2010年2月アーカイブ
2010年2月28日
2010年2月27日
Gymnodoris alba アカボシウミウシ
真っ白なボディにオレンジのドット。
おしゃれな体つきですが、ウミウシ界のヴァンパイア。
キヌハダ一族の先兵です。
他のウミウシを見つけると体液を吸い取るように食べてしまいます。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Gymnodoris alba
- 標準和名: アカボシウミウシ
Sakuraeolis sakuracea サクラミノウミウシ
なんとも言えない上品な色合い。
サクラの名前がぴったりなウミウシです。
今年は、ここ明鐘で大発生中。
たくさん見ることができます。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Sakuraeolis sakuracea
- 標準和名: サクラミノウミウシ
Flabellina rubrolineata セスジミノウミウシ
セスジミノウミウシと思えるのですが・・・どうも雰囲気が違いますね。
背中の線がすごく太いですよね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Flabellina rubrolineata
- 標準和名: セスジミノウミウシ
2010年2月26日
Hermaea noto ノトアリモウミウシ
アリモウミウシの仲間の中では最もゴージャスな色合い。
広葉樹の葉のように広がったミノにはゴールドのラメとレッドのティップ。
とてもおしゃれですよね。
明鐘ではかなり珍しいのですが、今年はどうやら当たり年なのでしょうか。
じっくりと観察してしまいました。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Hermaea noto
- 標準和名: ノトアリモウミウシ
Facelina bilineata フタスジミノウミウシ
コンブの仲間のアントクメが茂っている場所で発見。
アントクメをかき分けるとこの子がにゅる~と歩いていました。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Facelina bilineata
- 標準和名: フタスジミノウミウシ
Bursatella leachii フレリトゲアメフラシ
フレリトゲアメフラシの小さな幼体と思えます。
大きくなったフレリトゲアメフラシの成体は迫力満点ですが、小さな幼体は結構可愛いですね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Bursatella leachii
- 標準和名: フレリトゲアメフラシ
Pteraeolidia ianthina ムカデミノウミウシ
久しぶりにムカデミノウミウシを撮影してみました。
アメフラシやクロヘリアメフラシ、フウセンウミウシ同様に、明鐘では至る所でこのムカデミノウミウシを見るので、あまり有難味がないのですが、よく見ると愛嬌がある顔をしてますでしょ?
触角を真上から見ると、ネコ目のような感じ。
面白いですよね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Pteraeolidia ianthina
- 標準和名: ムカデミノウミウシ
2010年2月25日
Dermatobranchus primus カメキオトメウミウシ
カメキオトメウミウシ。
僕の印象では砂から這い出してくる、ゾンビみたいな(失礼;;)ウミウシというイメージがあります。
実際、砂地の上でこのカメキオトメウミウシを発見した際、強い光を当てると、あっという間に砂に潜ってしまいます。
先日、観察したところ・・・なんと尻尾の方から砂に潜っていた?
勘違いかもしれませんが、尻尾から潜っていったような気がしています。
次回、ナイトダイビングで発見したら再度、実験してみようと思います。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Dermatobranchus primus
- 標準和名: カメキオトメウミウシ
Elysia amakusana アズキウミウシ
チャシオグサという海藻についたアズキウミウシです。
チャシオグサ(Cladophora wrightiana Harvey)という海藻は、ありそうで探さないと無い海藻なのですが、もし、このチャシオグサを見つけたら必ずチェック。
100%に近い確率で、ゴクラクミドリガイの仲間が発見できます。
面白いぐらい着いていたりします。
きっと、よっぽど美味しいんでしょうね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Elysia amakusana
- 標準和名: アズキウミウシ
Sakuraeolis enosimensis アカエラミノウミウシ
美しいミノを水流になびかせながら、ゆったりと岩肌を這うアカエラミノウミウシ。
ミノの中にはヒドロ虫を食べて蓄積した毒素が詰まってます。
ウミウシの天敵は何か?
いろいろな意見がありますが、実は、同じウミウシが最も危険な存在かもしれません。
ウミウシキラーで知られるキヌハダウミウシの仲間は、他のウミウシの体液を吸い取ってしまうバンパイア。
メリベやウミフクロウの仲間は、丸ごと他のウミウシを飲み込んでしまいます。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Sakuraeolis enosimensis
- 標準和名: アカエラミノウミウシ
セトミドリガイ Elysia setoensis
ゴクラクウミウシの仲間、セトミドリガイです。
特徴は首の後ろにある、白くて丸い紋様です。
この紋様がないと、クロミドリガイである可能性が高いと思えます。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Elysia setoensis
- 標準和名: セトミドリガイ
2010年2月24日
Corynactis aff. viridis ウスマメホネナシサンゴ
ウスマメホネナシサンゴという名前の珊瑚です。
冷水性の珊瑚で北方の海を生息域にしています。
とても気になるのは、東京湾明鐘岬の場合、このウスマメホネナシサンゴと、先日ご紹介したアンチンボヤがほぼ同じ場所で観察できるという事です。
東京湾ぅて本当に不思議な海ですよね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Corynactis aff. viridis
- 標準和名: ウスマメホネナシサンゴ
Cuthona pupillae コマユミノウミウシ
明鐘岬でのダイビングで観察したコマユミノウミウシです。
ぷっくりとしたミノが特徴の小型のウミウシで、結構頻繁に見つけることができます。
千葉大学海洋バイオシステム研究センターの論文の中に、このコマユミノウミウシの発生様式についての面白い記事を見つけました。
『Anetai, Y., Hirano, Y. M. & Hirano, Y. J.: Poecilogony or cryptic species -- the aeolid nudibranch Cuthona pupillae?』 より抜粋
コマユミノウミウシの発生様式には、大卵(卵径約150μm)で直接発生を行うものと、小卵(卵径約98μm)でプランクトン栄養型幼生を経る間接発生をするものの2種類が観察されている。ところが、これらの異なる発生様式をもつものが、同一種であるのか、または異なる二つの近縁種であるのかは、明らかにされていなかったのですが、本研究では、この異なる発生様式を持つ個体同士を交雑させ、その繁殖可能性を調べることによって、これらの個体が同一種のものであるか否かを検討した結果、正常な発生を示すF1が得られた。また、そのF1同士を交配させたところ、F1も繁殖可能性を持つことが明らかとなった。これらの実験によって得られたF2の発生様式は、小卵(卵径約111μm)で直接発生を行うという注目すべきものであった。
要するに、コマユミノウミウシの繁殖には2通りあって、どちらの方法で繁殖するものも同一のコマユミノウミウシであると、しかも、F2ではベリジャー幼生の様式を経ることなく、小卵から直接発生するのだそうです。
いままで、ウミウシはベリジャー幼生として漂いながら、いづれ着底し、成長するものと思ってましたが、直接発生(直達発生:親に似た姿の子つまり幼体が生まれる発生様式)するものもあるのですね。
少し賢くなった気分です。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Cuthona pupillae
- 標準和名: コマユミノウミウシ
2010年2月23日
Aglaja orientalis トウヨウキセワタ
トウヨウキセワタです。
明鐘では結構珍しい。
どっちが頭で、どっちが尻尾なのか分からん??
