2009年11月アーカイブ
2009年11月30日
サケの遡上 宮城県 南三陸町 志津川 Oncorhynchus keta
宮城県南三陸町志津川。
牡蠣の養殖漁場が広がる、静かな湾となっています。
この志津川の湾意面したいくつかの河川には、シロザケ(サケ:Oncorhynchus keta)が遡上してくるのです。最近では、自然環境への配慮が整いつつあるのか、関東地方や東京湾でもサケの遡上が確認されるようになりましたが、この志津川では、毎年、コンスタントに多くのサケが遡上してくるそうです。
この、志津川の街中を流れる「折合川」で、許可を頂いて、シロザケの遡上を観察、撮影を行う事になりました。ご案内いただいたのは、水中写真とガイドダイビングでは定評のある、佐藤長明氏率いるダイビングサービス「グラントスカルピン」さんです。
写真で見た感じでは、とても緩やかな流れに見えます。
でも、水は結構冷たい・・・10度くらいでしょうか。
ZEROのRD2ドライスーツの下に、IW-3000インナーを着こんで水に入ります。
水の流れは、緩やかに見えてもそれでも体は流されてしまいます。したがって、タンクやフィンは使用しませんが、マスクとスノーケル、タップリのウェイトを装着しなければなりません。
岸から見渡せば、水深が浅いので、どの位置に産卵床があるかはひと目で分かります。
少しくぼんでいて、雄が陣取っている場所がそうです。
産卵床を作るのは、雄の仕事ですが、仕事熱心な雄であるほど、何度も川床に身体を打ち付けて産卵床を作るため、ぼろぼろの状態になっています。
ちなみに、この場所は、河口から僅か数百メートル上がった場所ですから、遡上するために身体が傷つくのではない事は明白です。いかに、産卵床を作るのが大変か・・・。
立派な雄が、雌を自分が作った産卵床に招きいれようとしています。
手前の鼻が曲がった(ハナマガリ)大きなサケが雄のサケです。体表に紫色をした婚姻色が浮き出ていますね。そのすぐ奥に寄り添うようにしているのが、雌のサケです。
雄のように鼻が曲がらず、スマートな顔立ちですね。
かなりの数のサケが遡上してきています。
カメラを構えて川にうつ伏せになっていると、平気でぶつかってきますし、足の下を大きなサケがくぐっていくなど、とてもスリリングな体験が出来ました。
今回は、残念ながら自分が撮影していた場所では、産卵の瞬間を見ることはできませんでした。
もっと下流域の方で、いくつかのカップルが産卵をしていたのを目撃されていました。
せっかくですので、Canon EOS 5D MarkIIで動画撮影をしてみましたのでご覧下さい。
シロザケの遡上(動画) Canon EOS 5D Mark IIで撮影
2009年11月29日
ウデフリツノザヤウミウシ Thecacera pacifica
今年も大瀬崎は、ピカチュウこと、ウデフリツノザヤウミウシ (Thecacera pacifica)が沢山です。
大きいものは5cm近い固体から、小さいものはほんの数ミリサイズまで。
いろいろ!
ちょうど、オレンジ色したウミシダを背景に撮影する事ができました。
ハシナガウバウオ Diademichthys lineatus
秋の伊豆で見ることができるハシナガウバウオ (Diademichthys lineatus)。
模様から見て分かるように、ガンガゼなどのウニの周りで過ごしている魚です。
細くて、縞々で、隠れるとさぞかしガンガゼに溶け込んでしまって見つけにくいんだろうな・・・。
でも、実際には、写真のようにちょろちょろと泳ぎ回ってました。
しかも、縞模様とガンガゼのトゲの角度が並行ではないので、「目立つじゃん!」。
このハシナガウバウオですが、台風と共に南からやってくる季節来遊魚(死滅回遊魚)です。
残念ながら越冬できません・・・。
見てみたい方は、今すぐ大瀬崎にGo!
ガンガゼカクレエビ Tuleariocaris zanzibarica
同じガンガゼにへばりついていたのは、このガンガゼカクレエビです。
どこにいるか、わかりますか?
アップした写真をご覧になりたい方はこちら。
いつもアップで撮っているので、たまにはこうしてガンガゼを主に撮影してみたのですが、意外にガンガゼってサイバーだと思いませんか?
トゲが生えている根元の部分なんて、なんかSF映画のセットみたいだし、稲妻のように見えるブルーのラインは、とても神秘的。
面白いですよね。
ガンガゼの写真撮影に凝ってしまいそうです。
イボイソバナガニ Xenocarcinus tuberculatus
久しぶりに見た、イボイソバナガニ (Xenocarcinus tuberculatus)です。
大瀬崎湾内の比較的浅場にいました。
ラッキ~~!
次の日も会いに行ったのですが、残念。
どこかに旅立ってしまっていました。
どこに行っちゃうんだろう?
こういうムチカラマツに付く生物って、2次元世界で生きてますよね?
別のムチカラマツに移るなんてことは、彼らにとっては空間移動、ワープするようなもんですよ。
どこに行ったのか???
2009年11月28日
コガネキュウセンの幼魚 Halichoeres chrysus
台風が運んできた熱帯の海からの贈り物。
コガネキュウセンの幼魚ちゃんです。
くねっ・・くにょ・・ほにょ・・・
巷じゃ、「ポニョ」ってのが流行ったらしいですけど、伊豆の「クニョ」っの方がかわいい!
2009年11月27日
大瀬崎湾内のトラギス Parapercis pulchella
大瀬崎ではトラギスをどこでも観察する事ができます。
あまりにも普通にいるので、ダイバーからは注目されない地味な存在なのですが、ちょこちょこ動かないので、水中撮影の練習にはうってつけなんですよね。
で、しかも、表情がかわいい。
クラカケトラギス(Parapercis sexfasciata)
まだ若い、クラカケトラギスです。
瞳がクリアで、透き通ってますでしょ?
トラギスの仲間の中でもとっても上品な顔立ち。
色もシックで、清楚ですよね。
トラギス(Parapercis pulchella)
トラギスといえば、このポーズです。
腹鰭をピンと立てて、砂地に直立。
愛嬌のある顔でこっちを見てます。
胸鰭を水平にしてバランスをとっている姿もカッコいいでしょ?
