトリックス中に、13種類ものサイズに分類されたラインナップが用意されているのだ。まさに日本人の骨格について研究を重ねた者だけが可能なこだわりの製品コンセプトに脱帽である。
それだけではない、このマスクには設計者のこだわりがふんだんに盛り込まれている。
DIVEWAYS AMAシリーズのこだわり
- 従来の設計には全く無かった顔の骨格を基準とし人間工学に基づいた設計
- 2眼タイプのマスクでは世界初のシングルリップスカート
- 全面が顔に密着する為、顔に優しくフィットしリップ跡がほとんど残らない
- マウスピースをくわえた時でも唇に負担を掛けず口や頬を動かした時によく起こる水漏れを防止
- こめかみや人中、ほうれい線の溝にも合わせたスカート形状
- スカートがシングルリップの為、マスクの内側は清潔に保たれカビの発生がない
- レンズ内面と眼球の表面までの距離が約15mmで最小の内容積・最大の視界を実現
- ストラップは世界初のステップ・レス式で微調整が可能
なんと蘊蓄の多いことか・・・器材フェチのEndlessblueとしてはうれしい限りである。しかし、驚きはそんなマニュアル通りの事では語りつくせないのであった。このマスクのすごさは、手にした瞬間に感じることができる。どういうことかというと、「重くない」のである。いや、正確に言うと「バランスがいい」のである。従来のマスクは、レンズ面とフレームが持ち重りする。たとえば、マスクを試着するときに、顔に密着させて鼻で息を吸い、吸着させて具合を見ることがある。その時、従来のマスクではレンズ面の重みで、今にも落ちそうになる・・・そんな感覚を感じたことはなかったであろうか。しかし、このDIVEWAYS社のAMAシリーズは、密着させた瞬間に前面の重みが感じられず、そのまま走っても落ちないのではなかろうかと思うほどの密着感があるのだ。こんなマスクは初めてだ。
後頭部を確実にホールドするという「ヘッドパッド」も新しい。ループになっていないので長い髪の毛がからみついて痛い思いをすることもこれでなくなることだろう。ヘッドパッドには線が入っており、頭のサイズに合わせて、カットすることができるのもおもしろい。こんなアイディアを盛り込んだマスクは到底なかろう。
視界も十分すぎるほどいい。マスクをつけた状態で胸元を見ることができる。これはいい。
ストラップの材質も、従来のようなペナペナなシリコンではない。分厚く、しかし柔軟でしなやかな素材で作られている。しかもあの忌々しい、ストラップのギザギザ(長さ調節するためのストッパー)がないのである。ミリ単位で長さ調整つができ、装着後の微調整など必要がないように作られている。そのため、ストラップの両端は、従来モデルでは装着したときに外側に垂れ、手で引っ張って調節できるように考えられていたのだが、このモデルでは、あえて、ストラップの両端が引っ張れないように内側に来るように設計されている。
「ストラップの調節はマスクの装着後に行うものではない」という設計者のこだわりなのだ。
製品を紹介するホームページには「すべてのダイバーにフィットするパーフェクトマスク」という強烈なコピーが記載されている。それほどの自信作なのである。この新しいマスクの登場で我々のダイビングが大きく変わる。そう感じさせるほどのいい出来なのである。
難を言えば、この製品の名前・・・何て読むのか?
分からん・・・。
誰か教えてください。
2009年12月24日
ドライスーツの修理・手入れ 「これで冬の海も快適」
ZERO RD2を購入して早くも1年が経過しました。
この1年間で潜った本数は・・・さてどれくらいでしょうか?250本程度でしょうか?