たぶん、こっちが頭だろうと思って撮影しました。
正解でしょうか?
- 観察地: 明鐘
- 学名: Aglaja orientalis
- 標準和名: トウヨウキセワタ
Gymnodoris inornata キヌハダウミウシの宇宙遊泳
この日の明鐘岬は、突然の水温上昇。
1週間前までは13~14℃で安定していたのが、急に15℃近くまで上昇したようです。
恐らく黒潮の支流が流れ込んだものと思えますが、ウミウシたちにとっては大変な環境変化となります。
ナイトダイビングでは、キヌハダウミウシが浮遊していました。
真っ暗な海の中を浮遊する姿は、まるで宇宙遊泳のようです。
水中に舞う砂粒をちょっと細工して星屑のようにしてみました。
ね。
「2001年宇宙の旅」ならぬ、「2010年海の旅」って感じでしょうか?
- 観察地: 明鐘
- 学名: Gymnodoris inornata
- 標準和名: キヌハダウミウシ
Siphopteron flavum キイロウミコチョウ
アユカワウミコチョウに続き、キイロウミコチョウ。
いずれも関東地方では探して見つかるものではありません。
でも、ここ、明鐘岬では、シーズンさえ合えば、探すと見つかるのです。
すごいです。
このキイロウミコチョウ。
いざ、飛び立とうとしています・・・・。
その後、どうなったか?
見えなくなってしまいました;;;
- 観察地: 明鐘
- 学名: Siphopteron flavum
- 標準和名: キイロウミコチョウ
Pseudodistoma antinboja アンチンボヤ
アンチンボヤというホヤの仲間です。
明鐘岬のダイビングポイントでも、ある特定の場所でしか見ることができない貴重なホヤです。
南方のホヤのようで、沖縄や南西諸島、ミクロネシアでは普通に見られる種類です。
しかし伊豆ではごく一部の限られた場所でしか確認されていませんし、ましてや東京湾では、この明鐘以外の場所での発見報告は今のところ聞いたことがありません。もしかしたら明鐘が北限かもしれませんね。
よく見ると、ヨコエビの仲間がアンチンボヤの中に隠れ潜んでいるのが見えますね。
面白いですね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Pseudodistoma antinboja
- 標準和名: アンチンボヤ
2010年2月22日
Siphopteron fuscum アユカワウミコチョウ
アユカワウミコチョウのペア!
このシーンを関東地方で見れるのは、千葉県明鐘岬だけではないでしょうか?
凄いですよね!
興奮ものです!!
- 観察地: 明鐘
- 学名: Siphopteron fuscum
- 標準和名: アユカワウミコチョウ
2010年2月21日
Sebastiscus tertius ウッカリカサゴ
ウッカリカサゴ・・・れっきとした標準和名なんですよ。
カサゴ(Sebastiscus marmoratus)と同一種という説もありますが、ウッカリカサゴは、カサゴよりも深場に住み、真っ赤になる別の種であるという説もあります。
また写真を見てわかるように、白い斑紋の周りが黒く縁取られているのが特徴なのだそうです。
どうして、ウッカリ?
それの理由は知りません・・・。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Sebastiscus tertius
- 標準和名: ウッカリカサゴ
Cerberilla asamusiensis カスミミノウミウシ
小さな小さなヒゲオヤジ。
カスミミノウミウシです。
ひょうきんな顔つき。
体長は1cmにも満たない大きさなので、肉眼ではこのひょうきんな顔は見ることができません。
ルーペが必要ですね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Cerberilla asamusiensis
- 標準和名: カスミミノウミウシ
Galathea sp. コシオリエビの仲間
昼間の湾内で、二枚貝の貝殻を覗いたら、こんなコシオリエビの仲間が顔を出してくれました。
きっとお昼寝中だったんでしょうね。
ごめんごめん・・。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Galathea sp.
- 標準和名: コシオリエビの仲間
GLAUCIDAE sp. アオミノウミウシ科の一種
大瀬崎の湾内でよく見る「GLAUCIDAE sp. アオミノウミウシ科の一種」です。
標準和名はまだありません。
ちょうど一年前もこのアオミノウミウシの仲間を見つけてとても喜んだ記憶があります。
今回、観察したものは一回り大きく、1cmほどの個体でした。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: GLAUCIDAE sp.
- 標準和名: アオミノウミウシ科の一種
Tambja amakusana コミドリリュウグウウミウシ
極小サイズのコミドリリュウグウウミウシ。
しかも緑色!
最高にキュート!
かわいい~~~!
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Tambja amakusana
- 標準和名: コミドリリュウグウウミウシ
2010年2月20日
Pleurobranchidae sp. カメノコフシエラガイの仲間
標準和名がよくわからないウミウシ。
おそらくカメノコフシエラガイの仲間だと思えます。
ナイトダイビングで光に向かってひらひらと泳いできました。
きれいですね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Pleurobranchidae sp.
- 標準和名: カメノコフシエラガイの仲間
Eviota albolineata シロイソハゼ
かわいいですねぇ。
大瀬崎柵下ポイントで見たシロイソハゼ。
ちょこんと顔を出していますが、彼は一体、何を考えているのでしょうか?