この姿勢をまねた、忍法「トラギス寄り」というテクニックをご紹介しましょう。
「トラギス寄り」とは?
この技は、Endlessblueが勝手に名づけたダイビングスタイルの事で、主に、砂地の海底でじっと中世浮力を保ちながら音も無く被写体に近づく技の事を指しています。
特に一般用語じゃありませんので・・・念のため。
「トラギス寄り」の基本スタイル
OpenWater講習で習った中世浮力の練習その物のスタイルです。
BC又はドライスーツに適度なエアーをいれ、呼吸した肺の浮力を使ってバランスをとります。
この時、砂地と接しているのは、フィンの先数ミリか、もしくはすれすれで接していない状態が最適です。
両手にカメラのグリップを握り、フィンを僅かに煽ります。
ほんの2~3cm、フィンを煽るだけで、ス~~~ッと前に進みます。
約10cmくらいずつ前進して、被写体に近づきます。
これが、「トラギス寄り」の奥義。
ちょうどフィンが砂地に接するかどうかの中世浮力の様子が、トラギスが腹鰭を使って砂地に立ち上がっているのに似ている(と、自分では勝手に思っている)ので、名づけました(汗;
「トラギス寄り」で撮影した写真
この奥義(笑)を用いて撮影した写真をいくつかご紹介しましょう。
こちらはトラギスの成魚。
婚姻色でしょうか?
真っ赤に色づいています。
ピッ!と切りあがった瞳が、歴戦の勇者を思わせます。
背景にいるのは、お友達のゴマウミヘビ(Apterichtus moseri)です。
ウミヘビといってもアナゴの仲間ですけどね。
アカエラミノウミウシ Sakuraeolis enosimensis
気持ち良さそうに散歩していた、アカエラミノウミウシ (Sakuraeolis enosimensis)です。
次の餌場を探しているんでしょうかね?
餌らしきものがない、砂地の上を移動していました。
結構、移動速度が速いんですよ。
このウミウシ。
味な顔をした伊豆の魚 カワユス系 キモス系
変な顔っていったら失礼ですよ。
「味な」お顔をしたお魚をご紹介。
ダルマオコゼ(Erosa erosa)
ダルマオコゼって結構アグレッシブ!?
大瀬崎・湾内の真っ黒な砂地なのに真っ白な身体。
胸鰭を広げるとオレンジ色なんですよね。
意外に派手好き。。
ウツボ (Gymnothorax kidako)
この子は、たまに湾内で会う面白顔大賞!
どうしてアゴがかみ合わないの???
でも、ちょっと変ですね。
以前、出会ったアゴズレ・ウツボの写真と比べると、アゴのずれている向きが逆!?!?
違う子なのかな?
ダイナンウミヘビ (Ophisurus macrorhynchus)
この子も結構、いるんですが、結構、見逃しちゃうんですよね。
いっつも砂に隠れて口先だけ出してじっとしています。
ナイトダイビングで、たまに泳いでいる姿を見るのですが、「あ~ダイナン・・」って感じで、ありがたがられないかわいそうなヤツなんです。
漢字で書くと「大灘海蛇」と書くのだそうです。
大難と書くと、大きな災難のことを指すように思えるのですが、海の沖合いの事を意味するようです。
ヒラメ (Paralichthys olivaceus)
大きなヒラメを外海の門下(もんした)ポイントで発見しました。
この子は砂地の上ではなく、岩礁帯の岩の上に居座っておりました。
体長が60cmくらいの中サイズヒラメです。
きっと餌を探していたのでしょうかね。
それにしても、綺麗な目をしてますよね。
スナダコ (Octopus aegina)
ひょこひょこと、砂地を歩いていたスナダコ。
一生懸命、威嚇しているのでしょうか?
体表を一杯尖らせてます。
それとも恐がっているのかな?
カワハギ (Stephanolepis cirrhifer)
ナイトダイビングで出会ったカワハギです。
カワハギが寝ているところって可愛いですよね。
だって、口でちゃんとつかまって、流されないようにして寝てるんですよ。
可愛い!
ウミトサカにつかまって寝ているカワハギ・・・Lovelyです。
アカエソ (Synodus ulae)
爬虫類系の顔の代表格。
エソ。
その中でも、ひときわ色彩が派手目のアカエソです。
口の隙間から覗く歯がなんともグロテスク。
貪欲そうな顔してますよね。
事実、このエソが他の魚や甲殻類を捕食する時は、丸呑み!
凄い迫力ですよ。
写真に撮りたいなぁ。
ザラカイメンカクレエビ Periclimenaeus gorgonidarum
カイメンの中に共生?それとも寄生?
じっと動かないまま、こっちを見つめています。
堂々としてるなぁ・・・寄生だなこりゃ。
だって、偉そうにとしてるもん。
同じくエビの名前が付くこちらは、ヤドカリの仲間。
オルトマンワラエビ Chirostylus ortmanni
真黄色なウミシダの真ん中に隠れていましたよ。
凄くきれい!
ザラカイメンみたいに、穴の中奥深く隠れているって感じではなく、こちらは、女王様みたいに宮殿の真ん中にいるって感じでしょうかね。
同じくオルトマンワラエビ。
こちらは、ウミトサカについていました。
先ほどのウミシダにいたものより一回り小型。
しかも周りに沢山群れていました。
2009年11月26日
大瀬崎の魚たち
西伊豆・大瀬崎の魚たちです。
どれも普通種。
いつでも見ることができるポピュラーな魚たち。
イソカサゴ Scorpaenodes littoralis
イソギンチャクと幼魚
ネンブツダイ Apogon semilineatus
チョウチョウウオ Chaetodon auripes
キンギョハナダイ Pseudanthias squamipinnis
スケロクウミタケハゼ Pleurosicya boldinghi
ソラスズメダイ Pomacentrus coelestis
ウミウシ Love Love コミドリリュウグウウミウシの交接シーン
大瀬崎のナイトダイビングで見た、ウミウシのカップルです。
コミドリリュウグウウミウシ(Tambja amakusana)
君たち、こんな狭いところで何してるの~~?