ZEROのRD2がいかに快適だったか・・・なんと今年ウェットスーツで潜った本数は、計6本。
その他は全てZEROのドライスーツで過ごしたのでした。
毎回お世話になるドライスーツのメンテナンスは以下のようにきっちり行ってきました。
ドライスーツのお手入れ手順
- 毎回エグジット後に裏返して汗を乾燥させる
- ダイビング後の浄水による洗浄(特に防水ジッパー部分、バルブ)
- 陰干し
- 帰宅後はハンガーにかけて涼しいところで保管
- 出発前には必ず防水ジッパーへのワックス掛け
- 防水ジッパーを傷つけないように運搬
それでも250本も潜ると、いろいろと綻びが出てきます。
今回、オーバーホールを兼ねて修理部品交換を実施いたしました。
メンテナンスを依頼したのは、ドライスーツを購入した「リトルリッツ」さん。
器材全般の知識が深く、やる気満々、サービス精神旺盛な富戸の注目ガイドさんが経営するショップです。
メンテナンス中の毎週のダイビングは、別に保有しているドライスーツを使用して凌ぐ予定でしたが、来年年明け早々に企画している東北の海には、どうしてもZERO RD2が必要でした。10度を切る低水温の海では、ドライスーツ自体の性能はもちろん重要ですが、中に着込むインナーの量で保温性能を確保しなければなりません。
多くのダイビングスーツメーカーが規格品として販売しているドライスーツは、スポーツタイプと呼ばれ、身体の寸法にピッタリサイズで作られています。その為、インナーに厚手の中綿タイプ・・・例えばIW-3000のようなものを着こんで保温する事ができないのです。
冬場の水温が12度~16度の伊豆の海でしたら、一般的なドライスーツ用インナーに、ユニクロのヒートテックを重ね着する事で、60分のダイビングに耐えることができます。しかし、できれば伊豆でもIW-3000を使用し、海から上がった後の吹きさらしの海岸でも快適に過ごせるようにしたいものです。
海から上がった後、なぜ寒くなるのか?
水中は10度以上あるのに、陸上は0度近い気温、しかも風が吹いていれば、スーツ表面の水滴が急激に蒸発し、気化熱と共に体感気温はグッと下がります。冬のダイビングが苦手とおっしゃる方のほとんどが、ドライスーツが苦手な方です。ウェットスーツで晩秋の伊豆の海に潜ると、水中は20度あるのに気温が5度しかないなんて日が良くあります。ウェットスーツにするのか、ドライスーツにすべきかを水温で判断してはいけません。裸でいても平気な気温・・・すなわち、気温が26度を下回ったら躊躇なくドライスーツを着用される事をオススメします。どんなに寒くないから平気だといっても、体温を維持する為にどんどんとカロリー消費が進み、2本~3本とダイビングをする内に、血中糖度が低下します。早い方でしたら2本目には寒さを感じ、体温維持が出来ない状態=低体温症(ハイポサーミア)を発症する危険性が高まります。ハイポサーミアによるトラブル発生は、良く晴れた真夏におきやすいという事を認識しましょう。
こうしたリスクから身体を守り、楽しく一年中ダイビングを続けるには、ドライスーツの着用が必須です。言い換えれば、一年中着ていても苦にならない上出来なドライスーツ選びが必須なのです。
海から上がった後、寒くならないコツ
- フードは顎まで隠れる完全なものを選びましょう
- グローブは、5mm厚の保温性が高いものが必要です(自分は夏でもこれです)
- エグジット後、フードやグローブは最後まで脱ぎません(毛細血管が集まる頭皮や指先から体温が奪われます)
- 器材洗浄はフード、グローブをつけたまま行います
- 最後に熱いシャワーを浴びて全身の塩分を落とした後、フード、グローブ、スーツを脱ぎます
- スーツを脱ぐ時は出来れば室内で脱げば完璧です
なんだ、こんな事か・・・数分だったら寒くても平気、と思われている方は特にご注意下さい。また、体脂肪率の高い方は、毛細血管からの体温の低下に気がつかないことが多く、数分程度なら風に吹かれても平気なつもりでいます。しかし、体脂肪率が高いという事は、日頃から代謝率が低いと言い換えることが出来、血中糖度の低下にも気がつかないことが多いのです。したがって、寒くなかったつもりが、急に振るえが止まらず、ハイポサーミアになってしまう可能性が高いと思えます。
ということで、年中、あったかインナーを着用したい私としては、どうしてもRD2を長い期間手放すのが嫌だったのでした。リトルリッツさんとZEROさんが迅速な対応をしていただき、通常メンテ作業プラス部品交換をたったの2週間で行ってくれました。感謝感激です!