「あは?」って感じ・・・。
(意味不明ですね)
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Eviota albolineata
- 標準和名: シロイソハゼ
Dendrodoris denisoni ミヤコウミウシ
ミヤコウミウシの二次鰓です。
何度見ても美しいウミウシですよね。
あまり人気は無いようなのですが、僕は好きです。
この幻想的でシュールな色合いがたまりません。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Dendrodoris denisoni
- 標準和名: ミヤコウミウシ
Cerberilla sp. キホシミノウミウシ
大瀬崎の湾内で、不明種のウミウシを探している時に発見したキホシウミウシです。
とても小さく、6~7mmほどの大きさだったのではないでしょうか。
何にもない砂地なのに、よく探すとたくさんのウミウシを見つけることができます。
とても楽しい、宝探しですね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Cerberilla sp.
- 標準和名: キホシミノウミウシ
Doridomorpha sp. マンジュウウミウシの仲間
大瀬崎湾内のナイトダイビングで観察したマンジュウウミウシの仲間と思えるウミウシ。
正体不明のウミウシだったのだが、「INDO-PACIFIC NUDIBRANCHS AND SEA SLUGS (Terrence M. Gosliner, David W. Behrens, and Angel Valdes)」のP316に紹介されている「Doridomorpha gardineri」の仲間ではないかと考えた。ただ、マンジュウウミウシは南方系のウミウシなので、この13度の大瀬崎では生きてはいけまい。きっと似てはいるが別の新種ではないかと思うのだが。
正体をご存知の方がいらしたらご連絡ください。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Doridomorpha sp.
- 標準和名: マンジュウウミウシの仲間
Heptacarpus futilirostris アシナガモエビモドキ
磯場を飛び回る忍者のようなエビ。
瞬間的に隣の岩に飛び移る忍法を持っています。
ホント素早い・・・。
ピッ・・・もういない。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Heptacarpus futilirostris
- 標準和名: アシナガモエビモドキ
2010年2月19日
Idiosepius paradoxus ヒメイカ
ヒメイカのシーズンがやってきました。
水温が13度に低下、安定し、ホンダワラが芽吹き始める春の訪れです。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Idiosepius paradoxus
- 標準和名: ヒメイカ
Chelidonura hirundinina ニシキツバメガイ
大瀬崎の湾内で観察したニシキツバメガイです。
ライトをあてると、砂に潜ってしまうので撮影が大変でした。
嫌光性のウミウシって結構多くて、砂に潜ろうとするものや、物陰に隠れようとするもの、あるいはその場で固まって動かなくなってしまうものもいます。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Chelidonura hirundinina
- 標準和名: ニシキツバメガイ
Costasiella formicarius オオアリモウミウシ
オオアリモウミウシとしましたが、自信がありません。
こんな金色に輝くボディになるものなのかどうか?
色だけで見れば、
「INDO-PACIFIC NUDIBRANCHS AND SEA SLUGS (Terrence M. Gosliner, David W. Behrens, and Angel Valdes)」のP76に掲載されているテングモウミウシ(Costasiella kuroshimae)が近いのですが、テングモウミウシは、遥か南方系のウミウシです。ウミウシ図鑑.comのオオアリモウミウシの投稿写真を見ると、確かに薄い金色の写真はあるのですが、これほど黄金色に輝くような固体は登録されていません。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Costasiella formicarius
- 標準和名: オオアリモウミウシ
Okenia pilosa オケニア・ピロサ
オケニア・ピロサというネコジタウミウシの仲間だと思います。
以前はホプキンシア・ピロサと呼ばれていたそうです。
図鑑の写真を見ると、この大瀬崎のオケニア・ピロサはクリーム色に、茶系の斑紋があるのですが、赤い斑紋のものや真っ白のものもいるようです。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Okenia pilosa
- 標準和名: オケニア・ピロサ
Sakuraeolis enosimensis アカエラミノウミウシ
大瀬崎のマンボウ桟橋には、たくさんのアカエラミノウミウシがついています。
朝でも昼でも、もちろん夜にはびっしり。
よっぽどこの桟橋についている生物が、彼らの好みに合っているのでしょうね。
すごい数の個体を観察することができますよ。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Sakuraeolis enosimensis
- 標準和名: アカエラミノウミウシ
Philinopsis speciosa カラスキセワタ
大瀬崎のカラスキセワタは結構地味めな紋様です。
黄色い線が少なくて、シックな感じ。
ちょっとバットマンカーに似てると思いませんか?
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Philinopsis speciosa
- 標準和名: カラスキセワタ
2010年2月18日
Flabellifera Sphaeromatidae コツブムシの仲間
このあたりの生物に興味が出てくると、これはもう、奥が深すぎて・・・
しかし、このコツブムシ。
志津川で見たコツブムシはもっと大きくてゴツゴツした印象でしたが、この大瀬崎のコツブムシは、ちょっと・・・キモ。
キモカワユス系・・・ですかね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Flabellifera Sphaeromatidae
- 標準和名: コツブムシの仲間
Chromodoris tinctoria サラサウミウシ
大瀬崎では、特に珍しさもないサラサウミウシ。
ところが、このサラサウミウシ。
なんとナマコの上に乗ってました。
ナマコにのって何処に旅立とうというのでしょう?
それとも、ナマコの体表には何か美味しいものがついているのでしょうか?
とっても不思議な光景でした。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Chromodoris tinctoria
- 標準和名: サラサウミウシ
Elysia sp. アオボシミドリガイ
肉眼で見たときは、アズキウミウシかなぁと思っていたのですが、写真でみるとブルーのドットがあります。
アオボシミドリガイです。
ゴクラクウミウシの仲間は、どれも外見が似ていて判別が難しいですねぇ。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Elysia sp.
- 標準和名: アオボシミドリガイ
Goniodoridella savignyi コトヒメウミウシ
小さな、小さな海の妖精「コトヒメウミウシ」です。
真っ白で黄色いラインがとても上品。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Goniodoridella savignyi
- 標準和名: コトヒメウミウシ
2010年2月17日
Tripterygion bapturum ヒメギンポ
とっても残念な写真・・・。
実はこの写真を撮影する直前までは、雌雄のカップルで並んでいたのです。
ところが、ご覧のとおり、いきなり砂の嵐が・・・。
そう、近くにいたダイバーのフィンキックが原因・・・。
しかも、物凄い巻き上げ・・・。
がっかり・・・。写真を見るたびにため息が出てしまいます。
次はいつベストチャンスを狙えるかなぁ・・・
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Tripterygion bapturum
- 標準和名: ヒメギンポ
Paguroidea ヤドカリ
この写真はヤラセではありませんよ。
大瀬崎でのナイトダイビングで実際に目撃した様子ですが、一匹のヤドカリが仰向けになって、ほかのヤドカリが上に覆いかぶさるように・・・。
う~ん・・・。
喧嘩?