覗いちゃお。
あら~~。
誘ってる、誘ってる~~。
へぇ~~~。
凄い勢いで・・・。
あらまぁ・・・2匹とも丸出し・・・
しかも、興奮しすぎてない?
体表の模様が異常に浮き上がってる・・・
合体!
・・・
う~ん。
どうみても奥の個体が雌だな。
そういう気がしてならない。
単なる感ですけどね(汗;;;
2009年11月25日
ハナハゼとオニハゼ Ptereleotris hanae Tomiyamichthys oni
ヒレナガネジリンボウにお馬鹿にさせられながらも、徐々にハゼに近づく方法を身につけてきたEndlessblue。
ピュッ!
っと、ヒレナガネジリンボウに逃げられ、がっくり・・・
ふと、目を凝らすと、ハナハゼの幼魚がふわりふわりと・・・
ハナハゼは、水底から30cm~1mホバリングするので、これも警戒心が旺盛。
東伊豆や初島のハナハゼは、ダイバーに慣れているのか近寄る事が意外と簡単なのですが、大瀬崎は、結構、敏感なやつが多い。まあ、いつも講習中のダイバーに、これでもかっ!というくらいフィンキックを浴びせられ、せっかくテッポウエビ君が作った巣穴を、数秒でハルマゲドンしちゃうんだから、恐がられても仕方ないか・・・。
ハナハゼの幼魚と遊んで、ふと目をやると・・・
をっ!
いました、いました。
すばしっこいハゼのトップクラス。
オニハゼ Tomiyamichthys oni
オニハゼです。
たまに目が合う、気になるヤツでした。
これも凄く敏感で、ネジリンボウの感度の3倍は敏感でしょうか?
この写真の慌てようを見ればご理解いただけるかと・・・
良く見ると、右下の巣穴からテッポウエビの真っ赤な鬚が・・・
あと数秒待てば、オニハゼとテッポウエビの愛くるしいカップルシーンが撮れたのに;;;
慌てちゃってるもんだから・・・
2009年11月24日
ヒレナガネジリンボウ Stonogobiops nematodes
最近は、大瀬崎湾内でヒレナガネジリンボウを撮影するのに嵌ってしまいまして・・・
大瀬崎の湾内で、息堪えしながら、砂地をトラギスの如く、すれすれに腹ばいになり・・・
キタキタ~~~~~!
しかも、
ペアだっ!
2回深呼吸・・・
息留め・・・
カメラ構えて・・・
射程距離内に・・・
まずは、軽く1枚・・・
「パシッ!」
カメラの構えを変えず、目とファインダーの隙間を2cm離し、チラッとライブビューを確認。
これ↓
「ヨシ!露出OK!」
(以下、頭の中で妄想)
・・・さすが、Canon EOS 5D Mark II。
35分割TTL開放測光の威力は抜群だぜ!
ISO感度もバッチリ決まっている。
3.0型TFT式カラー液晶モニターは。大きくて見やすい。
こんな時も、チラッと見るだけで、どんな画が撮れているかバシッ!と分かる。
なんたって、カメラを傾けた水の振動だけで、逃げちまう奴等だ・・・
じっくりチェックなんかしてる暇は無い。
新しく導入したハイブリッドIS付きCanon EF100mm F2.8Lマクロ IS USMもすこぶるいい感じだ。手ブレ(角度ブレ)はもちろん、カメラの上下左右のブレ(シフトブレ)すらも、振動ジャイロ(角速度センサー)に加え、撮像面に対して平行方向へのブレを検知・補正する加速度センサーを搭載したお陰で見事に抑えきっている。
忍法「トラギス寄り」の技とコラボすれば、無敵だ。
レンズ駆動用モーターに採用されている、USM(Ultrasonic Motor)=超音波モーターは、高トルク/高レスポンスで、素早いピント合わせに対応してくれる。作動音がほとんどしない。
音も無くターゲットに忍び寄る事ができる。ハゼ好きには必需の100mmだぜ。
マニュアル設定したストロボの具合も良さそうだ。
バッテリーも交換したばっかりだし、じっくり寄って、連写しても、きっと、ストロボのバッテリーチャージも間に合うだろう。INONはやっぱり頼りになるぜ。
カメラの内臓ストロボなんか使っていたら、そうはいかない。
カメラ本体のストロボがアベイラブルになるまで、最速でも1秒くらいかかってしまう。2発目はもっと遅くなるし、3発目は待ってらんねぇって感じだ。
その点、SANYO eneloopとコラボしたINON Z-240はフル発光だと1.6秒だが、マニュアル設定でグッと絞れば0.6秒でOKだ。
だから、俺の場合、光接続はしない。
TTL変換なんて難しいヤツも性に合わない。
押せばバシッと光る。いつでも光る。
そういうストロボが一番だぜ。
(・・・と、0.5秒くらい頭の中で妄想する)
では、本番・・・
音も無く、近寄って・・・
寄って・・・
寄って・・・・
「シュッ!」
汗;;;;;;
一匹しかいない・・・
ガイドのY君曰く・・・ 「寄るの早すぎますよ・・・」
汗;;;;;
まだまだ、修行の足りないEndlessblueでした。
※ ご注意
潜水中は、絶対に息堪えをしてはいけません。
良い子はまねしないように。
2009年11月23日
ニシキウミウシ と ウミウシカクレエビ Ceratosoma trilobatum
晩秋の大瀬崎。
気温はグッと下がって16度。
でも水温は、下がっても19度。水面近くは21度あります。
この日は、外海ポイントの門下(もんした)が人気スポットでした。
ウミウシカクレエビが沢山発見されているのです。
ウミウシカクレエビ(Periclimenes imperataor)
伊豆より南の温かい海で多く発見されるエビです。
隠れ家としている母体は、伊豆の場合、ウミウシよりもナマコのほうが圧倒的に多いです。
アカナマコを見つけたらじっと観察してみると、見つかるかも知れませんね。
この日は、ラッキーな事にニシキウミウシに乗っているウミウシカクレエビを撮影する事ができました。
( ダイビングハウスマンボウのY君、Thank You ! )