水中撮影と寒冷地対策のドライスーツ改良
今回のメンテナンスでは、排気バルブ、吸気バルブの交換と、ネックシール、リストシールの交換を行いました。
ネックシールとリストシールはZEROが新しく開発したフレキシブルネックシールに交換しました。0度近くの気温では、ドライスーツの脱着時のスムースさがとても重要です。その理由は、前記したとおり、できるだけ外気温で身体を冷やさない為です。このフレキシブルネックシールは、通常のネックシールに対して特別柔軟性が高いZEROのネック素材をさらに、蛇腹加工し、柔軟性と伸縮性をアップさせたパーツです。首がきつくてドライスーツは苦手だとおっしゃる方は、このZEROのフレキシブルネックシールをお試し下さい。全く圧迫感を感じません。もちろん、柔軟性が高いということは、密着度が高いということですから、水が浸入してくる確率も大幅に低下していると思えます。
DIVEWAYS社製 クリップ式吸気バルブ
DIVEWAYS社は1974年から純国産のダイビング器材開発を続けてられる匠集団です。その匠の技が集結した360度回転クリップ式吸気バルブを今回装着しました。これまでは、同じDIVEWAYS社のプッシュタイプのものを使用しておりましたが、寒冷地での使用ではどちらもゆるぎない信頼感があるものの、いざトラブルが発生した時の回避策があるかどうかという点で、見直しを行いました。
つまり、寒冷地では、この吸気バルブが凍ってしまう可能性があるということです。外気温が0度以下の場合、ほぼ確実に凍結します。5度前後でも、風が強い場合には凍結する可能性があります。これらの凍結は、どんなバルブを使用しても回避できないことです。凍結したバルブでダイビングに挑んだ場合、運よく水温が高ければ自然に解凍します。しかし、5度以下の海の場合、解凍しない場合も考えられます。その時に吸気を行うと、バルブが戻らず、フリーフローしてしまう事が考えられます。実際に寒冷地でのダイビングでは良く耳にするトラブルです。その時、慌てずドライホースを抜く事ができればいいのですが、それもならなかった場合、クリップ式の場合、クリップを手で引き戻す事ができます。一つでも回避策が多いパーツの方がよかろうということで、今回部品交換を行いました。
DIVEWAYS社製オート排気バルブ
これまでは、常時ロック式の排気バルブを使用しておりました。マクロ撮影中心のダイビングでは、特に問題を感じなかったのですが、ワイド撮影や、中層を泳ぐ魚類の撮影の時には、浮上と共に膨張するエアーを抜かなければならず、その度ごとにカメラから手を離さなくてはならない煩わしさがありました。オートモードにしておく事によって、中層での撮影にも手間がかからないであろうという計算です。
「真冬の海に潜らないなんて、ダイビングの楽しさの80%を捨てているようなものだ・・・」どなたかのブログで読んだ一言ですが、全く同感です。これから春濁りの始まる4月までが、どのポイントでも透明度が良く、海洋生物も海藻類を中心に活発に活動を始めます。もっとも海が生き生きとしている時期なのです。是非、冬の海を恐がらず、一人でも多くの方々にその美しさを味わっていただきたいと思います。
2009年11月16日
スキューバ・ダイビング器材のお手入れ
昨日の暴風雨が嘘みたいです。
毎週のように海に通っている私としては、晴れた休日は、海にいけないもどかしさもあり、清清しさもあり・・・
今日は、日頃お世話になっている器材のメンテをしました。
BCはタップリのぬるま湯で完全に脱塩。
隅から隅まで綺麗に洗ってあげました。
レギュレーターも普段以上に念入りに洗浄。
綺麗さっぱりです!
2009年6月 5日
ZERO ゼロ・ドライスーツインナー「IW-3000」購入!
もう初夏だというのに、ドライスーツの準備をしています。
ええっ!?
どうして!?
今年の6月は志津川(しづがわ:宮城県南三陸町)に行こうと計画中だからです。
志津川といえば、そう・・・「ダンゴウオ」。
あの可愛いダンゴウオのハッチアウトが6月に集中するという事なので、以前から行ってみたいと思ったわけです。
で、この時期の水温は、平均10℃前後。
水深は12~13mと深くはないのですが、カメラ持って長時間潜るには、それなりの装備が必要という事で、ZEROの流氷セットを思い出しました。
ZERO RD2 流氷スペシャル
これまで、極寒の海用にはW社の5.5mmラジアルドライを使用していました。確かに、5.5mmという厚さでは水温が0度近くとも寒さ知らずなのですが、なにせ、動きにくい。・・・というより、泳げません。
その点、2mmというとても薄手の生地で作られているRD2は、とてもしなやかで動きやすいのです。
真冬の伊豆の海では、10℃を切ることはなかなかないので、RD2の下に、ユニクロヒートテックを2枚着て、さらに通常のドライスーツ用インナーを着れば汗をかくくらいの快適さです。
しかし、10℃以下の海ではそうもいきません。
なので、今回、ZEROが勧めるインナー「IW-3000」を購入してみました。
購入先はもちろんいつもの「リトルリッツ」さん。
いつも安くしてくれてありがとう~~~!!