宿となる巻貝の奪い合い?
それとも・・・?
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Paguroidea
- 標準和名: ヤドカリの仲間
Lomanotus sp. ロマノータス属の一種
これも標準和名が不明、またはまだ無いウミウシ。
クロガヤについていたものですが、ダイビングハウスマンボウのYU-JI君曰く、「INDO-PACIFIC NUDIBRANCHS AND SEA SLUGS (Terrence M. Gosliner, David W. Behrens, and Angel Valdes)」の325ページのロマノータス属に似ているのではないかとのこと。
確かに、ウミウシ図鑑.comでもロマノータス属の一種の1として分類されています。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Lomanotus sp.
- 標準和名: ロマノータス属の一種
Virgularia gustaviana ヤナギウミエラ
大瀬崎 湾内でのナイトダイビングで観察したヤナギウミエラです。
ウミエラが砂地に開いていると、必ず覗き込んでみたくなります。
ナイトダイビングでの楽しみの一つです。
不思議な生物ですよね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Virgularia gustaviana
- 標準和名: ヤナギウミエラ
Gymnothorax berndti ハワイウツボ
大瀬崎門下ポイントで会ったハワイウツボ。
人形のような眼ですね。
真っ白なボディ。ウツボの仲間の中では大型の部類に入ります。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Gymnothorax berndti
- 標準和名: ハワイウツボ
2010年2月16日
黄金比率 Golden ratio
黄金比(おうごんひ、En:Golden ratio, The Golden Mean/Rectangle)は、最も美しいとされる比。
近似値は1:1.618でフィボナッチ数列とも呼ばれます。
国旗や名刺の縦横の比率が、この黄金比で作られていることは有名で、植物の葉の並びかた、葉脈の並び方もこの黄金比であることから、自然界で普遍性を持ったもっとも美しい比率であるといわれています。似たような比率には、白銀比(silver ratio)というものもあります。紙から最大限の大きさの正方形、すなわち辺の長さが紙の短辺に等しい正方形を切り取ったとき残る長方形の辺の比は白銀比になります。長方形の折り紙で、片辺を隣の辺に重なるように三角形に折り返すと、余った部分の長方形の辺の比が必ず白銀比になるというものです。
この巻貝の内周から外周へ広がる比率も黄金比率です。
巻貝の貝殻の巻き方については、大変な研究がされています。
従来、巻貝の巻く方向は、種によって決まっていると考えられており、9割の種が右巻きと言われています。
しかし理由は詳しく判明しておらず、カタツムリの多くは右巻きであるが、一部に左巻きの種があるといった矛盾も示唆されてきました。
また、左右両巻の種も存在しており、どうして、巻き方が異なる個体が存在するのかいまだに謎に満ちています。
同一の種で、左右両巻きが認められている種では、内臓の配置も左右逆になっていることが分かっており、益々謎は深まるばかりです。
- 観察地: 大瀬崎
Protaeolidiella atra スミゾメミノウミウシ
このスミゾメミノウミウシ。
センナリウミヒドラが大好き。
いつもは、べったりと絡みつくように付いてしまってどこが頭なのか良く分からないのですが、こうして触覚が確認できるシーンを見たのは初めてです。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Protaeolidiella atra
- 標準和名: スミゾメミノウミウシ
Setoeolis inconspicua セトミノウミウシ
セトミノウミウシほど、体色や雰囲気が変化するウミウシはないでしょう。
観察した地域ではもちろん、同じ大瀬崎でも、捕食している生物の違いなのか、色合いやミノの雰囲気まで変わってきます。
このセトミノウミウシは、オレンジ色に透き通ったミノが美しい個体でした。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Setoeolis inconspicua
- 標準和名: セトミノウミウシ
Notarchus indicus フウセンウミウシ
フウセンウミウシです。
何度見ても愛嬌がある顔ですよね。
なぜ、フウセンウミウシというのか?
ちょっと刺激を与えると、丸くなってしまって、その様子が風船みたいだから...
だと思っているんですが、違いますかね?
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Notarchus indicus
- 標準和名: フウセンウミウシ
Okenia echinata クロイバラウミウシ
久しぶりにクロイバラウミウシを見つけました。
いつもは大瀬崎の湾内の某所にある土嚢の袋についていることが多いのですが、この日はオスパー前のゴロタの表面についていました。
これもきっと、護岸工事が理由で降り積もったほこりや塵がきっかけで、このゴロタの表面に彼らの餌となる生物が芽吹いているという証拠ではないかと思っています。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Okenia echinata
- 標準和名: クロイバラウミウシ
Pseudobornella orientalis イトヒキウミウシ
イトヒキウミウシです。
結構珍しいかも。
もっと長~~く糸を引いているはずなんですが、どうも調子が悪いのか...。
もっと引いて撮影すればよかったかな?
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Pseudobornella orientalis
- 標準和名: イトヒキウミウシ
Scorpaenodes littoralis イソカサゴ
どうしてカサゴの眼ってこんなにもきれいなのでしょう。
小さな宇宙を見ているみたい。
透き通っていて、輝いていて、零れ落ちそうな瞳。
何度見ても飽きません。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Scorpaenodes littoralis
- 標準和名: イソカサゴ
Ercolania boodleae アリモウミウシ
すごいでしょ!アリモウミウシが集団で集まっていました。
いったい何をしているのか?