でも、ニシキウミウシって身体が大きい分、移動距離が長いですし、移動するスピードも速いですよね。ウミウシカクレエビは、じっとしているのが好きらしく、ニシキウミウシが移動すると別の母体を探し始めます。
案の定、翌日には、ウミウシカクレエビは行方不明になっていました。
きっとどこか別の場所に旅立ってしまったんですね。
ビャクシン(柏槇)の森と富士山 静岡県沼津市大瀬崎
霊峰 富士山を駿河湾越しに望む、ビュースポット・・・「大瀬崎」。
その大瀬崎の岬は、国指定天然記念物にも指定されているビャクシンの森があります。
ビャクシン(柏槇)
ビャクシンはヒノキ科の針葉樹の一種で、イブキ(ビャクシン) (J. chinensis) 、カイヅカイブキ (J. chinensis 'Kaizuka') 、ハイビャクシン (J. chinensis var. procumbens) 、ミヤマビャクシン (J. chinensis var. sargentii) 、タマイブキ (J. chinensis 'Globosa') 、キンイブキ (J. chinensis 'Aurea')といった種類があるそうです。
大瀬崎のビャクシンは、樹齢300年を越す大木があり、大瀬神社(おせじんじゃ)の神聖な境内に群生しています。
大瀬神社は引手力命神社(ひきてちからのみことじんじゃ)とも呼ばれ、Endlessblue的には、元気の源・・・精神を清め、邪心を払うパワースポットだと信じ込んでおります(笑)。
特にお気に入りは、早朝の駿河湾と富士山、そしてビャクシンの森林浴です。
大瀬崎にダイビングに行く時は、老舗中の老舗「ダイビングハウスマンボウ」さんを利用させていただくのですが、この「ダイビングハウスマンボウ」さんは、大瀬神社のすぐ手前に位置し、敷地の一部にビャクシンが生えているという素晴らしい条件の場所にあります。
このダイビングハウスマンボウの宿泊設備は、北側も南側も駿河湾に面しており、東西方向は、ビャクシンの森に囲まれています。
もうこれ以上のパワースポットはない!?というくらい、特別な場所です。
前日にナイトダイビングを楽しみ、このダイビングハウスマンボウさんに宿泊し、早朝に大瀬神社にお参りして森林浴・・・完璧です。
俗世間の柵や邪念は一気に消え去り、帰宅する頃には元気一杯で、仕事やる気満々になるんです。
ダイビングハウスマンボウ
ダイビングハウスマンボウさんの設備です。
岬の先端近くにあるため、正面が駿河湾。後ろ側も駿河湾になってます。
写真をご覧になってお分かりのように、周囲はビャクシンの森に囲まれているんです。
ビャクシンって素晴らしいでしょ?
エネルギーが漲ってますよね?
何故、毎週のように大瀬崎に通うのか?
よく、ダイバー仲間に聞かれるのですが、自分にとってダイビングという行為は、遊びでもあり、修行でもあり、お浄めでもあり、健康維持のためのスポーツでもあり、心を豊かにする為の自然とのふれあいでもあり・・・とても大切な時間なのです。
もちろん、東京湾の海も大好きですし、南の島に行きたくなる時もあります。
でも、自分にとっては伊豆の海、それも大瀬崎の海は特別な場所なんですよね・・・。
春夏秋冬、一年中、この海で癒され、時には戒められ、自分を振り返り心の奥にある物を見つめる。
そういう事が出来る貴重な海なんです。
皆さんも、ご自分のお気に入りの場所、きっとお持ちですよね。
このスチール製の10リットルタンクには、空気の他にスピリチュアルなパワーが漲っているんです。
そういう気持ちにさせる、とても不思議で魅力的な場所なんです。
2009年11月21日
大瀬崎 ニシキリュウグウウミウシ属の一種1 Tambja sp. 3
大瀬崎・湾内でのナイトダイビングで発見したニシキリュウグウウミウシの仲間(ニシキリュウグウウミウシ属の一種1 Tambja sp. 3 )です。
鮮烈なオレンジ色を見たとき、もしかして、アカズキンリュウグウウミウシか?と思ったのですが、触覚の先端が白いですし、体表はスベスベなので、ニシキリュウグウウミウシだと思います。
2cmほどの小さな個体だったので、凄く色が鮮やかでした。
美しいウミウシですね。
2009年11月20日
2009年11月19日
「ヒロウミウシ」 Okenia hiroi 東京湾・明鐘ダイビング
今年は、本当にヒロウミウシを沢山見た年でした。
体長が1cm前後しかないこのヒロウミウシ。
小さいウミウシの代表格で、マクロ系の好対象ですよね。
昔はこのヒロウミウシが上手に撮影できなくて苦労したものです。
ようやく、なんとなく、全体の姿、形が分かるように撮影できるようになりました。
大瀬崎でのアフターダイビング 北の味物語 「わたなべ」
なんと静岡県沼津市にとんでもない居酒屋を見つけました。
いつもダイビングでお世話になっている、大瀬崎「ダイビングハウスマンボウ」のオーナーさんのご紹介です。
北の味物語 わたなべ
元々は北海道で魚屋さんを営まれていたというこのお店。
そんじょそこらの居酒屋とは訳が違います。
ネタが新鮮なだけじゃない、珍しいものが沢山。
貴重な食材が沢山。
しかも安い!
店内も清潔で綺麗!
しかもサービスも抜群!
凄いお店です。
活きイカのお造りですよ!
しこしこ!!
半透明な身は、さっきまで泳いでいた活きイカの証拠です。
しょうがをつけて食べたらもったいない。
じゃじゃ~ん!
正真正銘の北海道武庫川産のししゃもです!
キュウリウオじゃないですよ!
本物のししゃも。
東京では手に入れるのも大変ですが、冷凍物がほとんどなので美味しくない。
でもこれは違います。
なんといっても、生でも食べられる新鮮なししゃもなのだそうです。
えええっ!?生のししゃも?
そうなんです。
夏場の雄のししゃもは刺身で食べさせてくれるのだそうです。
この日は、残念ながら雄のししゃもはありませんでした。
絶対食べたいですよねぇ・・・。
世界三大珍味ってご存知でしょうか?