ZERO IW-3000
ZEROのホームページに記載されている説明文
表面は防風、耐水性かつ通気性に優れたパーティクスを使用、内側のスエード状の特殊ポリエステル素材は保温と通気性が抜群、さらに中綿には発汗を素早く拡散、蒸発させることのできる疎水性繊維を使用した、高品質の優れたインナーです。さらに手洗いでも洗濯機でも洗えます。
送られてきたIW-3000は思ったより小さな段ボール箱に入ってきました。30×20×15cmの箱を開けると、中から出てきたのはこんな丸っこい・・・そう、寝袋ですね。あれ、といっしょですね。
ジッパーを開けて、中を取り出すと、ぶわ~~~って感じで、インナーウェアが膨らんできます。
「Snugpak」という製品のOEMのようです。
僕は、身長が170cm、中肉中背タイプですが、サイズは「S」を選択しました。
ちょうど、ぴったりという感じです。
普通の衣料品でしたら、ゆとりがほしくなるのでしょうが、ドライスーツのインナーの場合は、あまりだぶついてしまうと空気を含むために、装着するウェイト量を多くしなければならない欠点が出てしまいます。
なので、きつくならない程度のぴったり感が重要です。
ZERO IW-3000の着心地
外の生地はさらさら、中の裏地はしっとりした感じで、このまま、お休みなさい・・・まるで毛布にくるまれているかのような温かさです。
とっても気持ちいい!
とても軽いので、このまま部屋着にしたくなります。
首のネック周りもしっかり襟が立っているので、全く寒くありません。
これは凄いインナーですね。
きっと寒がりの女性ダイバーには、バカウケしてしまうのではないでしょうか?
そうそう、女性には嬉しい、お尻ジッパー付です。(男性はあんまり関係ないか・・・)
さて、防寒対策はこれで完璧!
流氷ダイビングでも間違いなく大丈夫でしょう。
残る課題は、このインナースーツを着ると、はたして何キロのウェイトが必要になるか・・・ですね。
その課題については、今週末に早速試してみたいと思います。
さあ、志津川に出陣!!
2009年2月23日
Apollo Bio Metal Mask Pro 日本潜水機の最新最高マスク
先日、リトルリッツさんのガイドで、IOP伊豆海洋公園にダイビングに行きました。
2本目を潜ろうとした時に「ブチッ!」
ありゃ?
見てみると、マスクのストラップが根元から切れてしまっています。
これはもう、2本目は無理かな?と思ったのですが、リトルリッツの佐藤さん。
「じゃあ、自分の使ってください。自分は、マスクなしで潜ります・・」
ええええっ?
マスクなしで?
しかも、大波が打ち寄せるIOPで?
「以前は、ずっとマスクなしで潜ってましたから・・・」
意味不明の返事を聞きながら、であれば、ということで、お言葉に甘えて自分のマスクと、彼のマスクを交換。ストラップの切れたマスクをフードに押し込みながら、「さあ、行きましょう。」と彼が言います。
・・・う~ん。
普通のコンディションならともかく、この大波のIOPですから。
しかも、経験本数10本くらいの初心者も一緒だし・・・
結果的には、何事もなくダイビングが終了しました。
鼻に水が入ったといってましたが、難なく終了。
さすがだなぁと思いました。
その感動を感謝に表そうと注文したのがこれ。
アポロ バイオメタルマスク・プロ
今まではOceanicの並行輸入品を使用していました。
日本のどの製品よりも容積が小さいそのマスクは、この数年間のお気に入りでした。
しかし、残念ながら交換できるストラップが手に入らない為、同等以上の性能のマスクを探していました。見つけたのが、これ!
丁寧に、一つ一つを手で磨いた鏡面仕上げ。
最高級のシリコン。
セラミックコーティング処理。
内容量最少の60cc。
どのデータを見ても世界最高級。
これ以上のマスクはありません。
こういう製品が、日本にあることがとても誇りに思えます。
発注日の翌日、即発送してくれた「リトルリッツ」さんに感謝しながら、歯磨き粉で、レンズを磨いたのでした。
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