きっと、よっぽど美味しいものがここにはあるんでしょうね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Ercolania boodleae
- 標準和名: アリモウミウシ
2010年2月15日
Gastropteron bicornutus アマクサウミコチョウ
大瀬崎 湾内で観察したアマクサウミコチョウ(Gastropteron bicornutus)。
あまりに小さな個体だったので、撮影しているときにはどんな形をしているのか見えていませんでした。
パソコンで拡大してみると、美しい斑点紋様が・・。
間違いなくアマクサウミコチョウです。
初めて見ました。もっとゆっくり観察すれば良かったです。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Gastropteron bicornutus
- 標準和名: アマクサウミコチョウ
Allopontonia iaini アッロポントニア・イアイーニ
冬場、水温が下がると、深場からオーストンフクロウニ(Araeosoma owstoni)が浅い海に上がってきます。
大瀬崎の外海で中層を泳いでいくと、広く白い砂地の海底の上に、このオーストンフクロウニがポツン、ポツンといるのが見えます。
通年見る事が出来るイイジマフクロウニ(Asthenosoma ijimai)と非常に似ていますが、オーストンフクロウニの方が、棘がまばらです。
このAllopontonia iaini アッロポントニア・イアイーニは、オーストンフクロウニに寄生するエビ。
結構な確率で宿っているようなので、探してみると良いでしょう。
※オーストンフクロウニも、イイジマフクロウニも猛毒を持っているので注意が必要です。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Allopontonia iaini
- 標準和名: アッロポントニア・イアイーニ
Madrella ferruginosa マドレラ・フェルギノーサ
ついに大瀬崎にもマドレラ・フェルギノーサがやってきました。
以前、志津川で見たマドレラ・フェルギノーサは大きかったのですが、この大瀬崎で観察したものは1cmほどの小型の固体でした。
でもカールした蓑がラメを含んでいるように輝いて美しいです。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Madrella ferruginosa
- 標準和名: マドレラ・フェルギノーサ
Trichiurus lepturus タチウオ
大瀬崎でのダイビング。
水面休息中に、ある都市型ショップの女性イントラさんがカメラを持ってきた。
撮影した魚を見て欲しいという。
見てびっくり・・・初めはミズウオか?と思ったが、タチウオであった。
タチウオ(Trichiurus lepturus)は、通常水深200m~800mの大陸棚に生息する魚です。
そのタチウオがなぜ?
この日の大瀬崎は、北東の風が非常に強く、駿河湾から湾内に向けて強い風波が押し寄せていました。
恐らく、何らかの理由で弱ったタチウオが、波に流されてこの湾内に入り込んできたのでしょう。
ちなみにこのタチウオ。立ち泳ぎをするので立ち魚・・・という説。刀に似ているので太刀魚とする説があります。
まさかダイビングでタチウオを見る事が出来るとは思いませんでした。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Trichiurus lepturus
- 標準和名: タチウオ
2010年2月14日
大瀬崎で発見された不明種のウミウシ
最近、大瀬崎の湾内某所で発見されている不明種のウミウシです。
二種類確認されていて、ブルータイプとオレンジタイプがいます。
このウミウシを見つけるには、ルーペとライトを持って、湾内の砂地を探索しなければなりません。
写真に写っている砂粒の大きさと比較してお分かりいただけるように、とても小さなウミウシです。
ですから、大雑把に探しても見つけることは難しく、10cmの四角形でエリアを区切るようにして、まさに虱潰しに探すことになります。
この個体は、ダイビングハウスマンボウのYuji君が一生懸命探してくれた個体です。
もちろん、どの図鑑を見ても似たような種類はなく、もしかしたら新しい種ではないかとのうわさもされています。
10年ほど前に似たような種が一時期確認されたとの話もあります。
どうして、この時期に急に現れたのでしょうか?
一つの仮説を立ててみました。
実は、数週間前より、大瀬崎湾内のオスパー前で護岸工事が行われております。
昨年の台風で崩壊してしまった石垣を改修する工事です。
工事は、大きなショベルカーで海底の土砂を掘るという大規模なもので、その影響で、先週は湾内が真茶色になるほどの濁りが発生しておりました。土砂が採掘された浅場は、多くのウミウシを観察する事が出来る貴重なポイントだったのですが、仕方ありません。
そして、湾内を濁らせた土砂は、次第に沈澱し、最近になってようやく本来の透明度が戻ってきた状態です。
もしかしたら、この採掘された土砂に、この新種のウミウシの卵が入っていたのではないかと考えました。
もちろん、なんの根拠もない仮説なのですが・・・
CheckCuthona diversicolor ゴシキミノウミウシ
東京湾明鐘岬のゴシキミノウミウシは渋い配色でしたが、大瀬崎のゴシキミノウミウシは、ご覧の通り極彩色。
オレンジの色が濃く、ブルーのラインがくっきり見えます。
どちらもそれぞれ魅力的ですね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Cuthona diversicolor
- 標準和名: ゴシキミノウミウシ
2010年2月13日
Sakuraeolis gerberina ガーベラミノウミウシ
普段はセンナリウミヒドラにくっついているのですが、稀に上の写真のように砂地にいたりします。
移動中なのかな?
サクラミノウミウシかと思ったのですが、やっぱりガーベラミノウミウシでした。
砂地を移動とは珍しい。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Sakuraeolis gerberina
- 標準和名: ガーベラミノウミウシ
Tritoniopsis alba シロハナガサウミウシ
大瀬崎の名物的なウミウシ。
シロハナガサウミウシ。
時に大量発生するときがあります。
ユビノウトサカにびっしりと喰らい付いていることが多く、まるで真っ白なソフトコーラルに見えてしまうほど。
固体の一つ一つは、こうして美しい雪の結晶のような顆粒状突起があります。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Tritoniopsis alba
- 標準和名: シロハナガサウミウシ
Thamnaconus modestus ウマヅラハギ
ナイトダイビングでよく見かける光景。
ウマヅラハギなどのカワハギの仲間は、こうして口で何かにつかまって寝ます。
ライトを当てるとまぶしいのか、伏し目がちになってかわいいです。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Thamnaconus modestus
- 標準和名: ウマヅラハギ
Philinopsis gigliolii カノコキセワタ
大瀬崎の何もない砂地を、ライトを当てながらじっくり探すと、こんなのが歩いていたりします。
8mmぐらいのちっちゃいやつでした。
どっちが頭で、どっちがお尻なのか見ても分かりません。
じじじじっと見て・・・あ・・・こっち方向に動いてる・・・
と、確認して判断します。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Philinopsis gigliolii
- 標準和名: カノコキセワタ
Chromis analis コガネスズメダイ
スズメダイの中ではこのコガネスズメダイとソラスズメダイが、もっとも目を引きます。
とても美しいイエローのコガネスズメダイ。
大瀬崎では普通種ですが、東伊豆ではなかなか見れません。
大瀬崎でも外海のソフトコーラルが群生するあたりには良く見かけるのですが、先端や湾内ではあまり見かけません。
きっと、棲家選びに微妙なこだわりがあるのでしょう。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Chromis analis
- 標準和名: コガネスズメダイ
2010年2月12日
Petroscirtes breviceps ニジギンポ
ニジギンポ・・・どうしても「ニジギンポくん」と呼びたくなる。
かわいいですよね。
このニコッと笑ったような顔。
この顔を見ると本当に癒されます。
いいなぁ。
どんなときでも微笑んでいるニジギンポくん。
いいなぁ・・・。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Petroscirtes breviceps
- 標準和名: ニジギンポ
Cerberilla asamusiensis カスミミノウミウシ
大瀬崎 湾内で観察したカスミミノウミウシ。
東京湾 明鐘岬で見たカスミミノウミウシは王者の貫禄でしたが、このカスミミノはどことなくひょうきん。
ポチッとした眼と眉毛があるみたいで、おもしろい顔つきですよね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Cerberilla asamusiensis
- 標準和名: カスミミノウミウシ
2010年2月11日
Oxycomanthus japonica ニッポンウミシダ
大瀬崎では各所で普通に見れるニッポンウミシダ。
ウミシダを見たら尊敬しなければならないかも。
どうしてか?