ロシア・ベルーガのキャビア、フランス・ベリゴールのトリュフとフォアグラが、一般的に言われる世界三大珍味です。
そんなの、もう放っておきましょう!
これですよ。
大間の本マグロ!
生の本マグロ!
冷凍してない、一本釣りの本マグロ!
世界最強の食材です。
きたきた~~!
北海道厚岸(あっけし)産の生牡蠣でっせ!!
大粒で身がぷりぷり!
何の臭みも無く、苦味や嫌味なところもありません。
ただただ、クリーミーで、とろりと・・・一瞬で溶けてしまいます。
半ダースは食べたい・・・
そして、これ!
ホッケ!!!
もう、南無阿弥陀仏!
法華ではありません。ホッケです。
皆さん、NHK総合で2009年9月5日に放映された「ワンダー×ワンダー」「北の海 驚異のホッケ柱」(ゲスト:坂田明、さかなクン、岩崎恭子)をご覧になりましたか!?とあるプロの水中カメラマンが数年間、北海道奥尻に通い詰めて初めての撮影に成功した、ホッケの集団による捕食シーンです。
その奥尻のホッケ!
一夜干しではありません。
数時間干し・・・とでも言えばいいのでしょうか?
表面が少し乾き、脂が浮き始めた頃が最も美味しい、食べごろと言われております。
身と皮が、とろんと、すぐにはがれます。
ほっくほっく!!!
ほんと、これ食べたら、南無阿弥陀仏ですよ!
いや~南無阿弥陀仏・・・なんと、食べ終わったホッケの皮だけを、炙ってくれました。
熱燗ですな。
冷なんか飲んでられますか!
熱燗です。
もう一合!
このキンキの握り。
ホントに声が出なくなりますよ。
というか、いつまでもこの上品な甘みを味わっていたくなります。
間違いなく、昇天できます。
ごちそうさま!
2009年11月18日
大瀬崎 肉食性の根魚 アナハゼとカサゴ
アナハゼ (Pseudoblennius percoides Gunther)
カジカの仲間。アナハゼ。
婚姻色でしょうか?
とても鮮やかなブルーで登場。
こんな色になるんですね。
すごい・・・。
カサゴ (Sebastiscus marmoratus )
目と目があってしまいました。
2009年11月17日
「フジタウミウシ属の一種2」 Polycera sp. 4 東京湾・明鐘
明鐘のウミウシ・ダイビング。
いつも新しい発見があって、ワクワク・・・。
この日も、一緒に潜らせていただいたダイバー仲間の方が、このウミウシを発見。
ダイビング後に写真を見せていただいて、ヒカリウミウシ系じゃないかとか、ニンジンヒカリかと・・・いろいろウミウシ談義。楽しい時間ですよね。
「何時も後姿のH 」さん、同定ありがとうございます。
ウミウシ図鑑.comの「フジタウミウシ属の一種2」ということになりました。
ネイチャーウオッチングガイドブック「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」では、105ページ「フジタウミウシ属の一種 Polycera sp.1」となっています。
2009年11月16日
スキューバ・ダイビング器材のお手入れ
昨日の暴風雨が嘘みたいです。
毎週のように海に通っている私としては、晴れた休日は、海にいけないもどかしさもあり、清清しさもあり・・・
今日は、日頃お世話になっている器材のメンテをしました。
BCはタップリのぬるま湯で完全に脱塩。
隅から隅まで綺麗に洗ってあげました。
レギュレーターも普段以上に念入りに洗浄。
綺麗さっぱりです!
2009年11月15日
「テングヨコエビの一種」 Pleustidae gen sp. 東京湾 明鐘 ダイビング
この日は、日本列島に長く停滞した低気圧が、さらに力を増し、台風並みの風と波が発生していました。993hPaに成長した低気圧は、15m~20mの暴風と3~4mのうねりを発生させていました。
東京湾の湾口部に位置する、千葉県鋸南町保田の明鐘岬の様子です。
こんな波の中に潜りに行くのは、絶対的に信頼が出来るガイドと、経験タンク本数が、数百本以上の経験を保有するダイバーによるチームでなければなりません。本来なら絶対潜水禁止。でもこの日は条件がそろいました。さらに悪化する前の限定1本勝負。
海の中は、浅場の濁りは酷かったのですが、沖合いまで泳げば、かなり透視度が確保できて、意外にもうねりも少なく快適です。
海中が暗いせいか、ソフトコーラルも目一杯、花咲いていました。
テングヨコエビの一種 Pleustidae gen sp.
テングヨコエビの一種です。4mmサイズ。
メタリックブルーのラインがとても綺麗ですよね。
慌てて撮影したので、正面から撮れてない;;;
上のトゲトゲトサカにくっつけて撮影したかったかも・・・。
コケムシを主食にするらしく、体色は捕食したコケムシの色で変化するようです。
2009年11月14日
ツノザヤウミウシ Thecacera picta 大瀬崎
大瀬崎・湾内のケーソンで発見。
このヒドラが大好物なんですよね。
いつも同じ場所にいます。
ツノザヤウミウシ(Thecacera picta)は、ミズタマウミウシ(Thecacera pennigera)のカラーバリエーションと解説している図鑑もあります。
この写真、良く見ると、もう1個体ウミウシがいるの分かりますか?
そう、ツノザヤウミウシのすぐ下に、小さなオレンジ色をした・・・
小さくてよく分かりませんが、たぶんエダウミウシ(Kaloplocamus ramosus)じゃないかなと思います。
こちらは、ウデフリツノザヤウミウシ (Thecacera pacifica)。
通称、ピカチュウ。
大瀬崎の人気者です。
今年も大発生中。
大瀬崎 トラフケボリ Cuspivolva tigris
大瀬崎・柵下ポイント。
タイガー模様のトラフケボリが2個体、寄り添っていました。
なんか、外套膜をぺろっとめくった2個体見てると、ちょっとテレますねぇ。
そういえば、ケボリガイの放卵って見たことないなぁ・・・。
大瀬崎 ミツボシクロスズメダイ Dascyllus trimaculatus
2009年10月8日に日本上陸した、台風18号(Melor:メーロー)。
日本各地に大変大きな被害をもたらした、巨大台風です。
もちろん、ここ、大瀬崎も、台風18号による被害は尋常ではなく、周囲の沿道、ダイビング用エントリースロープ、海底自体の地形すらも破壊してしまうようなすさまじさでした。
そのメーローが連れてきたのでしょうか?
南方の魚、ミツボシクロスズメダイです。
毎年、台風シーズンになると、南方から運ばれてくる、季節来遊魚です。
体長2~3cmのとてもかわいいミツボシクロスズメダイ。
もちろん、熱帯性の魚ですから、日本の冬を越す事はできません。
死滅回遊魚と呼ばれている、悲しい魚たちです。
2009年11月13日
大瀬崎 かわいい幼魚達のシーズン
大瀬崎。2009年11月。
水温はまだ20度前後あります。
これから一週間ごとに、海の中も秋から冬に変化していくのでしょう。
そんな晩秋の大瀬崎は、今年の春~夏に生まれたばかりの幼魚たちでいっぱいでした。
モンツキベラの幼魚 (Bodianus diana)
とっても小さくて、かわいいでしょ?
カラフルな柄は幼魚だけの特徴です。
拡大してみていただくとわかるのですが、目が真っ赤に縁取られているんですね。
キュートですね。
ニジギンポの幼魚 (Petroscirtes breviceps)
大瀬崎の湾内。
ダイビングハウスマンボウ前の桟橋からエントリーしてすぐの場所で見つけた可愛い子ちゃん。
ニジギンポって、ホント癒されますよね。
にっこり・・・いいなぁ。この笑顔。
トラギスの幼魚(Parapercis pulchella)
小さな牡蠣ガラに入って恐る恐る外を見ている、トラギスの幼魚です。
大人になると、結構大胆な性格なのに、子供の頃は臆病なのかな?
この子は、いったい何の幼魚でしょうか?
大瀬崎湾内の水深16m付近。マンボウ号の係留ロープにちょこんと乗っていました。
ミツボシクロスズメダイの幼魚 (Dascyllus trimaculatus )
伊豆の秋といえば、台風が南方から連れてくる季節回遊魚、死滅来遊魚ですよね。
このミツボシクロスズメダイも死滅来遊魚です。
寒さに耐えて頑張って~~~!
コガシラベラの幼魚(Thalassoma amblycephalum)
ミツボシクロスズメダイが住んでいたイソギンチャクには、その他の幼魚も沢山、群れていました。
幼魚の頃は、外敵に襲われやすいので、イソギンチャクに寄り添うのかな?
イソギンチャクの毒に対する抗体はもっているのでしょうか?
コガシラベラの幼魚(Thalassoma amblycephalum)の後ろには、ヤマブキベラの幼魚も写っています。
まだまだ、撮影したかった幼魚が沢山います。
皆さんも、この秋のシーズン。
可愛い幼魚を見に、海に行きませんか。
2009年11月12日
大瀬崎の甲殻類 エビ カニ マクロ三昧
大瀬崎でのナイトダイビングは、とにかくエキサイティング。
マクロ系が好きなダイバーでしたら、はまってしまう事間違いなし。
日中では見れない、エビ、カニの仲間が沢山見れます。
オルトマンワラエビ (Chirostylus ortmanni)
ウミシャボテンカニダマシ (Porcellanella haigae)
アカスジカクレエビ (Periclimenes psamathe)
オトヒメエビ (Stenopus hispidus)
アカホシカクレエビ (Periclimenes sp.)
2009年11月11日
大瀬崎 イバラウミウシの仲間達 Okenia pellucida
大瀬崎・湾内で発見したセスジイバラウミウシ。
結構、珍しいウミウシかも知れませんね。
初めて見ることができました。
どこにいるか?
知りたい方は、ダイビングハウスマンボウのエースガイド「Y君」にガイドしてもらいましょう。
同じ場所にいた、2mmほどの極小ウミウシ。
トリミングしてようやく正体が判明。
シロイバラウミウシ(Okenia japonica)だと思います。
2009年11月10日
大瀬崎 アヤトリカクレエビ Izucaris masudai
大瀬崎 柵下ポイントで観察した、アヤトリカクレエビ。
このアヤトリカクレエビは、生息しているイソギンチャクの色や紋様にそっくり擬態できるようで、なかなか見つけるのが大変。この日は、ダイビングハウスマンボウのエースガイド「Y君」に見つけていただきました。
良く観察してみると、2個体います。
ストロボを当てて撮影すると、擬態が完璧なので、どこにいるのか分からない・・・
なので、ダークバスターでバックライト的に照らして撮影してみました。
こうすると、ちょっと幻想的な写真になりますね。
大瀬崎 ヒメイカ Idiosepius paradoxus
大瀬崎でのナイトダイビング。
日中には見ることができない生物を観察する事ができる、エキサイティングなダイビングを楽しむ事ができます。
この日は、ヒメイカを見ることができました。
1~3月のマメダワラが繁殖する頃でしたら日中でも、湾内の浅場で沢山見ることができます。
でも水温がまだ20度を切らないこの時期に見たのははじめてです。
ライトをあてて、水中を泳ぐヒメイカを撮影してみました。
色素細胞が光に反応して色鮮やかに・・・素晴らしい色合いですね。
2~3cmしかない、世界最小のイカです。
2009年11月 9日
大瀬崎 クサハゼ Vanderhorstia sp.