ニッポンウミシダはウミユリ類の動物です。
海藻のような植物ではありません。
なんと根元に脳を持っているのだそうです。
えええっ!?
そうなんです!ウミシダには脳がある。
5億年前。カンブリア紀の地球で生まれた棘皮動物の仲間(ウニとかヒトデとか・・・)には、もともと脳があったそうです。
ところが進化の過程で、ウニやヒトデは脳を退化させてしまったんですね。
ところが、このウミユリの仲間であるウミシダは、ちゃんと脳を残しているのだそうです。
そして、このウミシダ。
ばらばらになってしまっても、ちゃんと組織再生して元の姿に戻ることができます。
その組織再生能力が、根元にある脳の働きにどうも関係があるらしいということが、東京大学付属三崎臨海実験所の研究で明らかにされてきたのだそうです。
そして、その再生能力の研究成果は人の組織再生能力に応用できるのではないかと考えられているそうなのです。
すごい!ウミシダ偉い!
これからは海でウミシダに会ったら、二礼二拍手一礼を忘れないようにしよう。
そして、決して手袋で触って、くっついてしまって、ばらばらになってしまわないようにしよう。
指示棒でこねくり回して、カニとかエビを探すのもやめよう。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Oxycomanthus japonica
- 標準和名: ニッポンウミシダ
ハリセンボンの大量発生 Diodon holocanthus その後
何週間か以前に、ハリセンボンが大瀬崎に大量に流れ着いた事を書きました。
あれからどうなったのでしょうか。
大瀬崎の湾内には、いたる場所にハリセンボンの若魚の死体を目撃しました。
数週間前はまだ、群れで泳ぐ力を残していたのですが、もはや波にもまれているだけ。
身体のバランスも保つことができず、ただ、鰭を動かしているだけです。
まさに息絶え絶えの状態でした。
ふう・・・。
仕方ないのですが・・・。
いっそうのこと捕獲して水槽で飼ってあげたくなります。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Diodon holocanthus
- 標準和名: ハリセンボン
Chromis notatus notatus スズメダイ
伊豆ではどこででも見ることができるスズメダイ。
地味な魚なのですが、美しい顔立ちですよね。
水温が高い時期には群れで泳ぐ姿が見れるのですが、真冬はこうして物陰に隠れていることが多いようです。
寒そうですが、撮影するにはこの時期がもってこいですね。
背景をいろいろと選べますし、こうして顔のアップも撮影しやすいです。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Chromis notatus notatus
- 標準和名: スズメダイ
Sepia esculenta コウイカ
コウイカ(別名:スミイカ)です。
ベラの仲間を捕らえて興奮しているのか、真っ黒に発色しています。
しかし、自分の体長ほどもある大きなベラをどうやって飲み込むのでしょうかね?
こちらは、ヤリイカの卵塊です。
良く見るともう眼が見えていますね。
ハッチアウトまであとどれくらいなのでしょう。
イカの赤ちゃんが産まれるシーンを是非見てみたいものです。
命が沢山詰まっているんですね。
すばらしいですね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Sepia esculenta
- 標準和名: コウイカ
Ceriantbus filiformis ムラサキハナギンチャク
イソギンチャクが好きなんです。
この妖艶な雰囲気。
陸上の生物には見られない滑らかな動き。
高等な頭脳を持っているわけではないのに、何かを感じさせます。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Ceriantbus filiformis
- 標準和名: ムラサキハナギンチャク
2010年2月10日
Dofleinia armata スナイソギンチャク
サガミツノメエビを宿していたスナイソギンチャク。
猛毒を持つ美しい水中花。
ナイトダイビングで見るスナイソギンチャクの美しさは特筆ものですね。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Dofleinia armata
- 標準和名: スナイソギンチャク
2010年2月 9日
Ophisurus macrorhynchus ダイナンウミヘビ
きつね目がいい感じでしょ!
ダイナンウミヘビ。
ウミヘビといっても爬虫類じゃないですよ。
魚類です。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Ophisurus macrorhynchus
- 標準和名: ダイナンウミヘビ
Hippocampus trimaculatus ミナミエラコとタカクラタツ
ケヤリムシの仲間であるミナミエラコ(Pseudopotamilla myriops )の棲管についたタカクラタツです。
なんともフォトジェニックな組み合わせなので大人気。
ここ何週間か、水中撮影ファンのストロボを浴びてます。
ミナミエラコはとても敏感で、ちょっとした水流を感じるだけで鰓を引っ込めてしまいます。
一度引っ込んでしまうと大変。
数十秒はじっと動かずに、鰓が開くのを待たなくてはなりません。
この日、このタカクラタツを激写しようと何十枚も撮影したのですが、ふと気がつくと、後ろに何人も順番待ちしてました。
大変失礼いたしました~~~;;;
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Hippocampus trimaculatus
- 標準和名: タカクラタツ
Pleuronichthys cornutus メイタガレイの幼魚
大瀬崎の湾内で見つけたメタガレイの幼魚です。
真っ白なんですね・・・。
真っ白なのが貝殻に似て不思議と目立たないんですよね。
こちらは成魚なんですが・・・
あらら、寄生虫がついてしまってます。
ピンセットでも持っていれば、取ってあげたくなっちゃいます。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Pleuronichthys cornutus
- 標準和名: メイタガレイ
大瀬崎 マンボウ号
大瀬崎の象徴。
湾内に停泊する「ダイビングハウスマンボウ」さんのダイビングボート『マンボウ号』です。
このマンボウ号の船底にウミウシがついているかも?との事で、安全停止後に浮上してみました。
うひゃひゃ・・・船底にはびっしりと生物が・・・
数か月でこれだけ付着してしまうのだそうです。
イソギンポ君が住んでました!