大瀬崎・湾内。
水深18m。
ヒレガナネジリンボウの巣穴の周囲には、クサハゼの巣穴が沢山あります。
本当に沢山いるのですが、凄く警戒心が強く、どうしても近寄れません。
自分の吐き出す、エアーの泡音で「ピュッ」と、巣穴に逃げ込んでしまうのです。
本当は、ホバーリングしている姿をどうしても撮影したかったのですが、次回までお預けです。
次回は、クサハゼONLYで狙って、ホバーリングシーンを撮影したいと思います。
大瀬崎 ヒレナガネジリンボウ Stonogobiops nematodes
大瀬崎・湾内の水深18mあたりには、ネジリンボウやダテハゼ、クサハゼ、オニハゼなどの、ハゼの仲間の集落があります。
50m四方程度の狭い範囲に集落があり、水深が比較的浅いところにありますから、見つけやすい場所にあるのですが、なにせ、大瀬崎の湾内。 Open Water講習が実施されたり、ビギナーの方も沢山潜る場所です。
ですので、このハゼの集落は、結構あらされてしまいやすく、このヒレナガネジリンボウの巣穴も、埋まってしまったままでした。
ようやく、何本目かのトライで、お目当てのヒレナガネジリンボウが顔を出してくれました。
警戒心最高潮。
不用意に近づくとすぐに巣穴に逃げ込んでしまいます。
本当は、この巣穴には、別のネジリンボウとテッポエビの仲間が共生しているはずなのですが、そのどちらも顔を出してくれません。
潮流の方向を確かめながら、指一本の中性浮力を確保して、時間をかけながら、にじり寄ってようやく撮影する事ができました。
2009年11月 7日
大瀬崎のウミウシ 小さなピカチュウ
大瀬崎・湾内でのダイビング。
少しずつ水温が下がり始め、ウミウシを発見する確率も徐々に上がってきました。
小さな小さな、ウミウシたち。
かわいいですね。
ウデフリツノザヤウミウシ(Thecacera pacifica)
1cmに満たない、小さなウデフリツノザヤウミウシ(通称:ピカチュウ)です。
これだけ小さいと、ほんとにピカチュウってかんじですよね。
ヒドラにぶら下がって、お食事中でした。
シラユキウミウシとキイボキヌハダウミウシ
これまた、小さな・・1cmに満たないシラユキウミウシ(Noumea nivalis)。
なにか形が変だな?と思いながら撮影したのですが、パソコンに落としてみると、なんとキイボキヌハダウミウシ(Gymnodoris rubropapillosa)が喰らいついているではありませんか。
キイボキヌハダウミウシは、まるでドラキュラのように、他のウミウシに噛み付き、体液を吸い取るという吸血ウミウシです。
うわ~・・・こんな小さくても、やっぱり他のウミウシに喰らい付くんですね。
いや~びっくりです。
大瀬崎ダイビング 「ガラスハゼの幼魚」 Bryaninops yongei
写真には複数のガラスハゼの幼魚が写っています。
シラスみたいに小さくて、透明で・・・う~ん、なかなかピントが合いません。
実は、撮影している時、幼魚が並んで複数いることに全く気がついておりませんでした。
それほど、小さかった。
大瀬崎・先端ポイントで撮影いたしました。
大瀬崎ダイビング 「キヌヅツミの仲間」 Phenacovolva philippinarum
大瀬崎先端ポイントで観察したキヌヅツミの仲間です。
こういう貝類の同定に役立つ図鑑って、どこかにないでしょうか?
ほとんどの図鑑が死んだ状態の貝殻の写真しか掲載されておらず、外套膜の様子からでは同定できないのです。もちろん、正確な同定には貝殻の標本を使用するのでしょうが、できれば鑑定レベルでいいので、生きている姿から判断できるようになりたいものです。
2009年11月 6日
大瀬崎のウミウシ 「ガーベラミノウミウシ」 Sakuraeolis gerberina
大瀬崎・大川下ポイント。
先日の台風18号の本土上陸で、大川下ポイントの様子がまったく違うものになっていました。
まずエントリー口のスロープは、大ダメージ。
ゴロタ場も大きく変化しています。
まったく台風のパワーって凄いですね。
スロープが使用できないので、ゴロタの海岸をそろそろと降りてエントリー。
黒潮が入った、真青で透明な海を、中層をキープしながら進みます。
普段でしたら、中層を泳いでいる時に、海底が見えないので不安になるものですが、この日は、くっきりと海底が見渡せる感じ。
まさに大空を飛んでいる感じでした。
水深37mにある大きめの岩場には、たくさんのウミウシを見つけることが出来ました。
水深が深いので、長時間粘るわけにいきません。
数カット撮影し、浅場へと引き返します。
このガーベラミノウミウシ。
センナリウミヒドラに取り付いてお食事中です。
見える背面の突起には、消化腺が透かして見えます。
捕食しているセンナリウミヒドラの色に染まっていますね。
大瀬崎のウミウシ 「ゴマフビロードウミウシ」Jorunna parva
大瀬崎・先端ポイントで観察したゴマフビロードウミウシです。
この日の大瀬崎は、南西の風が強かったのですが、黒潮の流入の影響で物凄く透明度が良く、素晴らしいダイビング日和でした。
「ダイビングハウスマンボウ」さんのガイドで観察しました。
2009年11月 5日
バラエティーに富んだ明鐘のウミウシ・ダイビング
千葉県保田海岸にある明鐘岬(みょうがねみさき)でのダイビング。
いつもパロパロアクアティック(Paro Paro Aqutic)さんでお世話になっております。
この明鐘でのダイビングの特徴は、ズバリ!
「The ウミウシ ダイビング」です。
どんなに海況が良くない場合でも、ウミウシを見ない日はない・・・と言っても過言ではない?
それほど、ウミウシが豊富な海です。
しかも、ここは東京湾。
東京駅から特急で1時間30分で到着してしまうという激近なダイビングポイントなのです。
ウミウシ好きのダイバーなら、是非、明鐘に潜ってみて下さい。
オールシーズン、いろいろなウミウシに出会えますよ。
パロパロアクアティックさんの日替わりランチも物凄く美味しい!
地物の魚を使った手料理が、アフターダイブを盛り上げます。
サラサウミウシ
キャラメルウミウシ
コモンウミウシ
サメジマオトメウミウシ
明鐘のウミウシ 「ヒロウミウシ」 Okenia hiroi
黒潮が入って水温が暖かいせいでしょうか?
この日の明鐘岬では、ヒロウミウシを沢山、発見する事ができました。
8mmくらいの大きさ。
金平糖みたいですよね。
なんともいえないルージュ色。
ピンクがかった白へのグラデーション。
とても美しい配色です。
明鐘のウミウシ シロウミウシとアオウミウシ
関東地方のダイビングポイントで最もポピュラーなウミウシ。
それが、シロウミウシと、アオウミウシです。
シロウミウシ Chromodoris orientalis
アオウミウシ Hypselodoris festiva
上の写真はアオウミウシの幼体です。
4mmサイズ!
かわいいですね。
2009年11月 4日
東京湾の珊瑚たち Protect the coral in Tokyo Bay !
東京湾にも沢山の珊瑚が生息しています。
ソフトコーラル、ハードコーラル。色とりどりの珊瑚が大都会「東京」の真下で生息しているのです。
上から・・・
ジョウガシマチョウジガイ(Caryophyllia jogashimaensis)
ジョウガシマチョウジガイ(ブルーのカラーバリエーション)
タコアシサンゴ(Monomyces niinoi)
ニホンアワサンゴ(Alveopora japonica)
まだまだ、紹介しきれないくらい沢山の珊瑚の仲間が生息しているんですよ。
ところが、最近、これらの東京湾のサンゴが違法に密漁され、売買されていると聞きます。
そういった行為がどうして見過ごされているのか?
不思議でなりません。
ペットとしてサンゴを飼育する事も流行しています。
貴重なサンゴや海水魚をペットとして飼育するのをやめましょうよ。
結局、そうやって喜ばれるから、売買されるわけなんですよね。
ですから、海水魚(特に近海物の稀少種)やサンゴを飼育する事をやめましょう!
人間が、今、何か我慢しなければ、地球は間違いなく破綻の運命をたどっていくことでしょう。
「全てを手に入れたい」という人間の奥深い煩悩が、地球全体を病気にしています。
Valuable coral reef in Tokyo Bay.
Recently, it has been a surge in the illegal poaching of coral.
Not picked coral!
Do not breed Corals!
Protect the coral in Tokyo Bay!
2009年11月 3日
明鐘のウミウシ 「コガネミノウミウシ」 Flabellina sp.
この時期の明鐘では、比較的良く見かけるウミウシです。
中野里枝さんが書かれた「本州のウミウシ―北海道から奄美大島まで 」と、ウミウシ図鑑.comでは、サキシマミノウミウシ科(FLABELLINIDAE)となっております。
一方で、ネイチャーウオッチングガイドブック「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」では、ピセイノテクス科(PISEINOTECIDAE)となっております。
また、Terrence M. Gosliner先生の「1001 Nudibranchs: Catalogue of Indo/Pacific Sea Slugs 」では、コガネミノウミウシの学名が、Flabellina sp.ではなく、Piseinotecus sp.としております。
ネイチャーウォッチングガイドブックへのコメント
少しコメント・・・ネイチャーウオッチングガイドブック「ウミウシ―生きている海の妖精 (ネイチャーウォッチングガイドブック) 」ですが、ウミウシの見分け方が図解されているのはとても親切だと思います。でも、ウミウシの発見方法として、「目で探すのではなく手で探そう!」と書かれているコラムがあります。
要するに、小さなウミウシを目で探すのは大変なので、手で仰いで水流を作り、舞い上がったウミウシを探した方が早い・・・という事を書いているのですが、一般ダイバー向けのガイドブックでこのような方法を書かれるのはどうかと思います。
もし、沢山のダイバーが訳も分からず、皆でこのような方法でウミウシ探しをしたら、一体どういうことになるでしょうか?
ダイバーのフィンキックで舞い上がった砂が、ウミウシの二次鰓に付着し、ウミウシの健康状態を悪化させる可能性があるとインターネット上に書いたことがあるのですが、そうしたら、「ウミウシは砂にもぐるんだから関係ない」と言われました。ほんとうでしょうか?私の知る限り、例えばハナデンシャでは、砂に潜っても、二次鰓だけは砂の上に出していました。
想像ですが、ウミウシを発見する際に、手で仰ぐような方法を用いると、堆積したゴミや栄養分を岩肌から人為的に取り去ってしまう事になり、それらを養分としていた微生物やヒドラ虫などの生態に影響を与える事になるのではないでしょうか。
また、舞い上げた砂やチリが、ウミウシの二次鰓に付着し、悪影響を与えるのではないでしょうか。ダイビングポイントという限られた海中範囲で、皆がこのような方法を行ったら・・・一気にその海域の生態系は乱れますよね?
この本を書かれた関係者の方々が、自然を愛している方なのでしたら、是非、一般ダイバーに対して、正しいネイチャーウオッチングの方法、自然に対して影響を与えないようにダイビング~水中撮影する方法などを説いて欲しいなと思います。
明鐘岬・保田海岸 「キイロウミコチョウ」 Siphopteron flavum
明鐘岬で観察したキイロウミコチョウ。
この2~3mmしかない、小さなウミウシに、どうしてこれほど魅せられるのでしょう。
美しい海の妖精。
それにしても、明鐘という場所には驚かされるばかりです。
台風の影響でウミウシが見つけにくくなったといっても、1本ダイビングすれば数種類・・・
通常のコンディションでは10種~20種、あるいはそれ以上のウミウシを発見する事ができます。
このキイロウミコチョウ。
小さいだけに探すのが大変ですが、めったに見れるものではございません。
でも、明鐘にくればかなりの確率で発見する事ができます。
東京湾って素晴らしい海ですよね。
2009年11月 1日
明鐘岬・保田海岸 「サザエの放精」 Turbo cornutus
東京湾・明鐘岬に黒潮の支流が流れ込んだこの日・・・異常なほどの透明度。
暖かい海。
11月になるとは思えない、夏の様相の海でした。
『サザエ(栄螺、学名:Turbo cornutus もしくは Turbo (Batillus) cornutus)は、腹足綱古腹足目サザエ科(別名:リュウテンサザエ科)に分類される巻貝の一種。サザエ亜属(Batillus Schumacher, 1817)の模式種。壷焼きでよく知られ、日本人には非常に馴染み深く、水産上重要な貝の一つである。』 (Wikipediaより引用)
そう。
そのサザエが、この黒潮の流入に反応してなのか、突然、放精を始めたのです。
サザエの放精
大きなサザエが、岩の真上で、ことん・・・ことん・・・とリズムを打ちながら、放精を繰り返しています。
通常は、7月の夏の時期がシーズンなのだそうです。
あたり一面、夏色に染まっていました。
ところで・・・サザエの雄と雌は、どうやって見分けるのでしょうか?
傍に雌はいたのでしょうか?
・・・謎です。
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