マンボウ号が動いているときはどうするんでしょう?
流されないように、じっと隠れてるのかな?
ウミウシはたくさん付いているようでしたが、極小サイズであるのと流れが強く、撮影は無理と判断。
ところが、そうこうしているうちに回遊魚系の幼魚の群れが、うわ~~っ!と迫ってきました。
キラキラと輝いてとても美しかったです。
何の幼魚だろう?
メタリックな輝きがとても美しいです。
そういえば、前の晩のナイトダイビングでも、ライトに集まってきた幼魚がいましたが、同じ種類かな?
写真を見て分かったのですが、この幼魚達。
泳ぐ向きがそれぞれバラバラです。
水面に対して背中が上になっている物もいれば、逆に腹を上に向けている物もいます。
不思議ですね。
流れに身をまかせながら、この幼魚たちの群れと遊びました。
楽しかったなぁ~。
たまにはこういうダイビングもいいものだと感じました。
2010年2月 8日
Phyllognathia simplex サガミツノメエビ
サガミツノエビという極小のエビ。
スナイソギンチャクの周りにいるというのだが、なんだかさっぱり分からない。
良く見ても???
砂の塊にしか見えない。
ようやく、こんな形をしているのか?と、頭の中で理解できて撮影ができました。
自分は眼がよくないので、マクロ撮影は勘とイメージだけが頼りです;;;
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Phyllognathia simplex
- 標準和名: サガミツノメエビ
2010年2月 7日
Calotomus japonicus ブダイ
不格好なタイという意味で『醜鯛』または『不鯛』と書くのだそうだ。
なんとまあ、失礼な・・・。
誰だって不細工だと言われたら怒るだろうに、魚の名前には無頓着。
人間って身勝手ですねぇ。
とは言っても、この顔・・・幼い子供が見たら泣き出しますね。
きっと。
僕は、好きですけどね・・・この、何かを語り出しそうな顔。
じっと見ると、なかなか味のある顔つきですよ。
- 観察地: 大瀬崎
- 学名: Calotomus japonicus
- 標準和名: ブダイ
2010年2月 6日
フレリトゲアメフラシ Bursatella leachii
ネイチャーウオッチングガイドブック「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」では、やや稀な種類と書かれていますがもちろん明鐘では普通種。ナイトダイビングでは恐らく容易に見つけることができるでしょう。
15cm以上の大型種ですので、マクロレンズでは厳しい。
触角の部分のみ拡大して撮影してみました。
龍の角のような触覚がかっこいいですね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Bursatella leachii
- 標準和名: フレリトゲアメフラシ
Kaloplocamus ramosus エダウミウシ
ナイトダイビングで観察しました。
昼間はなかなか見ることができないのですが、夜には比較的出没しやすく、見つけやすいウミウシです。似た種類にヒメエダウミウシ(Kaloplocamus acutus)がおりますが、ヒメエダウミウシは、体表の突起に赤い色が付いているので見分けが容易いと思います。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Kaloplocamus ramosus
- 標準和名: エダウミウシ
Haminoea ovalis ハミノエア・オワリス
これも極めて珍しい。
ブドウガイの仲間、標準和名はまだありません。
ネイチャーウオッチングガイドブック「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」によると、西太平洋の熱帯域が生息地になっています。
こりゃ大変だ。
明鐘って何でもいるんだなぁ。
ほんと、つくづく感心してしまいます。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Haminoea ovalis
- 標準和名: ハミノエア・オワリス
2010年2月 5日
Elysia amakusana アズキウミウシ
上の写真は、触覚がきれいな青色をしているので、アズキウミウシに間違いないでしょう。
下の写真は、もしかしたらセトミドリガイかもしれませんね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Elysia amakusana
- 標準和名: アズキウミウシ
Gymnodoris inornata キヌハダウミウシ
ウミウシを食べるウミウシ。
キヌハダ一族の王です。
ウミウシの体液を吸い取ったり、丸呑みしてしまうのですが、どんなウミウシでも食べてしまうのではなく好みがあるようです。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Gymnodoris inornata
- 標準和名: キヌハダウミウシ
Aplysia parvula クロヘリアメフラシ
あまりに沢山いるせいか、ダイバーに見向きもされず、ほとんどスルーされてしまうクロヘリアメフラシ。
でも、こんなに面白い顔のウミウシって他にいますか?
とっても愛嬌がある。
ロバに似ていると思いませんか?
顔が面白いだけじゃなく、行動もどことなくお間抜けなんですよ。
上の写真、なんかお間抜けでしょ?
多分、彼は、カジメの茎に登っていって、次の場所に移ろうと必死なんですよ・・・。
でも、周りを見ればお分かりいただけるように、移れる場所はないんです(笑)。
で、彼・・・どうしたと思います?
この写真を撮っている間、1分近くも、固まっちゃって・・・
ずっとこのポーズなんですよ!
もうおかしくて、おかしくて!
水中でゲラゲラ笑いながら写真を撮っておりました。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Aplysia parvula
- 標準和名: クロヘリアメフラシ
Platydoris sp. ネズミウミウシ
ネズミウミウシです。
地味ですが、良く見ると触角の大きさと間隔が絶妙で、愛嬌のある顔です。
本当は背中にいくつかの二次鰓が出るはずなのですが、この日はちょいとご機嫌斜め。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Platydoris sp.
- 標準和名: ネズミウミウシ
2010年2月 4日
Haloa japonica ブドウガイ
とても地味なんですが、良く見ると小さな眼があったりしてキュートでしょ?
- 観察地: 明鐘
- 学名: Haloa japonica ブドウガイ
- 標準和名: Haloa japonica ブドウガイ
Sepia esculenta スミイカ
ナイトダイビングでスミイカに出会いました。
とても大きい。
ライトを当てると、反応してとてもきれいな色になります。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Sepia esculenta
- 標準和名: スミイカ
Petalifera punctulata ウミナメクジ
ウミナメクジといっても、正真正銘のウミウシの仲間です。
夜になると出てくる夜行性のウミウシです。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Petalifera punctulata
- 標準和名: ウミナメクジ
Berthellina delicata ホウズキフシエラガイ
明鐘岬でのナイトダイビングで観察したホウズキフシエラガイです。
触角を出していないので見にくいのですが、触角を出すととてもきれいなウミウシです。
ホウズキのような真っ赤な丸いからだが特徴のウミウシです。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Berthellina delicata
- 標準和名: ホウズキフシエラガイ
2010年2月 3日
チャイロアワツブガイ Colpodaspis sp.
これも激レアなウミウシ。
チャイロアワツブガイといいます。
ウミウシ図鑑.comでは、ここ明鐘と慶良間での報告しかありません。
「本州のウミウシ―北海道から奄美大島まで 」、「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」には掲載がなく、Terrence M. Gosliner先生の「1001 Nudibranchs: Catalogue of Indo/Pacific Sea Slugs 」ではColpodaspis sp.の名称がありますが別の種と思える社h新が掲載されているのみでした。
砂粒と比較していただければお分かりいただけると思いますが、まさに粟粒ですね。僕の肉眼では全く判別できませんでした。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Colpodaspis sp.
- 標準和名: チャイロアワツブガイ
ダイナンギンポ Dictyosoma burgeri
ベニツケギンポ(Dictyosoma rubrimaculatum)かもしれないが、鰓蓋の後ろに真っ赤な円形の印がないため、ダイナンギンポだと思う。
この写真みてどう思います?
どうして、上下逆に眼球が動くのでしょう?
不思議です。
彼は、どんな映像を見ているのだろう?
- 観察地: 明鐘
- 学名: Dictyosoma burgeri
- 標準和名: ダイナンギンポ
2010年2月 2日
キクメイシモドキ Oulastrea crispata
内湾性の造礁性のサンゴ。
キクメイシモドキである。
東京湾の湾口部にある明鐘岬では普通種。
しかし、なんと水深1m以内のタイドゾーンに群生している。
そして、その場所は僕らがフィンを脱着するエントリー/エグジットポイントなのだ!
なんと驚きである。
不用意に硬いものを乗せるわけにいかない...。
専門家に寄れば、これほどの浅い水深に群落があるということは、間違いなくこの地がキクメイシモドキの北限と断定できるという。
これよりも北には、絶対に生息していないであろうとの事だ。
この写真は、昼間撮影したものだが、ナイトダイビングで撮影しようと考えていて、すっかり忘れてしまった。
次回は、ある新兵器を備えて、必ずやこのキクメイシモドキがポリプを開かせているシーンを撮影しようと思っている。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Oulastrea crispata
- 標準和名: キクメイシモドキ
Tritonia festiva シロホクヨウウミウシ
念願のシロホクヨウウミウシ。
あれだけ志津川に通っているのに見ることができず、なんと明鐘で見ることができました。
しかも真っ赤!
どうして真っ赤?
実はウミイチゴを食べちゃったんですね・・・この子は。
もう、分かり易い子ですね。
これがウミイチゴ。
昼間、ポリプが開いていないときは真っ赤なイチゴのよう。
でも、こうしてポリプが開くと、ゴージャスなクリスマスの飾りみたいですね。
ウミイチゴを沢山食べてお腹も膨れてます。
子供みたいなウミウシですね。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Tritonia festiva
- 標準和名: シロホクヨウウミウシ
2010年2月 1日
ミレニアムマツカサウミウシ Doto sp.
明鐘湾内のある場所に特定的に生息しているミレニアムマツカサウミウシ。
近くには珍しいホリミノウミウシの一種の群落もあり、特別なエリアになっている。
この写真は、ミレニアムマツカサウミウシの卵塊が産み付けられているエリアで撮影した、ミレニアムマツカサウミウシ2固体の密会風景である。
密会かどうか走らないが(笑)、そんな風に見えてしまうのだ。
ゼリー状の半透明の蓑に包まれている白い果粒状の物体は、クロガヤから抽出された毒素が蓄えられているのだろうか。
毒々しさとは裏腹に、光を当てると怪しげに美しく光っていた。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Doto sp.
- 標準和名: ミレニアムマツカサウミウシ
ホリミノウミウシの一種 Eubranchus sp.
このウミウシも珍しい種類である。もちろんまだ標準和名がつけられていない。
明鐘岬の湾内のとある場所にあるクロガヤ(Lytocarpia niger)に固定的に生息している。
近くにはやはり最近になって名が知られるようになった「ミレニアムマツカサウミウシ」が生息しており、この1m四方の限られたエリア内で生息しているのだ。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Eubranchus sp.
- 標準和名: ホリミノウミウシの一種
東京湾のダンゴウオ Lethotremus awae
東京湾のダンゴウオは巨大だった。
3cm以上の大きさだろうか。
志津川の海では通年見られるダンゴウオだが、東京湾ではもちろんこの時期にしか発見されていない。
もしかするといないのではなく、深い水深の場所に隠れていて目に付かないだけかもしれない。
水温が下がってくると浅場に出没する。
恐らく産卵活動のためなのだろう。
この広い海の海草の中で身を隠している彼らは、どうやってパートナーを見つけるのだろうか。
カップルでいるシーンを見てみたいものだ。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Lethotremus awae
- 標準和名: ダンゴウオ
ニシキツバメガイ Chelidonura hirundinina
先日報告したアユカワウミコチョウに引き続き、明鐘岬の特殊性を裏付ける生物がこれ。
ニシキツバメガイである。
アユカワウミコチョウが発見された場所からごく近くで、明鐘パロパロアクアティックのスーパーガイド「AKEMIさん」が発見した。
狂喜乱舞とはこのことで、この1本のダイビングでアユカワ+ニシキツバメの両横綱をGETしてしまったのである。
「INDO-PACIFIC NUDIBRANCHS AND SEA SLUGS (Terrence M. Gosliner, David W. Behrens, and Angel Valdes)」のP46に解説が書かれているが、顔の正面に「T-shaped Marking」があることが特徴となっている。
別のカットから切り出したニシキツバメガイのT-shaped marking。
髭が生えている・・・
プランクトンの幼生が目の前にいるが、はたして食べるのだろうか?
ちなみにこのニシキツバメガイ。体長は4mmほどの大きさである。
とてもじゃないが、水中でこんなに大きな画像を観察することはできない。
- 観察地: 明鐘
- 学名: Chelidonura hirundinina
- 標準和名: ニシキツバメガイ
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